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宮本浩次さんの歌声は寺にあるぶっとい蝋燭

今日は宮本浩次さんの話をしますね。
わたしが初めてエレカシの曲を聴いたのは、
高校生の頃でした。

部活帰りに「今宵の月のように」を聴きながら泣いた帰り道が懐かしいです。

大学生になると、J-POPを文学的に捉える講義を受講しまして、

↑この柿谷先生の授業でした
(この講義の終盤では山下智久さんの動画を見すぎてSUMMERNUDEのMVを暗記した)。

そこで宮本さんが近代文学に造詣が深いことや、
レトルトのパスタを積まれた本の上に置いて、
牛乳パック直飲みしている姿を見て、
すっかり骨抜きになってしまったんですね。

宮本さんの歌って、
もちろん歌が上手いことはもちろんだけど、
マグマのように感情が流れ込んでくるじゃないですか。

日本人の天才ボーカルといえば、玉置浩二さんも好きですけど、
玉置さんはわたしの中でトルコランプみたいな感じなんです。

綺麗で、やさしい光で、
いろんな色に反射して、エモーショナルで、
いい雰囲気でずっと見ていられる。

でも宮本さんの歌は、
見たことないくらいぶっとい蝋燭なんです。

どろどろ溶けながら、凄い勢いで燃え盛っているろうそく。

お寺の、千日回峰に使うような、
目が痛くなるような炎。

すごく明るい光だけれど、
炎の周りの闇が一際真っ黒で、怖くなる。

ピュアでprimitiveな炎。
(すいません、寺に太い蝋燭があるかはよく知りません、完全にイメージです)

なので毎回泣いちゃうんですよね…

特にこの「風に吹かれて」のライブ映像は爆泣きするときに見ています。

この間は「リッスントゥザミュージック」を聴いて
通勤中にうっかり泣いてしまい、
朝の中央線でめちゃくちゃ焦りました。
いやぁ、いい曲ですよねぇ。


油断すると心のメーター?音叉みたいなものが、
溢れ出てくる宮本さんの感情に共鳴してしまう感覚があります。
(これめちゃくちゃ気持ち悪いこと言ってます?もしかして)

それでね、年始に流れたサッポロの大人エレベータのCM。
あれも大好きなtugboatが作ってるCMなんですけど…
まぁその話は今度にするとして。

宮本浩次さんがおっしゃってました。

純粋とは?―経験値が低い、やぶれた数が少ないということ
ことばとは?―自分っていうものを伝えるための重要なもの
誰に歌っている?―しっかりちゃんと生きていくっていうことを確認したくて…自分に歌ってるんじゃないですかね。
歌が上手いってどういうことでしょう?―歌ってる本人の気持ちがわりとちゃんと、声にのる。


宮本さんの気持ち、めちゃくちゃのってると思いますよ!!!
歌詞がこんなにストレートに入ってくるアーティスト、他にいないもの。
ことばを超えた感情がこんなに押し寄せてくること、ないもの!!!

これからも宮本さんが楽しそうに命を燃やしながら歌っている姿を見られたらわたしは幸せです。


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