迷路
ゴールでまってるからと言われて1週間。僕はまだ出口を見つけられていない。軽い気持ちで挑戦してみたことが間違いだった。あの時グーを出して負け,いやいややることになったけど所詮迷路だろうとたかをくくっていた。
あいつらは,いまでも待っていてくれるのだろうか。下手したら,警察のお世話になっているのかもしれない。そう考えると,申し訳ない気持ちと恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。
不確かなまま,ただ目の前の分岐をひたすら進んでいく。もう進んでいるのか戻っているのかすらもわからない。
3回連続で左,4回連続で右に進んだとき今まで見たことのない壁の色が視界に入ってきた。やっと出られるかもしれない。藁にもすがるような思いでその壁を頼りに進む。
やっと,一つの扉の前にたどり着く。
【EXIT】
今にも泣きだしそうな思いでその扉を開けた瞬間,僕は穴に落ちた。
読んでくださり,ありがとうございます。