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『ぼくんちの震災日記』2月20日発売

――災害は、前ぶれもなくやってくる。
この本が、誰かの力になりますように。

 この物語は、2011年3月11日午後2時46分からの4日間を描いた作品です。
 東日本大震災が発生したその日、私は仙台市中心部にある自分の仕事場にいました。主人公とその家族が体験したことのほとんどは、私自身の体験です。
 震災直後、怪我もなく、何とか自宅で過ごすことができた私の体験は、深刻な被害を受けた方々のそれとは比ぶべくもない些細なものですが、今後大規模な災害が発生した時、同じように「在宅避難」となる方は大勢いるはず。そのとき、何かしらの役に立ってくれればとの思いから、物語に仕立てました。
 震災から十二年が過ぎ、震災を知らない子どもたちが増えています。そんな子どもたちに伝えたいのは、何があっても生きていれば明日は必ずやってくること。困難に直面した時、今できることに精一杯取り組むことで、「たいへんな日々」を「がんばった日々」に上書きすることもできるということです。
 前ぶれもなくやってくる災害に対して防災用品を備えるように、〝心〟も備えていただけたらと思っています。
 この作品が、いつか、誰かの力になってくれることを願ってやみません。 

『ぼくんちの震災日記』表紙

『ぼくんちの震災日記』は、河北新報夕刊に連載した『がんづきジャンケン』(2020年1月~5月)を改題・加筆したものです。
  
『ぼくんちの震災日記』

佐々木ひとみ 文 本郷けい子 絵 
新日本出版社 2月20日発売予定 定価1500円(税別) 頁数 144ページ

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