終わらせたい恋。
もうこの恋は終わりにしよう。そう誓ってから2ヶ月が経った。
目線に入れないように。会話をしないように。とにかく接触をしないように。私の頭の中からあの人の存在はない。そう思い込ませるために。
でも気づいたらあの人のことを目で追いかけていた。無意識に目線で追いかけるのと意識的にそれを避けようとする相反する動きで心が疲れていく。
失恋をしたわけではない、完全に終わりの恋ではないから、たった1%にも満たない小さな希望が邪魔をする。いっそのこと振られたい。思いを伝える前に振ってくれとすら思うようになった。
全身が鉛のように重くなって、仕事も手につかなくなったある日。あの人が話しかけてきた。話の内容はほんと他愛もないことだった。でもたったそれだけであの重みは嘘みたいにどこかに消えていく。
やっぱり好きなのかもしれない。でもそれを自覚するともっと苦しくなる。だからもうあの恋は終わったんだと言い聞かせる。