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「一期一会」を、「かけがえのない関係」に変えるのは自分

こんにちは。

残念なことに、私が心の拠り所としていたお店がなくなることに。


それは、10月中旬。突然、「10月末を持って閉店します」というLINE公式アカウントの通知が来ました。

10月末に行こうと決めたものの、仕事の忙しさが長引きなかなか行けなかったのですが、ようやく時間を見つけてオーナーさんに会いに行くことにしました。


オーナーさんとの関係

コロナ前、週5日で出社していた私は、毎週金曜日に会社での愚痴を吐き出すために、オーナーさんのお店に足を運んでいました。よくあるOLの愚痴です。

でも、オーナーさんは「愚痴は大歓迎やから」と、ランチタイムに気軽に愚痴を聞いてくれたり、必ず会社に戻るときは「ぼちぼち頑張りや」と声をかけてくれました。

その「ぼちぼち」のことばが、完璧主義思考に陥りがちな私にとってはとても嬉しいことばでした。


オーナーさんとの出会い

オーナーさんとは、私が入社1年目の誕生日に出会いました。

当時配属していた上司と先輩と、隣の部署の先輩との4人で私の誕生日のお祝いをしてくれました。その時はしご酒をしていて、2件目に立ち寄ったのが、オーナーさんのお店です。

ビルの2階にある、こじんまりとしたイタリアンのお店。オーナーさんはワインソムリエなこともあり、おすすめのワインをついでくれました。

11時くらいまでその店にいたのですが、早く帰れという様子もなく、去り際ににこやかに送り出してくれたのが印象的で、「次もまた来ようかな」そう思えたのです。

社会人になったし、もう1回行ってみよう

勇気を出して、後日お店に行きました。

他に常連さんらしきお客さんもいたのですが、オーナーさんは「お1人ですか?」と私に声をかけた後、ワインの話をしてくれたり、ご自身の話をしてくれたりして、1人だけど1人ではない感覚になり、とても楽しいひとときを過ごしました。


恩返しに京都に連れていく

そしていつものお返しにと、昨年秋頃には紅葉の京都にオーナーさんを連れて行きました。私が大好きな京都を少しでも満喫して欲しくて。

一緒に食べた「スパイスチャンパー」というお店のカレー。今でも忘れません。

別れあと、「今日はありがとうございました。楽しかったですか?」とLINEしたら、「ひとみ大先生が案内してくれたから、何十年ぶりの京都も楽しく感じたよ、ありがとうね」と返事が。

嬉しかったなぁ。


第2の父親

オーナーさんとの会話で、ぽろっと私の口から「だって私のお父さんみたいな存在ですもん」と話したことがあります。

オーナーさんはとてもびっくりされた様子でした。

実家を離れ、初めての一人暮らしで、住むところには友だちもあまりいなくて、親戚は近くに住んでいるけれど頻繁には会えない状況の中、唯一の話し相手だったのです。

それくらい、私の心の拠り所になっていました。

自分でもびっくりするのは、両親に紹介をしていないのにオーナーさんに私の彼氏を紹介したこと。彼氏ができた話をもちろんしていて、「いつか連れて来る」とは話をしていたのですが、彼氏と彼氏の会社の同期と3人でオーナーさんのお店に行きました。

「あぁ、あなたがひとみちゃんの彼氏さんなんですね。話は聞いていましたよ。とても優しそうな雰囲気されてますね」

と彼氏を見ながらにこやかに声をかけていたのが、物腰の柔らかいお父さんのように見えました。


日々出会いに感謝

今の時期仕事で忙しいけれど、きっとオーナーさんとの別れも何か新しい段階に入る、お示しなのかもしれません。オーナーさんの手助けを必要とせず、自分で立ち上がる力を身につけたのかもしれません。

ここでオーナーさんとの関係がなくなるわけではなくて、1人の親しい友人として今後も機会があればご飯にでも行こうと思いました。

そして続報があって、オーナーさん、新天地で新しい形態のお店を開くとのこと。


私が皆さんに伝えたいこと

このエピソードを通じて私が皆さんにお伝えしたいのは、居場所を作ることが自分を救うこと。

居場所とは、家族でも、恋人でも、友人でも、ペットでも、お店でもなんでもいいです。自分が「あ、今辛いわ」と感じた時、愚痴れる場所。それがあるとないとでは人生の楽しさが全く違うと思うのです。

どうやって居場所を作るのか?

初めは見知らぬ人かもしれないけれど、何回か会ううちに顔見知りになって、そこから友だちになる。そういう「ゆるい」関係をいくつも作っておくことで、自分の気休めの場所が増えます。

一期一会の出会いを、かけがえのない関係に変えるのは自分次第。

読んで下さった皆様の背中を押せるようなコンテンツを発信し続けます。ありがとうございます。