カワウソ

本職エンジニアで、フリーライター。noteでは小説を投稿します。

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最近の記事

Wanna die in the classroom

A writing genius meeting in the infirmary“Fit into the classmates better.” When I was 1st trimester of 2nd year of middle school. The comment that my teacher wrote in the report card took the final place away from my classroom. It was an i

    • Engineer Girlfriend

      I'm starting programming When I lazily checked Instagram, I saw such ads. "CAN MAKE MONEY WITH PROGRAMMING! EVEN IF YOU ARE INEXPERIENCED!" It's somewhere programming school's ad. I ignored it as usual, and I pressed the like button on my

      • エンジニア彼女(短編ver)

        私、プログラミング始めました。 何となく見ていたインスタにこんな広告があった。 「プログラミングで稼げる! 未経験でも大丈夫!」  どこかのプログラミングスクールの広告だった。いつも通りスルーして、友達が上げた投稿に「いいね」をつけていく。最近は、SNSを開く度にプログラミング系の広告を目にする。プログラミング系youtuberとかも良く見るし、Twitterでもプロゲートをやり出した友達が、レッスン修了のツイートをしていた。3日で投稿しなくなったけど、今どうしているのだ

        • 就活なんてなくなればいい。

          『北野様の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます』  福岡の大学に通う北野真紀は、先日出したエントリーシートの結果を見て愕然とした。  それ見た真紀は、小さく呟いた。  まるで人生に絶望した夢追い人のように。 「もう、就活なんてなくなればいい……」  真紀が就職活動を始めたのは、3年の8月である。  地方の大学生の中では少し早いスタートであったが、それから約8か月、4年の4月になっても、1社として内定をもらうことができなかった。  それまでに50社以上の企業の選考を受けている。

        Wanna die in the classroom

          あれはナンパから始まった恋でした

          1話 第一章:ナンパ開始!(1)工場で扱う部品は、いつもひんやりと冷たくて、触れているといつも清々しい気分にさせられる。毎日にように触れるこの感触が、クセになる。阪元太一が、高校を卒業してからもずっと、この仕事を続ける理由は、もしかしたらそこに詰まっているのかもしれない。  太一の家はかなり貧しくて、高校の時はここで働きながら、学校に通っていた。ここで働き始めたのは、高校一年の夏休みからだ。そして、今年僕は成人する。思い起こせば、五年もの間、この職場にお世話になっている。  

          あれはナンパから始まった恋でした

          チャレンジしても自分軸が見つからない

          本当の自分が分からない「私、何がやりたいのか分かんなくなっちゃった」 半分泣きそうな顔をして、彼女は呟いた。 俺は、そんな彼女に対し「詳しく聞いても良い?」と言った。彼女は軽く頷き、そしてことの経緯を語り始めた。 「今まで私はいろんなことに挑戦してきた。インターンと並行して、イベントの企画・運営もしたし、バイトリーダーもした。留学にも行きたくてGPA3.5以上を三年間キープして、毎日3時間英語の勉強もして、第一志望だった留学先にも行けた。英語も日常会話くらいなら話せる。その中

          チャレンジしても自分軸が見つからない

          もう一度キスしたかった

          朝焼け。照り付ける太陽が眩しい、ある夏の日。私はあなたの手を握っていました。人気の少ない街の中で、私たちは抑えていた恋をぶつけ合った。どちらが先に引き金を引いたのか分かりません。もしかしたら同時だったのかもしれない。今までお互いに分かっていたが、あえて遠ざけていたことだった。「好き」ということをお互いに意識してしまえば、一層別れが辛くなるから。しかし、今までそっと触れないようにしていた、その話題はごく自然に浮上しました。まるで、すでに付き合っているかのように……。 「ねぇ、私

          もう一度キスしたかった

          ぬけがら

          黒川崚馬1 セミの鳴く公園耳をつんざくようなセミの鳴き声が、夏を実感させ始めた七月中旬。日中の最高温度は30℃を優に超え、小学校の体育の授業では熱中症にかかる児童も多く報告されている。黒川崚馬も、今日の体育の授業で、クラスメイトの男子生徒一名を、保健室まで連れていくのに付き添ったばかりだ。運動好きの崚馬からすれば、体育の授業を途中で抜けることにもなるため、あまり嬉しいことではない。しかし、これも保健・体育委員の仕事なのだから仕方ない。 崚馬は、学校では、どちらかというと人気

          ぬけがら

          Esperanza

          プロローグこんな狭い世界で一生を終えるなんて嫌だ! 行平茜は地球儀上の日本を睨みつけながら思った。 スマートフォンをスワイプするように、人差し指で地球儀を回す。 こうやって地球儀を回しただけで、広大な世界を思い描くとができるのに、私が住んでいるのはちっぽけな島国、日本。 日本は確かにいい国だと思う。 とても豊かで安全で暮らしやすい国だと思う。 だからこそなのか、どうしても私はこの国で過ごすことが、すごく退屈に思えて仕方ない。 だってどこに行っても同じ人種、同じ言葉、同じ文化

          私の成長は時計との引き換え

          「やばい、寝坊した!」 時計の針を見ると、時刻は午前10時半。 彼との約束の時間は十時。 もう既に遅刻である。 スマホには彼からのLINEの通知が何件も。 うわ……、電話5回もしてきてる。そりゃそうか。 ヤバいって、絶対怒ってるよな、啓太。 もうこれで何回目だろうか。 私は今の彼氏である啓太とのデートに良く遅刻をする。 いや、今の彼氏だけではない。 元カレの龍一のときも、健太郎のときも、ほぼ毎回のように遅刻を繰り返していた。 遅刻し過ぎて、あきれられていた。 龍一なんかは

          私の成長は時計との引き換え

          彼女の死に場所は教室でした。

          保健室の文豪「もう少し、人の輪の中に馴染む努力をしましょう」  中学2年生の一学期。通知表に書かれた担任からのコメントが、僕の最後の居場所を奪い去りました。それは、心の配慮に欠けた何気ない指摘でした。机と椅子が収まる面積にしか定住できない。クラスメイトからは相手にされない。居ても居なくても変わらない存在であった僕にとって、「暴力」に等しい一言。  教師に見放された気がしました。絶望にも似た感情すら抱いた。学校に自分の味方など誰もいない気さえした。中学生僕には、あまりにも辛い

          彼女の死に場所は教室でした。