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 ライトノベル作家・翻訳家。
 オタク業界の人間ではあるが、ツイッター上ではフェミニズムをはじめとするキャンセルカルチャーについての媚態が酷く、それらを批判する人に対して執拗なトーンポリシングを行い、粘着する習性がある人物。
 まずはその異常性からご確認いただこう。

 ちなみに彼が粘着している相手が何をしたのかというと「表現物の排除要求を『鉄パイプで殴りかかってくる』にたとえただけ」である。

 作品の排除要求に対する批判に対しては、その比喩の片言隻句にさえ言い掛かりをつけ、異常な執拗さで粘着し続ける一方で、排除要求そのものは「マイノリティのため話し合いましょう!」と擁護し続ける。もちろん彼らの使う言葉に同じ注意は絶対にしない。

 それだけならまだ単なる歪んだ思想偏向で片付けられるのだが、トンデモない嘘・デマを平気で流す虚言癖の持ち主でもある(悲しいことに、表現規制派には珍しくもないことではあるが)。
 単に無知で知ったかぶりなだけかもしれないが、Wikipediaには「ゲーム・活字・アメコミ・SFに対する造詣が深い」とあり、下記デマの真相は非常に初歩的な情報でもあるので、Wikipediaの記載が本当なら意図的な嘘なのであろう。

 ここでは2例ほど紹介しよう。

1.「二~三十年前にはセクハラへの制裁描写がなかった」デマ

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「今から、2,30年前って、セクハラという概念自体が、ほぼなくて」
「ボコボコにされるという発想がなかった」

 とんでもない大嘘である。
 このツイートが書かれた2019年の「2,30年前」といえば、1990年代である。当時の作品で「セクハラして怒られる、殴られる」というギャグが頻発する作品には例えば、久米田康治『行け!!南国アイスホッケー部』(1991~1996年)、椎名高志『GS美神極楽大作戦!!』(1991~1999年)。セクハラして殴られる描写も普通にあったし、言葉としても「セクハラ」はとっくに普及していた。

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(椎名高志『GS美神極楽大作戦!!』より)

 さらにもっと遡っても北条司『CITY HUNTER』(1985~1991年)、高橋留美子『うる星やつら』(1978~1987年)などがあり、現在のフェミニストがことあるごとに「お風呂描写」を槍玉に挙げている【ドラえもん】に至っては1969年の連載開始である。

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(アニメ『CITY HUNTER』北条司原作)

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(藤子・F・不二雄『ドラえもん』)

 漫画だけでなく、たとえばテレビゲームでも「遊び人が仲間の女性キャラクターのおしりを触って怒られる」という有名なネタが登場する『ドラゴンクエストⅢ』は1988年の作品である。
 一体どこが「おしりを触るのは女の子も喜ぶべきと思われていた時代」だったというのだろうか?

2.「日本てんかん協会は『無人警察』回収を要求していない」説

 こんなとんでもない大嘘まで飛び出した。

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  この『無人警察』というのは、1990年代の表現の自由問題の一大テーマであった「筒井康隆断筆宣言」事件のきっかけとなったタイトルである。海法氏のWikiには「SFに造詣が深い」とあるのに、日本SF界の大巨人である筒井康隆の断筆宣言の経緯を知らなかったとでもいうのだろうか?

『無人警察』はてんかん患者の運転による交通事故について触れた箇所にクレームをつけられたのだが、このときに日本てんかん協会は「角川書店発行の高等学校教科書『国語I』 (92年 検定、94年度から使用)に転載された筒井康隆の「無人警察」の小説中に、てんかん患者に対する差別的表現があるとして、 この小説の教科書からの削除、さらに文庫、全集の回収なども求めた」。(佐々木恵理「教科書における文学とフェミニズム ―表現は自由であるのか―」より)

 これは表現規制問題に意識を持っている人にはよく知られた事実であり、何人もの方からソースつきのツッコミが殺到した。

 これに対して海法氏は「いま資料を取り寄せているところです」(すでにソースが送られてるんだってば)と言って沈黙。その資料というのが創出版の書籍『筒井康隆「断筆」めぐる大論争』なのだが、普通にアマゾンにある。翌々日くらいには届くだろうに、どういうわけか届きましたと言い出したのは上記ツイートの5日も経ってから。おそらく「資料請求中」というのは時間稼ぎのための言い訳に過ぎなかったものと思われる。

 そしてその資料からどうやら言い訳のネタを探し出してきたらしく「書き直せば売ってもいいと後に認めている!絶版要求じゃない!」と言い張る作戦に出た。どうやら時間稼ぎをしてもそのくらいしか思いつかなかったらしい。

 おいおいおい、あんたが否定したのは「絶版」じゃなく「回収」の要求だったし、相手の人が言っていたのも「排除要求」という言葉だったろ!
 話をすり替えるなよ!


 ……ところで海法氏は、次のような実に「ご立派」な意見をも述べている。

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 残念なのは彼がそれを実行していないということである。

 上記いずれの「歴史的事実として書かれた誤認」についても、海法氏は実際にはなんら「誠実な対応」など行わなかったのだから。

参考リンク・資料:

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