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60代になって何をやろうかな?-延命治療について知る

死ぬことはあまり考えたくないという人も多いと思いますが、60代になったら考えた方がいいと思います。

ほんとはもっと若い時から、死ぬことは避けられないし、どう死ぬかはどう生きるかという話につながっているので、10代の時からでも考えた方がいいと思いますが、さすがに10代では実感が湧かないですよね。

でも60歳になれば、あと20年30年と先が見えてきますし、年をとる=時間が経つのも早くなってきてますし、10年前とかを想像するとあっという間かもという気もします。

自分でもそう思ってるので、最近よく死ぬことに関する本を読むようになりました。

死ぬまでには病気になることも多いので、必然的に医療とか死因として一番多いガンについての本も読むようになりました。

こうした中で一番興味がそそられたのが、延命治療です。

現在は少しは状況が変わっていて、延命治療も少なくなっているようですが、それでも数十万人延命治療をしている人もいるという話もあって、かなり多いという印象です。

何が問題かというと、自分が事故とか病気で意識がなくなっても、病院で家族の意見が一致すれば、延命治療になってしまうんですね。

延命治療でどうなってしまうかにも色々あるんですが、最悪の場合は、いわゆる「スパゲッティ状態」と言われるもので、もう体が管だらけで動かせずひどい褥瘡ができたり、関節が変形したり、人としての尊厳などないような状態になってしまうわけです。

いわゆる植物状態ですよね。

こうなってしまうと、本人は何も意思表示はできなくとも、実はとても苦しいようです。

生前自分は延命治療はいらないという意思表示をしている人でさえ、こうなってしまう可能性があるのです。

救急車を呼ぶと、救急隊員は仕事ですから救命行為をします。

病院に運ばれると、医師は仕事ですから救命行為をします。

見守っている家族も、見殺しにはできませんし気は動転していますから、医師から延命治療をするかと聞かれれば同意したくなります。

医師は延命治療という言葉を使わないで、措置としては延命治療なのに、単に治療という言葉を使うこともあるようです。

家族は単に必要な治療なんだなと思いますよね。

このようにして、本人は嫌だと思ってる可能性が高いとしても、延命治療をされることになってしまうのです。

延命治療であると思って、延命治療に同意する家族は、植物人間になってしまうのではなく、治ると思っています。

ただ、治ればいいですが、そうとも限りません。

植物人間になってしまう可能性が、どの程度がわかりませんが、確実にあるのです。

延命治療には、このようなリスクがあります。

このことをどれほどの人が知っているのでしょうか?

救急車を呼ぶこと、病院に行くこと、医師の診察を受けることには、このようなリスクがあることを、確実な知識として知っておいた方がいいと思います。

では、具体的な対策です。

まずは、自分は延命治療不要と明記した、リビングウィルを残しておくことです。

リビングウイルを家族に残しておくとともに、生前から家族と延命治療について充分も話し合っておくことです。

延命治療をしたがる医師もいるようなので、そのようなときは、自分と家族の署名をしたリビングウイルを医師に提示するやり方もあります。

私はがん放置治療で有名な近藤誠医師のリビングウイルを参考にして、自分なりに多少変更して作りました。

私のリビングウィルは、家族にはラインでメッセージで渡して、紙に印刷署名捺印したものは妻に渡してあります。

参考までに私のリビングウイルを以下に示します。

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私の家族・親戚、診察いただいているお医者様へ

いっさい延命治療をしないでください。

私は今まで無事に生きてこられました。
そして最後まで、いっさい延命治療をしないで
人生を終えたいと思っています。

今、私は意識を失っているか、
呼びかけに少し反応するだけだと思います。
すでに自力では、呼吸もほとんどできないかもしれません。
このまま命が尽きても、何も思い残すことはありません。
だから、救急車を呼ばないでください。

すでに病院にいるなら、人工呼吸器をつけないでください。
つけられているなら、はずしてください。
自力で飲んだり食べたりできないなら、
無理に、口に入れないでください。
点滴も、チューブ栄養も、昇圧薬、輸血、
人工透析なども含め、延命のための治療を
何もしないでください。
すでに行われているなら、すべてやめてください。

もし私が苦痛を感じているようなら、
モルヒネなどの痛みをやわらげるケアは、
ありがたくお受けします。

今、私の命を延ばそうと力を尽くしてくださっている方に
心から感謝します。

しかし、恐れ入りますが、私の願いを聞いてください。
私はこの文章を、冷静な意思のもとに書き、
家族の了解を得ています。

いっさい延命治療をしないでほしい。
この最期の願いを、どうぞかなえてください。
決して後悔しないことを、ここに誓います。

●葬式について

大げさな葬式は望みません。
直葬でもかまいません。
できるだけ小さな葬式を望みます。
戒名もお墓も必要ありません。
ただ、必要に応じて
各自が判断してかまいません。

2024年 月 日
住所 

自筆署名 

証人署名 

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近藤誠医師のリビングウイルは以下の本に書いてあります。

医者に殺されない47の心得
医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法
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