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【性犯罪をギャグシーンにするな】

 漫画やアニメなど、特に「オタク系」のメディアにおける性犯罪のシーンを糾弾する台詞。
 実際にはフェミニストは本来、そうしたシーンが出てくるというだけで脊髄反射的に「性犯罪を助長する!」と短絡的反応をするのだが、それらに実証的反論がなされるにつれ、ひねり出された言い訳の一つ。

 そもそも「性犯罪のシーンがある=性犯罪を助長する」という発想自体が噴飯物である。
 もし犯罪が出てくるだけで犯罪助長になるなら、『ゴルゴ13』は殺人を、『ルパン三世』は窃盗を、『ONE PIECE』は海賊行為をそれぞれ助長していることになってしまう。そもそも「犯罪もの」は漫画に限らず映画やドラマ、小説でも人気のジャンルであり、それらのファンまで敵に回して否定することは分が悪い。
 そこでフェミニストがつく嘘のひとつが「殺人や窃盗は悪として描かれるが、性犯罪は否定的に描かれない」というものである。
 しかしそれは嘘である。
 むしろ怪盗や殺し屋が主人公の作品こそ、これらの行為に対して「芸術的犯罪」だの「プロの仕事」だのとして否定的に描かないことが少なくない。『ゴルゴ13』など殺し屋ものではターゲットの悪性や依頼人側のやむにやまれぬ心情を強調することもよくあり、また(中盤以降の)『CAT'S EYE』『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』などでは、行方不明になった家族の手がかりを探すなどの「仕方のないこと」として怪盗行為を行っている。性犯罪やセクハラでこのような描写は、非常に少ない。
 
 それどころか、大抵の作品では、セクハラやスカート捲り・覗きなどに遭遇した女性は、それが故意であれ事故であれ、直ちに悲鳴を上げたり反撃を行うのが通例である。そして加害者とされた男性は、本人かその悲鳴によって駆け付けた人々にボコボコにされることが多い。
 そのことを明示した反論に接すると、引っ込みがつかなくなったフェミニストは苦し紛れに「そういうのは性犯罪をギャグにしている!そうやって性犯罪を軽く扱っているのがけしからんと言っているのだ!」と言い訳するのである。

 むろん、フィクションで犯罪や危険行為が「ギャグとして」「軽く」扱われるのも、まったく性犯罪に限った話ではない。
【ドラえもん】でのび太はジャイアンから日常的にズタボロにされるような暴行を受けても基本的な自認は友達、いやしばしば親友ですらある。
 そののび太も、野球のボールで神成さん(空地の横に住んでいるおじさん)の家のガラスを何度割っても、叱られてガラスを弁償させられるくらいで許されている。いつ大怪我をさせてもおかしくない危険行為である。
 しかしフェミニストはこれらについては無視を決め込んだままである。

 なぜなら、最初から「性犯罪やセクハラのシーン」が出てきた、ただそれだけで噛みついたのが全ての始まりで「それ以外の犯罪描写は異なる理由」は全て後付けのいいわけにすぎないからである。


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