ユウ

19歳学生。旅が大好きです。

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マガジン

  • 旅日記

    世界を本に例えたら、私はいまどのくらいページを進めているでしょうか。旅の途中で出会った風景や人、モノを記録して、自分なりに『世界』という膨大な本の中身を理解してみることにします。

最近の記事

【金沢ひとり旅】わすれもの

 夕暮れ時。もうすぐ旅が終わるというのに、私の頭の中はモヤモヤしていました。行きたいところがまだたくさんあったのに、全部周りきれなかったからです。  荷物よし。お土産よし。切符よし…  新幹線の車内に乗り込むと、しばらくして発車ベルが鳴りました。忘れ物はないはず。なのにちょっと胸がざわざわするのはなぜでしょう?  金沢の街に心残りを置いたまま去った私。列車が動き出してすぐに、わすれものは旅への未練だったと気づくのでした。  わすれもの、いつか取りに行きたいなぁ笑 2

    • 【金沢ひとり旅】港町にて。

       路線バスから降りてこの町に足を踏み入れたとき、正直なにもなさそうなところだと思ってしまいました。でも、この日記を書いている今、それは間違いだったと心の底から思うのです。  金沢駅からバスで約20分。金沢の中心街とは反対の方向に進んでいくと、そこに港町があります。金石・大野エリアと称されるこの場所は、古くから北前船の寄港地として栄えた金沢の海の玄関口だそう。最近では、古民家や醤油蔵を利用したカフェやショップが増えていて、魅力いっぱいの町です。  その魅力は、とくに冷たい海

      • 【金沢ひとり旅】約束

         朝食を食べ終え満足した私は、金沢への旅行を決めたときから行きたかった場所へ。市内の主要観光地からちょっとだけ離れたところにあるからでしょうか。石川県立図書館は、私の目から見て観光客の姿はまばら。館内は迫力のある佇まいのなかに木の温もりが感じられて、街歩きに疲れた心を癒してくれます。  私は普段から旅の道中でカフェや図書館など、心の落ち着く場所で癒しの時間を作るマイルーティーンがあるのですが、そういう場所では時間はあっという間に過ぎてしまいます。言うまでもありませんが、例の

        • 【金沢ひとり旅】旅のはじまりはいつだって

           旅行中は、前日の夜に美味しいものをいっぱい食べたとしても、次の日にはお腹が空いているものです。それもそのはず。普段よりもたくさん歩いて街巡りをしているのですから。  私の旅は、いつだって朝食から始まります。この日はホテルに併設されたレストランで。地元出身のイタリアンシェフが作ってくれるという朝食は見るからにおいしそう。聞くところによると、地元の食材をたくさん使っているそうです。  野菜にベーコン、ポテトサラダ、パン、かぼちゃスープ。どれから食べようか…。  そんなことを

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        • 旅日記
          7本

        記事

          【金沢ひとり旅】春はあけぼの

           朝4時55分。普段なら埴輪のような格好で布団を蹴飛ばし爆睡しているであろう私ですが、今日は違います。二度寝をしたい気持ちを抑えて布団から起き上がると、サッと身支度を済ませホテルの外へ。辺りはまだ暗く、頬に当たる空気がとても冷たいです。  早起きのご褒美には兼六園の朝焼けを。  歩きはじめて十数分。スマホの地図を頼りに入園口まで辿り着くと、そこに小さな管理室を見つけます。「この時間じゃ暗くてなにも見えませんぞ。」と門番のおじさん。予想外の冷たい一言にちょっと気分が沈みます

          【金沢ひとり旅】春はあけぼの

          【金沢ひとり旅】北陸さん、はじめまして。

           トンネルを出てしばらくすると、車窓からは雄大な北アルプスが。その手前には都市が広がっていて、自然と人為が融合した風景がなんだかちょっぴり不思議です。北陸さん、はじめまして。  初めてのひとり旅は石川県・金沢へ。  さて、たった今車掌さんのアナウンスがありました。もうすぐ金沢に着きそうです。今日はもう夕暮れなので、市内の観光は明日から。早く明日にならないかなぁ…  はやる気持ちは減速する新幹線とは裏腹に、スピードを増すばかりでありました。 2023年3月ひとり旅日記より

          【金沢ひとり旅】北陸さん、はじめまして。

          旅日記のはじまり

          "The world is a book, and those who do not travel read only a page."  古代ローマの神学者、アウレリウス=アウグスティヌスのこの言葉に倣うなら、私はまだ世界という膨大な本の1ページすら、読み終わっていないのかもしれません。というのも、私は生まれてから19年間、数えられるほどしか旅をしていないのです。  記憶にあるのは、幼い頃に行った家族旅行、小学生のときの初めての海外旅行、修学旅行、そして数回のひとり旅ぐら

          旅日記のはじまり