[読書メモ]『世界の一流はなぜ歯に気をつかうのか』(森下真紀)

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日本ではチャーミングポイントにもなる八重歯ですが、欧米においては、八重歯は〝不吉なもの〟の象徴なのです。

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美しい歯にさらに高いプライオリティーを置いているアメリカでは、歯並びの悪さは「貧しさ」の象徴とされ、ネガティブに捉えられています。

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「太っている人」「タバコを吸う人」は、欧米のビジネス街においては、内面そして外見においても、自己管理ができていない、とみなされます。

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我々歯科に関わる者は、歯を見れば、その人のバックグラウンド、さらには物事に対する考え方や、生活感などをイメージすることができます。

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彼らに共通していた行動様式が、問題を先延ばしにせず、積極的に治そうと動く行動力があるという点でした。

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近年の研究で、「歯周病が全身病と関連する」という見解が確かな情報として、世界的に広まっています。

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歯周病は進行していてもなかなか気が付きにくい病気であるというのも重要なポイントです。歯周病は、気付いたときにはすでに長期的に続いていたということがほとんどでしょう。

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歯周病は進行性の病気です。幸いにも進行を止めることができたとしても、元の状態に戻すことはできません。

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大人になってからの虫歯とは、子どもの頃に治療した虫歯が再発したものである場合がほとんどなのです。裏を返せば、幼い頃に虫歯を作らなければ、年をとってから新しい虫歯で悩むことはない、ということです。

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歯が他の組織と決定的に異なるのは再生機能がない、という点です。一度失った歯は二度と元通りにはならず。人工物で代用する以外に方法はありません。

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日本人は「歯みがきすること」自体が目的となってしまっている人が多いからです。

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まず「鏡を見る習慣」を身につける必要があります。

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一人ひとりの口の中の状態に合わせた歯みがきの仕方があります。使用する歯ブラシなどの道具についても、各人の口の中の状態によって適切なものが異なってきます。

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極端に柔らかいものはコシがないため、歯や歯肉に当たると毛が寝てしまい、プラークを落とすことができません。基本は「ふつう」の毛のかたさを選びましょう。

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歯ブラシのヘッドの大きさに関しては、一般的には、頭部の長さが2歯分程度が口の中で操作しやすいとされています。

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強いミントなどの香り等でその場のにおいを覆い隠すことをマスキング作用と言いますが、このマスキング作用は、すっきりとした爽快感から、口臭が消えたかのような錯覚を覚えます。しかし実際のところは、強い香りで口臭を覆い隠しているだけで、口臭自体はほとんど消臭されていないことがよくあります。

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においは「記憶」に深く刻まれます。あるにおいを嗅いだ瞬間、過去の光景がフラッシュバックしたり、昔の恋人を思い出したりといった経験はないでしょうか。これはプルースト効果といわれるもので、フランス人作家であるマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という作品の中で、主人公が紅茶にマドレーヌを浸したときの香りで、幼少時代の記憶を思い出す、という描写に由来しています。

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胃の入り口は噴門と呼ばれ、筋肉で強く閉じられているため、においが胃から口へと上ってくることはほとんどありません。胃や肝臓などの内臓の病気が口臭の原因である場合も多少ありますが、実際は、口臭の原因の90%以上は口の中にあります。

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そもそも歯みがき自体に、「さわやかな気分にする」「リフレッシュする」「気持ちを切り替える」といった精神的な効果もあります。仕事の合間、気持ちを切り替えたいと思ったときに歯みがきをする、そんな歯みがき習慣もいいのではないでしょうか。

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キシリトールは甘味料ではありますが、正式には糖アルコールと呼ばれる成分であり、ミュータンス菌に取り込まれても代謝されないため、酸が全く発生しません。ですから、虫歯の原因にならないのです。


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