『検証・暇空茜：シュナムルさんは本当に在日韓国人だったのか？②』2024-07-06
暇空茜氏のお得意、認知プロファイリングが導き出すところによると、シュナムル氏は弟さんの家の居候である。つまり例の「お父さん、これ気持ち悪い」発言をしたことになっている娘さんは本当は弟の娘であり、シュナムル氏からは姪っ子ということになる。
しかも暇空氏は、さらにショッキングな「認知プロファイリング」をぶち上げるのだ。
なんと、弟さんの奥さんは本来はシュナムル氏と結婚するはずの「許嫁」だったのだが、シュナムル氏を見限った父親が弟と結婚させることに変更したという。
許嫁て。
『らんま1/2』じゃないんだからさぁ……。
また、許嫁は日本ではほぼ廃れて本当に一部にしか残ってない風習ですが、在日コミュニティではわりとあるそうです。
と暇空氏は主張するのだが――ほんまか？
いろいろ検索しても、在日韓国人にも韓国本国にも、許嫁なんて慣習が残ってるなんて情報は見当たらないんだけど……。
というか、許嫁って由緒正しい金持ちの家とかがやるイメージじゃないだろうか。在日韓国人って全員では無いにしろ、どちらかというと経済状況や社会的地位が低いグループだから差別問題になってるわけで……そんなお高くとまったことしてるかな？
それにそんな家父長制の極致みたいな因習が残ってたら、韓国フェミが打倒を叫び、それに日本のツイフェミがヨイショしてるところが伝え聞かれてきそうなものでもある。
この「許嫁スライド」事件について、暇空氏は根拠を示さない。
これはねえ、もう、俺を信じて欲しい。
ここまでの研究をやってきた俺が、確信している。断言すると言ってる。
これで信じて欲しい。
妻（仮）さんの情報は出したくないんだ。
しかし、単にシュナムル氏家族の個人情報を秘匿するだけではなく、一般的に「在日コミュニティには今でも許嫁の風習がある」ということのソースもないのである。
ここまでの研究もなにも、あなた「シュナムル氏が韓国を交えずに日本史を語ったツイートがない」「娘と姪っ子の絡みがない」とか明後日なこと言ってたじゃないですか。
そして、なんとそもそもシュナムル氏がフェミニストであるのも、これが理由なのだという。父親の強権で許嫁を奪われたから家父長制を憎むのだと。
もともと許嫁なんて制度そのものが家父長制の極致なのだから、家父長制に与えられていた許嫁を取られた恨みが家父長制に向かう、というのは成立するのか少々疑問ではあるが……暇空氏には気にならないらしい。
そして、その後も暇空説におけるシュナムル氏の家庭環境は悲惨の一言だ。かわいそうなシュナムル氏は家主である弟の一家にとてつもなく嫌われており、その生活状況も冷遇を極めている。
なんと「洗濯機は週に一度しか使わせて貰えず、嫌われているので家族の服と一緒には洗えない」、「食事は別であり、お皿さえ使わせてもらえないので、自分だけ安物を使っている」、「家の中でカメラ使用禁止令を出されており、全部盗撮している」というのだ。
……あくまで「認知プロファイリング」によれば、である。
ちなみに居候とは「他人の家に世話になって食べさせてもらっている人。食客」のことであるので、飯が別々（単に食べるタイミングが別なのではなく、暇空説では自分で別に貧相な食事を用意しているようだ）ならば居候とは定義上呼べない。が、細かい日本語には目をつぶるとしよう。
そもそも、なんで食事や洗濯が別だと考えるのか。
「上げている料理の写真が豪華な時と、安物の食器に惣菜を盛ってるだけっぽい時がある」、「”一週間分の洗濯物”とツイートしたことがある。家族で一週間も洗濯物をため込んでいるわけがない」というのがその根拠だ。
いや、それだったら同居してない、つまり居候じゃないと考えた方が自然では？
それほどまでに「気持ち悪い」と思っている相手が、幼い娘のいる家の中を１週間も洗濯してない服でウロついてることに、暇空説ではなりかねない。洗濯機を好きな時に使わせてやるより、その方がよっぽど不快な状況ではないだろうか。
仮にシュナムル氏に妻子がおらず、時々姪ちゃんのエピソードを自分の架空の娘のことととして流用しているのだとしても。
真相は単に一人暮らしで、洗濯物を貯めていたとか食事を惣菜で済ますことがあるとかは自宅での話、豪華めの食事は仲のよい弟家族と過ごしたときのものである――では、いけないのだろうか。
許嫁なんて現代では消えた習俗を持ち出すより、よっぽど自然な想像だと思うのだが。
さて、この種のエピソードのひとつとして暇空氏は、シュナムル氏が「娘の修学旅行のお土産」の写真を上げたことをあげつらう。
何がおかしいのかというと「写真をよく見ると、これは開封済みだ」ということらしい。
もちろん買ったものを家で撮っているわけだから開封済みでいいわけであるが、暇空氏の想像はこうだ。
夜中に住人たちが寝静まった頃。ゴミ箱を漁って修学旅行のお土産を集め、破れた包装紙を整えて写真を撮る…ということです。簡単ですね。
みなさん、これが令和最新の座敷わらしです。
ええええぇぇ……。
単純に「小学生なのでお土産を出すはしから、写真を撮ることなんて考えずガンガン開けちゃった」とか「たまたまシュナムル氏の不在時に姪が帰宅して開封したので、後から写真撮った」とかじゃアカンの？
アカンのだろう。
それではシュナムル氏を「気色の悪い変人」に仕立て上げられない。
この部分の動画で、シュナムル氏はいらすとやの泥棒イラストで表現されており、さらには「真夜中に合鍵で弟家族の家に忍び込んだ」ことにまでされている。
この推理を発表したくだりでは「ガガーーーン！！」という効果音や、ホラー風味のBGM、さらに女性の悲鳴SEまで付けている。そしてタイトルでも妖怪扱いを刷り込むのも忘れない。
ひたすらシュナムル氏を気持ち悪い存在として印象づけることに熱意が注がれているのが分かる。
しかし、冷静になって考えてみて欲しい。
仮に「いもしない娘の『修学旅行のお土産の写真』を撮ってSNSに上げたい男」がいたとしよう。
その男には果たして、（留守中ではなく）深夜に弟一家が寝ているところに忍び込んでゴミをかき集め、姪っ子が買ってきたお土産の空箱を撮る……そんなリスクの高い真似をする必要があるだろうか。
あるわけが無い。
だってそんな写真、土産物を自分で買ってきて撮れば、いくらでもノーリスクで作れるではないか。
……いや、その前に「忍び込んだ」だって？
シュナムル氏は居候のはずではなかったのか？ なんで忍び込む必要があるのだ？
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