夏の終わり、帰省、喧嘩、未来

やけに生理が長引いた。出勤しようと思った生理六日目。いつも通りのルーティーン。うるせえ彼氏を騙すためにネカフェに行った、12時出勤なんてできるわけが無いので私はそこでいつもタバコを吸いながらのんびり支度をするんだ。
しかしその日はやけに陰鬱だし生理で珍しくタンポンをあまり使わなかったせいで皮膚が異常にかぶれてお湯を当てるだけで沁みて痛い。これ仕事にならないじゃん。
しかも六日目なのにまだ血がダラダラでている。
おかしい。いつもなら3日で出血はだいたい終わるのに。
これも子宮頸がんのせいなの？
余計に気だるく、そして陰鬱な気持ちにさせる。
抗うつ剤をポカリで飲み干した。

あ、これダメな日だな。

そう思ったら終わりの合図。

もう誰とも話せない。
関わりたくない動きたくない動けない。
薬、朝のんだっけ、のんだか。
コンサータも効かない鬱。すげぇ。

コンサータは麻薬だった。
私にとっては目がチカチカしてる気分になるくらい目を覚ましてくれる頭はキラキラ
動け動くんだよ動けるよ〜✨
そんな感じで勝手に体が動いてハキハキする
私は源氏名ちゃんです！
きょうもはたらくのです！
キラキラ〜！
そんなかんじ。別の誰かに切り替わる。
最高の麻薬だった。
それすら効かないって終わってんね。何が起きたんだよ体に。
そうだパンツ持ってきてない。どっちにしろ働けねえじゃん。
どうせまだ家でぐうぐうねてる、ホストの馬鹿彼氏に

「朝寝ていたので、言ったこと、気づかなかったとおもいますが、生理が酷い、皮膚もかぶれが酷くとてもじゃないけど働けません。お盆にも帰ってないので病気(この夏私はヒトパピローマウイルスに感染してることを知ったのだった)のことおじいちゃんに伝えたいので一日だけ帰ります。」
「ごめんなさい」

そうLINEを送り、
なぜ謝る必要があるのか
お前はお盆いとこの父さんが死んだと言いながら実際いとこの集まりは一日だけ
ほかは寝てるか友達と遊んでただろ
と思いつつ
父に真っ先に

「今日無理だから帰る」

台風のことも知らない

おバカなお姫様はすっぴんのまま
クロックスで
血まみれのナイフを持った女の子のイラストのTシャツとミニスカートでネットカフェから飛び出しました。

私は帰る帰るんだ帰る帰る帰る帰る。

世間は台風。結局止まりまくる新幹線。
ついたのは予定より二時間後。

8月は、付いてなかった。
いろいろと。

どうやら父もそうだったみたい。
父の体が心配だ。
何も出来ない自分が悔しい。
お金を稼いでも馬鹿な彼氏に吸い取られるのが悔しい。
離れたいのかな、このタイミングで帰ったの、間違いだったかもしれない。
私は地元が嫌いだ。地元に残るなんてサラサラ嫌だ。
この仕事を続けることも嫌だ。

将来なんて分からない何をしたらいいかなんて何も見えない。
だけど、
こいつと一緒にいてなにになるんだろう。
そう思ってしまったんだ明確に今日。

ダラダラ続く出血。

クラミジアだった。

NS店で働けば
いつかは来るリスク。
なったことあるから特段驚きもしなかった。
ただバカ正直に連絡の取れる本指名に伝えた。
もう来ないだろうそんな予感がして焦った。
私は極端に本指名が少ないのだ。
ミスった。やらかした。失敗した。
わたしは、バカ正直に素直に生きている。
それってダメなことなの？
客が素っ気なくなった気がした。

だけどなんかもちこたえた気がして安心した。
神様はまだいる。まだいるのかな。
神様がいるなら教えて欲しい
この男と離れた方がいいですか。夢に出てきて直接教えてください。
馬鹿だから分からないの。