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認知行動療法を使って自らのジレンマから解放される練習をしよう

認知行動療法とは

 認知行動療法は、認知に目を向けて気持ちをコントロールする力を育てる方法であると言えます。こうした情報処理プロセスとしての認知を私たちが日常生活のなかで気づけるのは、認知行動療法で自動思考と呼ばれる、日々の体験のなかで自動的に浮かんで消えていくとっさの前意識的な判断である。私たちの感情や行動、身体の反応は自動思考の影響を受けていて、そのために、同じ出来事を体験しても、そのときの感情や行動が人によって違ってくることになります。
 自動思考は、そのときの瞬間的な判断なので、ポジティブなこともあればネガティブなことも、また中立的なこともあります。ただ、一般的に私たちは、何かストレスを感じることがあると、 最初は悪いことを考える傾向があります。これをネガティビティバイアスと呼びますが、これはある種の自己保存本能と考えることができています。情報が少ない場面でとっさに判断しなくてはならないときには、まず良くない可能性を考えて自分の身を守る必要があるからです。

否定的認知の三徴

 気持ちが沈み込んでいるときには、否定的認知の三徴と呼ぶ考え方、つまり自分自身、人間関係、将来に対する悲観的な考えが極端に強くなっていきます。
「抑うつ」
 「自分には力がないんだ」と考えて自信をなくし、「誰も自分のことをわかってくれない」と孤 立感を強め、「絶対にうまくいかない」と絶望的になっています。こうしたときに自分の 世界に閉じこもっていると、ますます気持ちが沈み込んでいきます。

「不安」
 不安が強くなりすぎているときには、一般に、危険を過大評価して、 自分の力や周りの人からの手助けを過小評価している。その結果、危険を避けようとする回避行動が生まれやすくなります。しかし、現実に目を向けないで逃げていたのでは本当に危険かどうか判断できない。逃げている自分を意識して自信をなくすことになります。  

「怒り」
 自分の行動が邪魔された、否定されたと考えたときに生まれてきます。ただ、怒り はエネルギーにもなり得ます。腹が立って負けるものかと考えると、怒りをエネルギーとして前に向かって進んでいけるようになります。
 しかし、怒りは急激に強くなるので注意しなくてはならず、そのまま行動に移すとトラブ ルになる可能性があります。そうならないためには、自分の声の調子や体の反応や気持ちなどから 怒りに気づいて、少し時間をおいて問題に対応するようにします。

なぜ、他者(治療者)の力を借りるのか?

 認知行動療法は、自らだけでなく、他者に現在の状態を打ち明け、どうしていくか、を導いてもらう手法になります。
 認知行動療法の治療者は、そのように困った問題に直面したときに、そばに一緒にいて力になれる存在です。もちろんそれは心理的にそばにいるという意味で、物理的にいつも一緒にいることではないです。認知行動療法の治療者は、問題に立ち向かうプレーヤーになることはできません。現実に目を向け、問題に取り組むことができるのは、悩んでいるその人だけです。認知行動療法の治療者は、あくまでもそばで的確な声援を送る応援団であり、解決のヒントを適切なタイミングで伝えるコーチのような存在です。
 だからこそ、悩んでいる人が現実生活のなかで経験を通して気づきを深められるように、治療者がこのような態度で接することで、現実に目を向け、自分なりの工夫を重ね、問題に対応できる力を伸ばしていけるように導きます。

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