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プレゼンテーションの極意① #5

今、私は創業と事業承継の支援の仕事をしているのですが、集大成として支援プログラムの最終回にピッチイベント(プレゼンテーション)を行うのがトレンドとなっています。

事業承継なら中小企業庁の主催するアトツギ甲子園、起業なら京都では女性の起業家賞(アントレプレナー)賞の決勝大会、、。

プレゼンには苦手意識を持っている人が多いと思いますが(もちろん、私も含めて)プレゼンテーションの壁打ちをお手伝いしている中で、よいプレゼンテーションとはどんなものかを考えてみました。
今回参考にさせてもらったのは、伊藤羊一さんの Voicyです。


プレゼンテーションはプレゼント

これは私のnoteでも何回も出てきている「プレゼンの神様」の異名を持つ澤円さんの言葉。

プレゼンの時間は、自分がもらった時間ではなく、相手から「借りた時間」
いかに相手にとって実のある時間となるか考えるのが基本のマインドセットだと言います。
私はこのプレゼンテーションはプレゼントという澤さんの言葉、澤さんらしくて結構気に入っています。

アントレプレナーにとって必要なプレゼンテーション

今回、私が紹介するプレゼンメソッドは澤円さん、、でなく、武蔵野大学にて日本ではじめてアントレプレナーシップ学部を立ち上げ、同学部長にもなっておられる伊藤羊一さん。
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部というと、澤円さんも教鞭をとっておられます。アントレプレナーと言うと資金調達をしたり、その他の応援者を募る必要があるので、相手の心を動かして行動に移してもらうことは成功するためには必要ですよね。だから、正式なピッチ大会でなくとも、「プレゼンテーション的なこと」を行う機会は多々あると思います。

伊藤羊一さんによるプレゼンの極意

テレビ東京 アトツギさん

伊藤羊一さんはテレビ東京系列の番組のアトツギさんでもコメンテーターになっておられます。(左端)
このアトツギさんのテーマになっているアトツギベンチャーで単に後継者というのではなくベンチャー的発想で家業にイノベーションを起こすもので、まさに伊藤羊一さんにはうってつけのテーマなんですね。アントレプレナー学部まで立ち上げられ、多くのプレゼンを見ている伊藤羊一さんのいう優れたプレゼンについてのポイントはたった2つだといいます。

人間は自分以外の人間のことなんて興味がない

伊藤羊一さんのプレゼンテーションのポイント2つ、、、に入る前に、、。
基本人間は自分以外の人間のことなんて興味がないと言う前提に立つほうがいいです。
そして必要なことは「正しいこと」ではなく「共感してもらうこと」。そういう意味でアピールしたい商品やサービスの内容は、実は二の次。商品やサービスの内容の単なる説明だと澤円さんのたとえによると「家電の説明書」を読んでいるみたいにつまらないものになってしまう、と。プレゼンテーションはプレゼントなのだから、つまらない時間をプレゼントしちゃいけないわけです。

ポイント①過去はWhy未来はSo What

伊藤羊一さんによると優れたプレゼンに共通していることは、話す内容に過去現在未来といった時間軸があるということ。
一見、当たり前のように思われそうですが、未来だけを語るだけではWhyが弱い。
キング牧師もオバマ大統領も何百万人もの群衆の心を動かしたと言われますが、未来を語っているように見えて必ず過去があり、それがWhyの原点になっているといいます。それが未来のSo Whatにつながる。すると論理的にも感情的にも一貫したメッセージ性を持つことになります。

キング牧師

ポイント②共感→感情移入→想起

必要なことは「正しいこと」ではなく「共感してもらうこと」。
過去の経験のwhyや未来に共感してもらったらこっちのものです。聞き手に共感→感情移入→想起のループに入ってもらったら、後は勝手に聞き手が自分の経験と重ねてプレゼンテーターと聞き手との一体感が生まれます。

まとめ

プレゼンテーションはプレゼント。
相手の時間に自分の話を侵入させるだけの時間泥棒になるのではなく、相手に自分の話をワガゴトのように感じてもらう、ロジックだけでなくパッションも与えるものが優れたプレゼンと言えそうです。

次回はプレゼンは改まったビジネスの場だけではなく、家族や小さな子供とでも壁打ちができるというお話をしたいと思います。

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