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チャネル(チャンネル):2021 J2 第18節 アルビレックス新潟×ファジアーノ岡山

な?え?ちょ!オフサイド!!!!な結末でアルベルト監督も「我々が悪いのならベクトルは我々に向けよう。待ってろJ1!」みたいなコメントも飛び出して全新潟が泣いた。まぁオフサイドなんですけど結果は変わらない訳でして。アーッッッッ!待ってろVAR!

ゴール動画を切り出したツイートが見つけられなかったので実際のプレイを目視しながらということができないのだが、上門のゴールに繋がった「チャネル」という話を少々。

チャネルかチャンネルかという呼び方の宗教戦争が勃発しそうだが、個人的には「チャネル」と呼んでいる。たぶんどっちの呼び方でも問題ないと思う。英字スペル一緒だし。

さて、チャネルとはなんぞやということになるが、センターバックとサイドバックの間のスペースのことをチャネルと呼ぶ。この試合では岡山の上門が前半序盤からずっと使って新潟のゴールを脅かしていたスペースであり、おそらく上門のストロングはこのポジションの取り方が上手いというところなのではないだろうか。

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チャネルを使うとなんで有効なのさ?という話になるが、このスペースに入ると「センターバックとサイドバックのどちらがマークに付けば良いか判断しにくくなる」という一点に尽きる。

仮にセンターバックが寄せれば中央にスペースが空いてゴール前を緩くしてしまうことになるし、サイドバックが寄ればタッチライン側にスペースが生まれて後ろから縦突破ということができたりする。

こんな感じで、チャネルを使ったポジショニングというのはボールを受けなくてもオフ・ザ・ボールとして非常に有効なので、フィジカルやテクニックが伸びずに悩んでいる全国のサッカー少年少女にはぜひ覚えてもらいたい。そして、その動きを教えることができる指導者や理解してくれる指導者もっと増えて。新潟だと史哉が2020シーズンで良くやっていたポジショニングだったりする。サイドバックなのに最前線にポジショニングする史哉とか田上とかの新潟サイドバックの特殊スキル。

上門はチャネルスタンバイ方式でボール受け→ターンというのがメインだったけど、チャネルはスタンバイだけではなくて一瞬のスピードで駆け抜けるだけでも非常に効果的。

チャネルを走り抜ける一瞬でもセンターバックの意識と目線を奪うことができれば決定力の高いストライカーがズドン!と決めてくれることも少なくない。なんでフリーで撃たしてるの!という状況の時にはチャネルが効いている可能性も高いので意識的に観ると面白かったりする。

そんなこんなでシンプルだけど非常に効果的なチャネルなんだけど、実際には縦一直線にチャネルへ飛び込むというのはあまりなくて、サイド大外から斜めに走り込んでくる、いわゆる「ダイアゴナル・ラン」との組み合わせでチャネルを使う事になる。

チャネルとダイアゴナルどっちやねん!となるんだけど、チャネル・ランと呼ばずにダイアゴナル・ランと呼ぶことが一般的で、チャネル・ランは縦に飛び込む走りに限定されることがある印象。気になって調べてみたらチャネル・ランは戦術ブロガーの憧れ、とんとんさんの造語だとか。な、なんだってー?!!!!

こんな感じで、ボールホルダー以外の部分を観ると面白かったりするのですがオフサイドォォォ!


「これでわかった!サッカーのしくみ」をコンセプトにアルビレックス新潟の試合雑感を中心に書いています。