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12月のいろいろ(2023年)/今年のまとめ




お仕事


演奏は、ライブの他に、クリスマスのパーティーなどもありました。コロナが終わったわけではないですが、久々に年末に人が沢山動いている雰囲気がありましたね。
トリオのライブも一度ありました。その直後にトリオ+3のライブを決めまして、4/24水曜に新宿ピットインで行います。11月22日にリリースして、やっとレコ発ができます。ぜひご予定下さい。

CD『Dot』発売1ヶ月経ちました。
ありがたいことに、今回、ミュージシャン仲間から沢山のご感想を頂いており、トライした甲斐を感じて、素直に嬉しいです。
商業的な視点と、音楽的向上と挑戦の視点、両立すれば一番良いのですが、今回前者のことを全く考えずに作ったので、ミュージシャンから多く反応があったのだと思います。
実は、今回内容が内容なので、国内でそんなに広く売れるものではないだろうと思って、最初から海外に向けてプロモーションしており、アルバムトレイラーは再生回数が7万回を超え、サブスクも好調に回っています。
そろそろ後編のアルバムのことも考えていかないといけないのですが、もう少し休憩してからにしようかな。

今月の書き物はこちら。今年のメタルアルバムベスト5です。

この記事に付随して、noteにもジャズも含めた記事を書きましたので、ぜひご覧ください。



映画


『ナポレオン』

リドリー・スコット最新作は、勿論すぐ観に行きました。
戦記物なのかなと想像していましたが、全然違って面白かったです。
終始滑稽な男として、目が死んだ男として描き出されるナポレオン。前作の『最後の決闘裁判』と同じ、どこか冷ややかな目線で、なかば事務的に描写していく様はとても風刺的で、わりと声出して笑ってしまうところがありました。ジョゼフィーヌ役のヴァネッサ・カービーは、たたずまいも素敵ですが、声が本当に良いですねえ。言葉の色気が凄い俳優さんだなと思います。最近大作アクションに色々出ていますね。
しかし、リドリー・スコットは、早くコヴェナントの続編を撮ってくれないですかね〜。あの素晴らしすぎるファスベンダーを、スクリーンで見たいです。

『ウィッシュ』

ディズニーやピクサーの映画を観に行った時、最初に短編を見せられるのがあまり好きではなかったのですが、今回の短編『ワンス・アポン・ア・スタジオ』は、とても良かったです。100年の歴史、自分でも意外なほどにグッときました。ミュージシャンの中でも、特にジャズをやっていることで、ディズニーの名曲に触れることの多い生活でしたし。

映画本編は、ディズニーという会社に対してかなり自己言及的な内容に見えて、結構びっくりしました。マグニフィコ=ディズニーって自覚して描いていますよね。夢の一つ一つも、これまでのディズニー作品ですよね。
今回、脚の悪い人に加え、ずっと不機嫌な子や、はっきりものを言えない子が当たり前に出ていて、多様性を描いてきたディズニーですが、性格の個性の部分まで当たり前を作っていく前向きな姿勢を感じました。そうですよね、理由とか言い訳とか掘り下げは要りませんよね、そういう子も普通にいるし。
人種や個性の多様性は、資本主義的な理由でマーケットを広げる目的も勿論あると思います。その部分と、未来を担うエンターテイメント企業として、未来の理想はこうであると、価値観を子供達に向けて提示しようとする志が同居していることが、本当に興味深いというか、アメリカだなっていうか、凄いことだなと思いますね。
しかし、今作の歌はとても難しそうですね。ピアノで弾いても面白い曲じゃないかもしれないなあと思いました。美女と野獣や、アラジンのテーマなど、ピアノで弾く喜びがありました。最近のディズニーソングは、歌で聴くととても良いのですが、ピアノで弾いた時に、わあ、素敵だなあ!と思う力が、少し弱いのではないかと感じています。

『ピースメイカー』Amazonプライム視聴

『スーサイド・スクワッド』のキャラのスピンオフで、以前話題になっていたドラマでしたが、Amazonプライムで購入できるようになっていたので、一気見しました。スースクは正直ノレなかったんですが、こちらは面白かった。ジュードーマスター、あれなんなん(笑) ビジランテも可愛いし、勿論ピースメイカーもあんな奴なのにキュートで、かなり楽しんで見ました。


『オペレーション・フォーチュン』Amazonプライム視聴

ステイサム映画の中でも結構面白かったと思います。ステイサム、見てて気持ち良いんですよねえ。
ちょっと話がずれるんですけど、数年前に、都心にある超有名建築家の国際セレブ向け物件に演奏に行ったことがあり、屋上にどでかいプールが付いてたんですよ。東京のものすごい都心ですよ。現場は日本語も日本人もいなかったですけどね。
その現場で一人、超高級ピアノを弾いて、「この家とプール、ステイサムが殺しにくるやつや…」とずっと思っていました。高級ペントハウスのプールといえばステイサムが殺しにくるところです。
話が逸れました。意外と良かったのが、ヒュー・グラントです。この悪役、どこかで見た顔だなあ、誰だっけと思ったら、ヒュー・グラント。今こんな役やるんだーと思って、ちょっと嬉しくなりました。ヒュー・グラントが乗り込んでくシーンが良すぎて、この映画は続編も作って欲しい。


『カンダハル 突破せよ』Amazonプライム視聴

映画館で観たかったやつなのですが、近くのシネコンでやっていなくて観れず。Amazonプライムに早々にきましたが、滅茶苦茶面白かったです。
骨太の男臭い系でしたが、視点の斬新さとか、ただ電話してるだけのカットも妙に絵が格好良かったり、追跡する人も格好良かったり、私の好きな『ボーダーライン』とか『ウィンドリバー』とか、テイラー・シェリダン系の渋みもあって、とても好きでした。
ジェラルド・バトラーものですし、もっとぶっ飛んだ無双な映画だと思っていましたが、非常に重くがっしりとした、良い映画でした。映画館で観たかったな。

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

子供の頃、ゲゲゲの鬼太郎の白黒のアニメを見ていた記憶があるのですが、私が子供の頃はカラーだったはずなので、あれは親がレンタルビデオ店で借りてきてくれたのかな? なんしか、おどろおどろしくて、後年あのテーマソングが8ビートになった時はやめてくれーと思ったぐらいです。漫画も見ていましたし。
この映画はあまりにも評判が良かったので行ってきたのですが、いやー良かったです。最初、絵柄がかなりスタイリッシュだったのがあまり馴染まなかったのですが、水木しげるのリアルな戦争のにおいを受け継ぐ、とても誠実で良い映画でした。大人向きなのか子供向きなのか、よくわからない部分はありました。


今年観た映画ベスト5

今年もあまり本数を観なかったです。コロナ前までは月5〜10本近くは行ってたのになあ。ちょっと忙しくなったのもありますが、もう少し映画館に行きたい。
順不同でとても良かった5本はこちら。
TAR
バービー
キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
カンダハル 突破せよ
SHE SAID その名を暴け
以上です。
強力に記憶に残ってしまったものとしては、MEG2とワイスピが限界突破していて、特にMEG2の最後のラップは、あんなばかなものは近年見たことないという感じで楽しかったです。

年末に『鬼太郎誕生』を観に行った時に、そうだ、エクスペンダブルズのムビチケを買おうと思ってカウンターに行ったら、3種類あるとのこと。
迷わず「スタローンをください」と言ったのですが、スタッフさんがムビチケと特典を取りに行っている間に思い直し、「ステイサムもください」と、2枚買って帰ってきました。まあ2回は行きますからね。
今まで3作の劇場パンフレットも持ってるんですが、パンフレットボックスが出るとのことで、初日初回に行って買いたいと思います。


今年のまとめ


トリオ+3を始動させて、『Dot』のリリースまで漕ぎ着けました。
私は、自他共に認める段取リストではありますが、2月にスタートして、11月のリリースまで、インディーで一人でやってるわりには良いスケジューリングでできたと思います。
新しい挑戦の作品ではありましたが、今までの活動、人との繋がりが集積した結果としての作品になったところもあり、動いて良かったです。

6月にコロナになりました。それはまあいいのですが、その後、低音性難聴になり、2ヶ月ほど聴こえにくくなり通院。それが落ち着いた8月末から脱毛が激しくて、8〜10月はずっと毛が抜けていました。シャワーの時に恐ろしい量の毛が手につく。コロナ罹患時は、3日間熱が出たぐらいでしたが、思ってもない形で後に残りました。
やっぱりコロナ、ならない方がいいですよ。

note記事で今年一番読まれたものは、書籍『女性ジャズミュージシャンの社会学』を読んででした。

いろんな方が取り上げて下さいました。実は、この月も含めて3ヶ月分の計測は続けていました。なぜ3ヶ月かというと、ブッキングのサイクルが大体3ヶ月だからです。しかし、結果はほとんど変わらなかったので、特に追記していません。
私自身も女性ミュージシャンが増えたと思っていましたから、実際に計測してみて数の少なさに驚きました。

今年作った自作曲は下記11曲です。
Ants 1月 トリオ+3のために。次回作に入ります
River 3月 トリオ+3のために。次回作に入ります
Double Decker 3月 枚方トリオのコンサートのための新曲
TCTE 4月 トリオのため十二音技法を和音にするシリーズの8曲目
Pigeons 4月 トリオのために。Dotに収録しました
Omega 4月 レッスンスタジオに新設したFAZIOLIで作曲。次回作に入ります
Posi-nega 6月 ネガティブハーモニーを使って書いた
Flyway 6月 コロナで伏せっていて何もしなかったから無理やり書いた
Paris Green 10月 トリオのために
Mollie 10月 トリオのために
Black Water 12月 トリオ+3をイメージして書いた
昔からご存知の方もいらっしゃいますが、ブログに曲リストを置いています。

・憂鬱なニュースばかりでした。物価高騰、インボイス(仕事に思いっ切り影響しています)、終わらない戦争に新たな戦争、金権政治、芸能界の搾取が表沙汰になり、全て全然他人事じゃなく、全ての事象が自分の生活に影響があります。
毎日、政治と金のニュースを聞いていると、どんな腐敗国家に住んでいるのかという感じですが、私も主権者、怒っていきたい。SNSで発信するといろいろ湧いて面倒くさいのでやっていませんが、関係機関に意見したり調査に協力したり寄付をしたりなど、個人でできること少しずつ、黙っていないようにしようと思いながら、やるようにしています。
でも、それも余裕がないとできないんだよなあ、とも思います。
一度この記事に書きましたが、自分がしている全てのことは、生まれた時代がまだ良かったから、子供に音楽を学ばせる余裕のある家庭だったから、という環境要因によって成り立っている部分が大きい。それを忘れずに生きていかねばと思っています。

・『Dot』を制作したのは、「これが最後になるかもしれないから」という意識がとても大きく働いた部分がありました。それは社会事情もありますが、自分の眼の病気も順調に進行していて、いつまで普通に演奏できるのかわからないという部分もありました。年末の検査で、これから検査のスパンも短くなり、なんやかんやの同意書なども書き、気持ちがうんざりしました。見え方は変わってきましたが、その分音楽の聞こえ方も変わってきており、音楽的には明らかにこの2年間はマインドセットのタイミングではありました。病気について、そこまでネガティブには考えていないのですが、「今の状態の自分は今しかいないのだ」と自覚することが増えて、変化していくその時々の自分を楽しめたらと思っています。


そんなわけで、2023年も沢山の方にお世話になり、ありがとうございました。
皆様、健康で、良いお年をお迎え下さい。


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