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アルベルト監督への手紙(アルビレックス新潟サポーターより感謝を込めて)

アルベルト監督と歩んだ2年間、アルビレックス新潟のいちサポーターとして感謝の気持ちを思い出という形でお伝えします。

アルベルト監督はアルベルという呼ばれ方を希望しておりましたが、我々新潟サポーターはアルベルト監督という呼び方が馴染んでしまっているのでアルベルトで記述させて頂きます。

アルベルト監督が就任した当初、基本フォーメーションがなかなか固まらずに不安を感じたこともありましたが、アルベルト監督もあの頃は自身も初めて監督として指揮を振るう立場であり模索に模索を重ねていたのではないでしょうか。しかしながら、ただひとつ当初から変わっていないのは攻撃的なスタイルであり、途中で志が揺らいでいるのではないかという不安もありましが最後まで貫き通してくました。それまでのハードワークでボールを奪ってカウンターというオーソドックスなスタイルから、近代サッカーの特徴である攻撃時ポジションチェンジを基本とするスタイルに激変したことに驚いた新潟サポーターも多かったことでしょう。

また、アルベルト監督の戦術を語る上で欠かせないと思っているのは相手442ブロック守備の攻略方法だと思っていますし、2年間で超進化し続ける『アルベルト式442ブロック攻略』は戦術的な見どころとして常に私を楽しませてくれました。2021年シーズン最終節の町田戦は結果のとおり町田のクオリティが非常に高く新潟の攻撃が町田の442を上回ることができませんでしたが、方法論としては何ひとつ間違っていませんしクオリティで上回ることができる新潟だと信じています。

アルベルト監督のサッカーはフィールドプレイヤーだけではなくゴールキーパーを観る視点も変えてくれました。ビルドアップに参加するゴールキーパーや低弾道高速フィードを繰り出して得点に繋げるキーパーなど、キーパーにも足下の技術が必須であるということを明示してくれましたし、新潟サポーターはゴールキーパーに求めているものが違うという状況にまでなりました。今後、新潟の地にやってくるゴールキーパーはセービングはできて当たり前、その前提で足下でボールを扱えなければ及第点を与えないという非常に厳しい土壌を作ってくれましたが、その土壌で育つゴールキーパーは最上級のゴールキーパーとして活躍するはずです。このような土壌を耕し種を蒔いて花を咲かせ実をつけるまでの一連の工程を完遂してくれたことには感謝しかありません。アルビレックス新潟のゴールキーパーかくあるべしというスタイルを築き上げたことは地元新潟の少年少女にも大きな財産になるはずです。

アルベルト監督はバルサの育成年代に携わっていた実績があり、その実績を新潟でも見せてくれました。何人ものニューカマーが活躍する姿を見るのは楽しかったですし、藤原のようにコンバートすることで選手個人のスペックを最大化してチームの勝利に繋がる戦術に落とし込むアルベルト監督の手腕に唸りました。田上などは誰もが屈強なセンターバックとしてボールを弾き飛ばす光景を思い描いたはずですが、田上の役割は前線の選手を活かすためにオフ・ザ・ボールでスペースに走り、最終的にはゴールも狙うという最新型サイドバックの姿でした。このような驚きを育成という形でサポーターに見せてくれましたが、誰よりもその素晴らしさを実感しているのは選手本人ではないでしょうか。それは同時に「新潟に行くにはあのプレーが必要なのか」ということがJリーグの選手たちにメッセージとして伝わっているような気はしますし、「日本人でもこういうプレイができるのか」ということを実戦プレーとして可視化したことは新潟だけではなく日本サッカーにおいて大きな意味がありました。

特に2021年シーズンのアウェイ岡山戦、それまで出場機会のなかった選手を積極的に起用してサポーターの感情を大きく揺さぶった試合のことは忘れませんし、田中達也の引退を最高のステージに整えた決断と行動力は日本人には持ち得ない素養です。今回、このような形で日本サッカー界のレジェンドを送り出せたことはアルベルト監督の人間そのものの魅力だと思いますし、この光景を見た日本人の監督やスタッフが今後レジェンドに対して最高の敬意を払った対応をすることになるはずです。アルベルト監督はサッカーというゲームだけではなく、サッカーという文化の素晴らしさを新潟の地に、日本という国に改めて持ち込んでくれました。

アルベルト監督はポジショナルプレーと呼ばれるサッカー理論を新潟の地に持ち込み定着させてくれました。そのロジカルな部分については理解できる範囲で私も毎試合記録に残してきたつもりですが、アルベルト監督が率いるアルビレックス新潟で印象的な試合は、感情が激情となり人とボールが動くロジックなど全く考える余地のないエモーショナルな試合でした。アルベルト監督が指揮した2年間で特に印象に残っているのは2020年シーズン第16節のホーム長崎戦になりますが、この試合は最後に決めたのが至恩でゴールネットを力なく揺らすボールがお互いの力を全て出し切った試合を象徴していました。サッカーはいつだって僕らを夢中にさせてくれるということを改めて実感しましたし、熱狂が溢れかえる試合を指揮していたのはアルベルト監督だったのです。

2020年シーズン中盤、ビルドアップというサッカー戦術の基本にサポーターも馴染んできましたが、アルベルト監督はその先のアイデアも提示してくれました。2021年シーズン後半は本当に歯車が噛み合わずフィニッシュワークだけがうまく行きませんでしたが、攻撃のアイデアや保有戦力での実現可能性を考慮して選択している戦い方であることは伝わってきました。「たられば」でしかありませんし、このことを含めて話をすべきではないとは思いますが、ピッチ外の問題がなければ僕らはどこまで走れたのだろうかということはネガティブな試合が続いた時に考えることが多くなってしまったことも事実です。アルベルト監督は「ゴール前最終局面は選手次第だ」ということをコメントしていましたが、そのような状況でも諦めることなく次々と新しい方法を試しているようにも見えましたし、勝利を自分のためではなく選手のためであったりサポーターのためにアイデアを絞り出しているようにも見えました。最終的にはゴールという結果を望むように得ることはできませんでしたが、ゴールを生み出すためのプロセスを見せつけられているようでした。いつかアルベルト監督が蒔いたアイデアの種が新潟の地で大きく花開くことでしょう。

アルベルト監督の新潟の比較対象としてよく取り上げられたのは同郷スペインから既に来ていたリカルド・ロドリゲス監督の率いる徳島ヴォルティスでした。新潟×徳島の試合は漏れなくそのように扱われましたし、対戦した当初は掛けた年月の差がそのまま完成度の差となり現実を突きつけられました。そしてそのまま徳島はJ1昇格を果たすことになり対戦機会を失ってしまいますが、今振り返るとアルベルト監督は徳島よりも速いスピードで完成度を高めていたのではないかと思います。事実、2回目の対戦では絶望的な差が「なんとかなるかも?」くらいに縮まっていた印象があります。その後にリカルド監督率いる徳島との対戦機会は無くなりましたので実際にどうかというのは誰にもわからないのですが、完成度を高めるスピードという点ではアルベルト監督は驚異的な指導力を有していました。

アルベルト監督は負けた試合のあとのインタビューで感情を全面に出すことが少なくなかったですね。スペイン語ができないので勝手な想像でしかありませんが、通訳の村松さんはかなりマイルドに翻訳していたのではないでしょうか。主に試合のジャッジに関するネガティブなコメントが多かったのですが、アルベルト監督がジャッジについて苦言を呈する際の考え方の一つに「選手を守ために」というものがありました。このことは私も息子の少年サッカーで審判を任される際に常に意識していたことでもありましたので、アルベルト監督から同じ言葉が発せられた時には大きく共感しました。ジャッジミスひとつでサッカー選手の選手生命が終わることもありますので、私としてもジャッジミスの結果何が起きるのかということを記録したこともあります。ジャッジはチームの勝敗だけではなく選手生命にも直結しているということは、もっと多くの方に認識してほしいことでもあります。

アルベルト監督の体制が2年目となり、そのクオリティは何段階も上がり日本のサッカー界を驚愕させるまでに至りました。2021年シーズンの開幕前には新潟が好成績を残すと予想していたメディアや有識者はいなかったと記憶していますし、「新潟の連勝を止めるのはどのチームだ?」と毎週のように紙面やインターネットを賑わすことになろうとは熱心なサポーターである私ですら想像できませんでした。本当に全てがポジティブに予想外な2021年シーズンの開幕でした。開幕戦の前のプレシーズンマッチがインターネット中継されるということで眺めていたのですが、そこには2020年シーズンよりも洗練されたパス回しが繰り広げられていたのは今でもよく覚えていますし、そのプレーがそのまま開幕戦で用いられておりハイプレスという強力な武器を持った北九州に圧勝したのは2021年シーズン快進撃を象徴する出来事だったと振り返ります。

2021年シーズンの特徴として、センターバックのプレースタイルがより明確なりました。千葉和彦の獲得については稼働に期待していなかったというのが正直なところだったのですが、蓋を開けてみれば千葉こそが新潟スタイルの象徴のひとつになるとは誰も予想できなかったでしょう。今思えばスペックとしては必要十分なものを持っていたどころか日本国内を見渡してもオンリーワンに近い存在を最良の形で獲得し、戦術キーマンとして起用したアルベルト監督の手腕には驚かされるばかりです。千葉の成功はそのまま新潟の成功に繋がり新潟のセンターバック像を決定的にしました。今後新潟が獲得するセンターバックに求められるスペックも明確になりましたし、センターバックかくあるべきということを日本全体に示す結果にもなりました。千葉のようにズバズバと中央に縦パスを通すセンターバックのプレイに憧れた少年少女は10年後に日の丸を背負っていることでしょう。アルベルト監督の蒔いた種は将来の日本サッカーに咲く大きな花になることでしょう。

2021年シーズン快進撃の土台となるビルドアップですが、これは本当に洗練されていました。当時、インターネットの音声対話サービスを使ってサポーター同士で試合解説をしていたのですが、ポジショナルなビルドアップをベースにした新潟があまりも強すぎるので、「これはどのチームが一番最初に新潟を止めるのかというシーズンになりますね」と発言したら、その言葉が現実となりシーズン前半は怒涛の勢いでリーグを席巻しました。そして、その強さはフィジカル的な強さの集合ではなく、組織としてサッカーをプレーした結果の強さであるということが何よりも魅力的でしたし、そのサッカーは新潟サポーターだけではなくJリーグ全体を巻き込む魅力的なサッカーとなりました。

このように、どのチームも「自分たちの戦術では攻略できない新潟」というリーグの雰囲気が出来上がった2021年シーズン序盤でしたが、自分たちのスタイルを捨てででも勝ち点を奪いに行くというチームが現れ始めました。いつかはこの方向に切り替えてくるチームが出てくるだろうとは予想していましたが、そのチームは揺るぎないスタイルと信念を強く持っている金沢でした。第8節のホーム戦、この試合はロジカルかつエモーショナルな非常に洗練され、熱量がスタジアムから溢れ出てDAZNの画面のこちら側にも伝わるほどの試合でした。結果としては新潟の勝利ですが、圧倒的強者の立場で追われる側として試合をして最後の最後まで追い詰められたというのは10年単位で経験していないことでしたので、その興奮はしばらく落ち着かなかったものです。アルベルト監督自身も認めていましたが、戦術的にも感情的にもサッカーの魅力が全て凝縮された素晴らしい試合でした。

連勝し続ける新潟をどうにか止めようと、「新潟のビルドアップを止めるにはどうすれば良いか?」ということに各チームが注力するようになり、J2は完全に新潟を中心に動いていくことになるのですが、中には見たこともない守備戦術で挑んでくるチームもありました。第13節に対戦した松本は4-2-2-1という珍しいブロックで挑んできたのですが、これが大当たりして新潟は引き分けの結果となってしまいます。「新潟のビルドアップを攻略すればどのようにすれば良いのか?」と考えて考えて考えて考え抜いて実践した結果、気がつけばJ2のサッカー戦術レベルが爆上がりしているということになってしまいました。新潟だけではなく他のチームまで引き上げてしまったというところに、アルベルト監督は自覚していないかもしれませんが日本サッカーのレベルを短期間のうちに大きく向上させてしまっていたのです。

松本に連勝を止められて以降、新潟対策のセオリーが組み上げられていきます。そのセオリーを実行できるだけの戦力を有しているチームは基本的にハイプレスで挑んできますし、ハイプレスをストロングポイントにしているチームであればアドバンテージもあるという状況です。勝てない日々が続くと自信も失うことになり、今まで出来ていたことが出来なくなったり、当たり前のプレーが当たり前ではなくなります。そのような状況が続きましたので新潟サポーターの表情が暗くなる時期でもありました。この時期にはサポーターがあれが良くないこれが良くないなど、インターネット上でネガティブなコメントも目立つようになりました。我々サポーターがそのような状況でしたので、現場を指揮するアルベルト監督をはじめとするスタッフや選手たちははもっと辛い思いをしていたことと思います。

このように新潟対策が進んだ結果として、シーズン後半から新潟は更に苦しい状況が続きました。十分な戦力を有していなかったり戦術を徹底できないチームには勝てるものの、戦術の徹底や戦力差のあるチームに勝てないという状況が続いてしまいます。そんな中でもポジティブな試合はあって、特に大怪我から復帰した福田晃斗のスタメンフル出場には涙が出そうでしたし、その試合で強く眩しく輝いた福田のプレイは彼が選手として出場した試合の中でもベストの試合のひとつになるのではないでしょうか。そのような試合が成り立つようにトレーニングを積んできたでしょうし、その裏には慌てず急がず出場機会を準備したアルベルト監督の存在があったのではないかと想像しています。この試合、復帰戦としては脚本があったのではないかというくらい福田のパフォーマンスが素晴らしかったということは記録に残しておかなくてはいけないと思わずにいられませんでした。

アルベルト監督のサッカーが魅力的に映ったのはサポーターだけではなく他チームの監督にも魅力的に映ったことでしょう。本人は特にコメントしていないので想像でしかありませんが、水戸の秋葉監督はアルベルト監督のサッカーに憧れているような気がします。それまで引いて守ってカウンターというスタイルが伝統だった水戸のサッカーをモダンに変貌させた手腕は見事ですが、そのベースにアルベルト監督のサッカーが組み込まれているのではないかというのは水戸のサッカーと新潟のサッカーに共通項が多く確認できるところからあながち間違っていないような気がしています。秋葉監督以外にも磐田の鈴木監督は、新潟を指揮して理想とするサッカーを実現できないまま途中で去ることになったという過去の経緯があるのですが、2021年シーズンの磐田を見る限り、理論は頭の中にあったものの実現できなかった、日本人選手で実現するための方法がわからないという状況だったのではないかと思わずにいられません。アルベルト監督が理想を理想ではなく実現可能なことであるということをピッチ上で実際に実演してみせた結果、戦術を落とし込むことができたということがあったのではないだろうかと思わずにいられません。新潟を攻略するために考え抜いた結果として落とし込まれたサッカーという可能性もあるでしょうか。アルベルト監督は日本人監督も成長させてくれたと思っています。

その後は決定力不足というキーワードが様々な方向から飛び交うようになり、そのキーワードは最後まで消えることがありませんでした。なんとかしてゴールを多く決めるために様々な方法を試しはしましたが、一番欲しい結果に繋がらずアルベルト監督も選手もスタッフもサポーターも頭を掻きむしる週末が続くこととなりました。シュート20本を撃って1点も入らないとかサッカーの神様が意地悪してるとしか思えない試合もありました。本当にゴール前までは完璧万全なのにゴールだけが入らない。今振り返ってもどうしてそんな結果になるのかさっぱりわからないのですが、結果が重要なプロスポーツの世界ですので受け入れるしかない状況でもありました。

勝てなくて辛い日々を過ごしていましたが、第30節のヴェルディ戦はそんな状況を打ち破るターニングポイントだったと思います。決して美しい訳でもなく華麗なパスワークで崩し切ったという試合でもありませんし、どちらかと言えば泥臭く挑戦者として勝利した試合でした。この試合では勝てていた頃の新潟が失っていた中央を割る挑戦的な縦パスが多く見られましたし、勝てない時期にはこの縦パスを出すことなくサイドに逃げていたのだろうというのが後から振り返った感想となります。この試合の序盤、中央に通すパスを出すときに選手たちは皆慎重に対応していたのですが時間の経過と共に自信を持ってパスを通せるようになっていく姿に安堵しましたし、三戸の躍進にも心が躍りました。三戸はこれから大きく羽ばたくことになりますので、その時にはアルベルト監督が育てたと双方本人から当事者コメント取りたくなります。とにもかくにも、この試合で大きく非常に大事な精神を取り戻した新潟だったので、2021年シーズンのターニングポイントというよりは、これから続く将来のアルビレックス新潟そのもののターニングポイントにもなり得る試合だったのかもしれません。新旧新潟スタイルが融合した瞬間を目撃できたことはサポーターとして幸せな経験でした。

新旧新潟のスタイル融合を目撃したのですが、アルベルト監督は世界のサッカートレンドも我々に目撃させてくれました。ワールドサッカーの最先端としてはバルサの血が流れているグアルディオラ監督率いるマンチェスターシティーでしょうか。そのマンチェスターシティーをはじめとする欧州強豪クラブが取り入れている攻撃的サッカーの代名詞にもなった3-2-5というフォーメーションを新潟の選手たちが違和感もなく実践してくれたのが2021年シーズンの終盤でした。そして、その新潟のサッカーに対抗するために用いられる戦術も世界でトレンドとなっている5-3-2ブロックという結果となり、日本の2部リーグで世界のトレンド戦術を違和感なく必然として観戦できるという状況が成立しました。このような状況が成立するのは間違いなくアルベルト監督が指揮する新潟のサッカーを打ち破るために各チームが考え抜くという行為をし続けた結果だと思いますし、そこに必然があったという要素が最も重要です。世界の最先端の戦術をなぞるものの、それを実行できる選手がいなかったり監督の思考が浅いために頭でっかちでグダグダなサッカーになるというのは良くある話ですし、そういったハリボテのようなサッカーには魅力も熱量も持ち合わせることはないでしょう。アルベルト監督は世界の最先端を現有戦力で対応可能な形に落とし込んで実践していたというところはもっと知られても良いと思いますし、そのサッカーを通じて日本人選手のポテンシャルを大きく伸ばしたという部分こそがアルベルト監督の功績だと思っています。そして、新潟の日本人選手を見れば他のチームの日本人選手も「自分でもできる」と必ず思うはずです。そのサイクルこそが日本サッカーを発展させるでしょうし、そのサイクルのスタートを作ってくれたのはアルベルト監督なのです。

2021年シーズンも終盤になると同時に新潟のサッカーも成熟されていきました。第41節の琉球戦はアルベルト監督と共に歩んだ2年間の集大成のような試合でした。4-2-3-1という当たり前に存在する基本フォーメーションではあるものの、そのサッカーにはスタイルという名の魂が宿っていますし、この試合で生まれたゴールはアルベルト監督が率いたアルビレックス新潟の集大成のようなゴールでした。本当に本当に美しいゴールで何度も何度も見返しました。本当はもっと長くアルベルト監督には新潟に住んでもらってこの試合の続きをずっと見ていたかったのですが、その願いは叶いません。しかしながら、その願いはアルベルト監督が蒔いた種として受け継がれていくのでアルベルト監督がいなくなってもアルビレックス新潟の物語が終わることはないでしょう。

本当に楽しい2年間でした。ここまで週末のサッカーを楽しみになることが今まであったでしょうか。アルベルト監督には感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございました。

ブラウ・グラナでのアルベル監督の挑戦を応援しております。

Gràcies Albert.

「これでわかった!サッカーのしくみ」をコンセプトにアルビレックス新潟の試合雑感を中心に書いています。