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【がんばくん・らんばちゃん】

 長崎県のマスコットキャラクター。2014年「長崎がんばらんば国体」と愛唱された第69回国民体育大会を機に誕生した。
 同県の県鳥であるオシドリをモチーフとしており、がんばくんが男性、らんばちゃんが女性で、幼馴染という設定。ともに「長崎がんばらんば隊」の隊長と副隊長をつとめ、がんばくんが隊長、らんばちゃんが副隊長となっている。なお「がんばらんば」とは長崎弁で「頑張らなければ」の意味。

左ががんばくん、右がらんばちゃん(ゆるキャラグランプリオフィシャルウェブサイトより)

 2022年2月4日、「BPW長崎クラブ」など県内の8女性団体が要望書を提出し、キャラクターの性別・役職等が男女差別であるとして廃止を求めた。代表は同クラブの会長黒﨑伸子氏。また県議会議員の饗庭敦子あいばあつこ(立憲民主党)が参加をツイッターで明かしている。

報道に対し、黒﨑氏は

「がんばくんは隊長、らんばちゃんは副隊長という設定がされています。性別を設定し、さらに役職を設定すると。これはやっぱり男女差別だと思うんですね」
「おそらくこの隊長副隊長の設定を知らないで、今までずっと見てきた方も沢山いるんだと思うんですね。男の子が青でも赤でもいいとか、男女関係ないということをもっともっとみんなで認識すべきだと思っています」

フェミニストが長崎県のキャラクター「がんばくん・らんばちゃん」廃止を要望「性別の設定があり差別的である」【日本BPW連合会・ジェンダー】

 などと述べている。
 オシドリのキャラクターの色が男女差別だと、自分がピンクの服を着てのたまうフェミニスト女性の姿は滑稽でしかない。

 県のローカルキャラクターより遥かに知名度の高い、児童番組の代表ともいうべきスーパー戦隊シリーズが45年間、男性のレッドを出し続けているのに、未だにこんなことを言わなければならないのだとしたらそれこそ「キャラクターの配色など現実の問題には影響していない」と分かりそうなものである。

 また長崎文化放送の記事によると

BPW長崎クラブの黒崎伸子会長は「子どもたちの中に出ていったり県内あちこちに行くような方たちがよく見るとこういう設定があるということは大変なアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を生む」と話しました。

がんばくんらんばちゃんにジェンダー問題」NCC長崎文化放送

 とのことであるが、上の動画では黒﨑氏自身が隊長副隊長の設定はそれほど知られていないとも主張しており、知られてもいない設定がどうやって無意識の偏見を生むのか定かではない。
 黒﨑会長は「えっ、女が会長っておかしくないですか? 長崎がんばらんば隊だって男のがんばくんが隊長じゃないですか!」と言われたことでもあったのだろうか。およそありそうにないが。

 長崎県の椿谷広報課長は「誕生から年月が経ち、ジェンダーに対する社会意識が高まっていることは認識しているが、長崎県民に定着し愛されているキャラクターでもあるので見直しは県民の声を聞きながら検討する」と回答している。
 今後も長崎がんばらんば隊の末永い活躍を願ってやまない。

参考リンク・資料:

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