ぐっときた

過去にも何度も何度も電車には乗ってきたが、やはりその都度何かしらの面白味を感じてきた気がする。今日も用事があって、いやいや暑苦しい外へと出る羽目になったのだが、そんな気持ちを吹き飛ばすかのように、今日は特に、なんというか、ぐっときた。改札を抜け、ホームで目的の電車が来るまでじっと待つ。これ自体は何のことはないのだが、電車が来て乗った後、人がダッと車内に入っていく中、無理くり席を取ってからのことだった。右斜前に女子高生らしき娘が座っていて、英単語帳を黙々と読んでいたのだが、其の娘がとても良かったのだ。部活からの帰りなのか、スポーツウェアっぽいポロシャツと膝くらいのスカートという装いで、少し焼けた両腕や首元あたりが出ていて、いいね、なんて思いながら、改めて顔を見ると自分の好みの顔なんだな、これが。それでいて、少し疲れている表情で、なんともこう、来るものがあるわけだ。それだけでもこちらとしてはもう十分満腹なのだが、トドメと言わんばかりに、スカートから伸びるスラッとした足を、ほぐそうとしたのだろう、一寸ばかしピンと張って、グリグリと足首を回し始めた。まぁ、なんというか、姿、仕草とかが色々好みであったり、嫌々外に出ていて何か良いことないかなとか思っていたタイミングであったりして、その、若者っぽくて、それでいてこの心を的確に、直接的に表す言葉を出すなら、うん、クッソエロかった。や~、ね?何もかもがドンピシャなわけですよ。まいったよね、ほんと。すぐにでも忘れないように手帳に書こうと思ったけど、其の込みながらガリガリ手帳に書くなんてあからさまな事、流石に抑えましたよ私。それで今、こうやってその時のことを思い出しながら書いているのだけれど、全く私ってやつは本当に同しようもない奴だな、なんてつくづく思う。思うんだけれど、あそこまで好みにハマっちゃったらどんな男でもこうなるよなぁ、なんて、些か情けない言い訳も浮かんでくる。何はともあれ、あの電車、あの娘を見ていた時、う~ん、ぐっときたねぇ。 

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