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横尾→涸沢小屋

北アルプス物語その6 〜涸沢カール到着〜

夜が明けた。

荷物をまとめ、涸沢へ。

いろいろあって到着。

さてランチである。

Aにはカップラーメンがある。

さあ、どうする?

ほう。

どうやら小屋で買うらしい。

お湯に手を出すのは、

もうなさそうだ。

涸沢はヒュッテのおでん。これが有名。

涸沢小屋はソフトクリーム。

下調べは済んでいる。

そして、二人はすべてを手に入れた。

お金と引き換えに。

もう、遠慮はしない。

お金さえ払えば小屋の方は優しい。

いや、これは偏見。

昨日の今日なので、

Aの言葉にトゲがある。

許してください。

宿はどうするかって?

小屋にします。

昨日は寝られなかったから。

お金は天下の回りもの。

しかし、命が無くては使えもしない。

緊急時、人は迷いがない。

二人の足は自然と小屋に向かう。

ここまで二日間。

濃厚な時間を共にした。

初めてたどり着く安息の地。

小屋。

寝るところ、

雑魚寝。

いいだろう、昨日より。

寝るとなり、

初対面の叔父様いいだろう、恐らく。

さて、おかしいな。

寝れない?

右の耳からやってくる。

そう、ヤツだ。

ヤツが来た。

叔父様の…。

イビキだ…。

ツイテナイ。

到着時、

すでに叔父様は就寝中。

時間は昼過ぎ。

おいっ!寝るの早すぎだろ、

心ではツッコミつつも、

本人には言えない。

だって叔父様は夢の中。

そう、住む世界が違う。

どこかで聞いたセリフと共に

今晩の不安が押し寄せる。

そして的中する。

叔父様は起きない。

ガンとして起きない。

二人はまた、寝れない夜を過ごした。

結果。山とは出逢い。

めぐり逢いである。

その7につづく。

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