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読書録・絶対ミスをしない人の脳の習慣 樺沢紫苑著

「ミス」という言葉から連想するもの。
「失敗」「後悔」「なんで私はいつも失敗しちゃうんだろう」
とてもネガティブな言葉や感情がモヤモヤと浮かびます。

私は昔から「何でこんなことでミスるの?」
というミスが比較的多い方でした。
レジ打ちのバイトをしていたとき
お金の受け渡しを間違えたり
施設の職員をしていたとき
感情的になって対応してしまったり。
仕事のみならず
不注意で車をぶつけてしまうこと多々。
そんな自分が大嫌いで、自分を全力で責め、
「これからは絶対失敗できない」と追い込む。
力の「入れどころ」と「抜きどころ」がわからなくなり
さらなるミスを呼ぶという悪循環。

あの有名なドラマのセリフ
「私失敗しないので」
羨ましすぎる。
私は失敗するもの。
どんなに努力しても
無理なんだ。。。
と匙を投げていた時もあります。

しかし、最近発達障害系の本に興味が出て
繰り返し読むうちに
脳は鍛えられるのではないか
と希望を持つようになりました。
努力のしどころを間違えていたのかもしれない。
「脳」に関するたくさんの書籍を拝読し少しずつ実生活の中でも
自分を俯瞰することができるようになってきました。

「失敗」を生かせる人間になりたい。
そして集中力を高めて「失敗」を減らしていきたい。
そんな思いから本書を手に取りました。

樺沢紫苑さんの作品は何度か手に取っていましたが
鈍器本と言われるほど分厚い本もあり
なかなか読み進めることができませんでしたが
本書は、2時間ほどで読了。

精神論だけではない
具体的な対策が盛り沢山あり
どれもとても取り入れやすく
ちょっとの工夫で快適な生活が手にいれることができるのでは
と希望の持てる内容でした。

また、専門医であることもあり
脳の仕組みや働きの説明もあって読み応えがあります。
これまで読んできた脳関係の本の知識を補強し、
具体策が豊富なことから行動しやすさもあり
本当に読んで良かったと思える作品です。

本書を参考に3つ学ぶつもりで
レビューしたいと思います。

一番印象に残ったのは、よく言われることだけれども
「運動」と「睡眠」が最も大事だよということ。
私、子供を産んでから授乳時のくせか
夜中何度も目が覚めるんです。
寝起きも寝つきも悪い。
「睡眠」を挟んだ前後2時間である
「起床後2時間のゴールデンタイム」と
「寝る前2時間のリラックスゴールデンタイム」の
過ごし方を脳の特性を生かしてスケジューリングしようということ。
ここが今まで読んできた本との違い。
起床後2時間に、私はノートを書いたり、読書をしたり創作的な活動を取り入れています。
その時間帯に、家事は子どもの学校の準備は
どうしてもしなければなりませんが
前日に洗濯を干しておいたり持っていくものをセッティングしておくことで
貴重な起床後2時間を有効に使うことができています。
私の仕事は雑務がほとんどなので
請求書や申請などは子どもが出かけた後すぐ行い、
後の雑務は順番こなしていくといったルーティーンがいいのかもしれません。

そもそも私ね、いつでも全力疾走、詰め込みすぎなんですよね。
しかも100点目指してしまう。自己評価も厳しめです。
そりゃミスするわ。力の入れどころを間違っている。
自分をモニタリングできず
頑張りすぎ、
脳が疲労し、副腎が疲労しているのに
気づけない。認めたくないというのもあるのかもしれない。
しかし、これは怖い。
未病の状態で疲労やストレスに気がつき対処していく。
こういった視点はさすが精神科医。
見落としがちなだけど健康にも関わる大切な対策だと思います。

「確認」に時間をかけるということ。
樺沢さんは本の原稿を書くときでも
30点を目指して作られるそうなんです。
まずはやり切り「確認」を繰り返すことが大事。
タスクをこなすことに集中してしまうと
やっつけ仕事になりがち。。。
あれもこれもと詰め込むから
「確認」が疎かになっていたなぁ。
この視点も大事だなぁと思います。
持ち物リストを作るなど
ホント簡単な方法なので
子どもの忘れ物対策にも使える。
早速玄関に貼って子供達と確認しました。
本書には、「樺沢式TODOリスト」が掲載されているのですが
家庭学習のモチベーションを高めることにも使えるなぁと思いました。
早速、中学生の子どもと書いてみました。
目的が明確化されていいですね。

そして、「整理」について。
実は私「片付け」大好きなんですよね。
そういった整理術のことではなくて
脳のメモリを解放して
集中力を高めていくスキルです。
「ぼーっとする」のも脳の整理に役立つのだそうです。
電車に乗っても飲食店に入っても
携帯を見つめている人たくさんみませんか?
私もそうなんですが
「ぼーっとする」の苦手なんですよね。
すぐソワソワしちゃう。
携帯は便利なものですが、
得た情報はワーキングメモリに溜まり渋滞状態なんだそう。
また、ながらで動画を見たり音楽を聴いたりするのは
学習や記憶には向かないようです。
「ぼーっとする」を始めるときには
「問い」をたて集中していると
ポッとアイデアが浮かんだりするそうです。
いつもながらで動画観ながら家事をしたりしていたのですが、
キッパリやめてみたら、ほんとに集中力が増し、
効率よく作業ができびっくりしました。
作業には音楽聴くといいみたいですが。
また最も知りたかった、ワーキングメモリの鍛え方。
ボードゲームをしたり、料理もいいそうです。
ちょっと難易度上げて
レシピを暗記して作るのやってみよう。
難しいレシピに挑戦しないといけないなぁ。

さて、樺沢紫苑さんは専門用語を用いながらも
わかりやすく簡潔にわかりやすく解説してくださっており
とても再現性の高いアイデアが詰まっています。
買って良かった読んで良かった本の一冊になりました。



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