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今こそ知るべき選挙の隠れた闇~茶番選挙 仁義なき候補者選考~

選挙の『闇』を垣間見てしまったある弁護士の実体験とは

昨今、政治の世界は『闇』が非常に多い。
裏金問題、選挙等での賄賂、公職選挙法違反、政党と宗教の消えない繋がり……。

しかし、今あげた『闇』は私たち国民にとってはあまり身近ではないだろう。
どこか遠くに存在するような、でも問題ではあるものという認識ではないか?

「いやいやこれらは問題だろ! 国政選挙で不正をたださないと!」
こう思った方も中にはいるだろう。
では、ひとつ問いたい。
選挙は『本当に』民主的に行われているのだろうか?

「そりゃそうだろ!」
いや、本当にそうだろうか?
今一度、考えてみよう。

私たちが投票できるのは『選挙に立候補している人だけ』
つまり、立候補しなければそもそも投票すらできない。

では、国政選挙に立候補できる人はどういう人なのだろうか。
高すぎる供託金を払える財力があるのは大体『政党の公認候補』だ(もちろん無所属で出る人もいるが今回の内容にはほとんど関係ないので割愛)

政党から立候補する人は『誰が』『どこで』『どういう風に』決めているのだろうか。
その答えは本書にある。

『茶番選挙 仁義なき候補者選考』
著者:楾大樹
あけび書房 出版(2024年3月11日発行)

あの「檻の中のライオン」で有名な弁護士・楾大樹(はんどう・たいき)さんの最新作にして、選挙の『闇』を『実体験』をもとに『暴露』する『固有名詞だらけ』の暴露本だ。

前置きが非常に長くなったが、早速内容のレビューをしていこう。

選挙の隠された『闇』

「檻の中のライオン」講演会で全国各地を飛び回っていた楾大樹さんに立憲民主党から舞い込んだひとつの依頼。

「やり直しの選挙に出ないか」

公職選挙法違反が発生したために行われる可能性があったコロナ禍のやり直しの国政選挙に出ないかと立憲民主党から打診があったそうだ。

ちょうどコロナ禍で講演会が全滅していたことなどもあったそうで、楾大樹さんは引き受ける決意をしたそうだ。

1年近く「誰にも言わずに」待機しないといけなかったそうで、その間に前回感想を投稿した「檻を壊すライオン」ができたそうだ。
その背表紙に書いてある著者プロフィールは選挙を見据えて書いたと「茶番選挙」で知った時は驚いた。

そして、何度か面接やら面会があったそうだが、最終的に後からのこのこ出てきた別の候補に決まったそうだ。
1年も待っていたのに、しかもずっと黙っていたのに!

私は本書を読んだ後、非常に憤りがとまらなかった。
ぜひ本書を読んでみてほしいのであまり多くは語らないが、立憲民主党広島県連の面々の態度があまりにも自己中心的・保身的だし、人の生活を踏みにじってまでやる候補者選考って何なの!? って感じだった。

密室で『密かに』決まる公認候補

楾大樹さんが見た『闇』とは、
立候補予定者を「密室」で「密会」で「この先自分(=候補者選考をする側の人間)にとって都合が良い人」を選んでいるということだったようだ。

結局利権、結局保身!
私は本当に憤りながら読んだし、これは民主主義から逸脱していると思った。

しかし、これは立憲民主党だけではないだろう。
どこの政党にしろ『国政選挙 候補者公募』なんてやっていながら裏ではとっくに決まっているところも多いだろう。
本書を読んだら候補者公募に応募する気は失せるだろう。
しかし、これが現実なのだという。だってこれは『実話』だから。

楾大樹さんもこの話を伝えたい! 知ってほしい! 話したい! という思いから「檻の中のライオン 裏バージョン(通称:裏檻ライ)」の開催を募っている。
なお、近日中に東京都日野市であるのでぜひFacebookで調べてみてほしい。申し込み必須かつ参加費が3000円かかるが、本書を1冊いただけるそうだ。
私も参加予定だ。

話がそれたが、とにかくこの内容は決して立憲民主党だけではなく、社民党や共産党、れいわ、維新の会、参政党などの野党や、自民党、公明党などすべての政党に当てはまる問題だと考える。

「自分が次の選挙でいかに優位に立てるか」
「自分がこの先組織内で不利にならないためにはだれが良いか」

選挙の世界では残念ながら「誠実さ」はいらないものらしい。
あんなに「まっとうな政治を!」と言っている立憲民主党でさえこれなのだから。

そして、何より衝撃だったのは「政党は候補者の活動内容には全く興味を示さない」ということだ。
楾大樹さんは何人もの立憲民主党の関係者、それこそ全国を見る幹部クラスにも著書「檻の中のライオン」や「檻を壊すライオン」を進呈していたそうだ。
しかし、立憲民主党の関係者らはほとんど読まなかったという。
候補者がどんな人か、そんなことは一切興味がないのだろう。
ただ「選挙で勝てる知名度があるかどうか」「現職議員の利権」で候補者が選ばれているという『闇』がうっすら見えた。

『闇』を『暴く』必要がある

ここまで読んできた内容、私ですら全く知らなかった。
と、いうことは国民の99.9%は全然知らないのではないか。

選挙を民主的に行うにはどうしたら良いかも本書では言及している。
今では難しいと言われているが、野党共闘を見据えた言及もしている。

そして、本記事を執筆中に自民党新総裁・石破氏が総理になって以内にも関わらず衆議院議員選挙を10月15日公示・10月27日投開票で行うつもりだと表明した。
一部の報道によれば「今のうちに選挙をした方が(自民党にとって)得策だ」という報道もあるので、この解散は「自民党が有利になるための」解散総選挙ともとれる部分は問題であるが。

まさに今、仁義なき候補者選考の『闇』を暴く時!
タイムリーな今だからこそ読みたい、知りたい内容だ!

ちなみに私のおすすめの読破ルートは次の通りだ。

  1. 檻の中のライオン(まずは国と国民を守る憲法の基礎から)

  2. 檻を壊すライオン(時事問題という連続ドラマを理解しよう!)

  3. 茶番選挙 仁義なき候補者選考(選挙の闇を知ろう!)

そして、ぜひ楾大樹さんの講演会にも足を運んでほしい!
楾大樹さんだからこそわかること、講演会の場でしか聞けないこと、講演会だからわかることがいっぱいある。
講演会情報は楾大樹さんのFacebookで発信しているそうなので、ぜひ検索してみてほしい。
10月には関東各地でも開催が予定されているようだ。

この記事があなたと憲法や選挙の話をつなげてくれたなら、この記事の役目をひとつ果たせる。
そして、そこから「知って」「考えて」「行動して」くれたら、この記事の真の目的を果たせるだろう。

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