お客様とも、スタッフとも居心地のいい関係性をつくる
こんにちは。
現在、三重県四日市のうなぎ屋「うな勢」さんでオンラインで一緒に仕事をしています。
前回・前々回の、うな勢社長の市橋さん・取締役の木本さんのお話も踏まえ、実際にお勤めのスタッフの方々にもインタビューをしました。
今回は後編として、スタッフ同士のサポートに焦点を当てて、うな勢さんのお客様と向き合う姿勢について書きます。
▼前編はこちらの記事をご覧ください。
スタッフ川村さんの話
うな勢で働き3年目。ホール担当。レジ係などは決まっておらず、どんな仕事も担当している。
うな勢で働こうと思った理由
入社される前はお子さんが幼稚園生だったため、日中働く時間も限定してお仕事を探していたそうです。日中短時間で働けるお仕事といえば、事務的なお仕事が多いイメージですが、川村さんの健康面からあまり合わなかったそうです。
さらに、川村さんは「自分の好きなもののところで働きたい」というお仕事のこだわりがあるそうです。好きなものの1つにうなぎがあったため、うなぎ屋さんで働くことも視野に入れていました。
うな勢で働いてみて感じること
うな勢で働いてみて、感じていることはあるか質問をすると、思わず聞き返してしまう回答が返ってきました。
何か問題が起こってもテンションが上がる
つまり、うな勢は家族経営のお店のためスタッフ同士の団結感がありまとまっています。なので、何か問題が起こったとしてもその問題に対してスタッフ皆で向き合い、解決策を探る文化があるようです。
例えば、お客様から「これできますか?」と聞かれた時に、一概に「できません」とお断りするのではなく「ここまでだったらできます」とお客様にご提案をする姿勢で接するそうです。
「ここまでだったらできる」とお客様に提案をすることで、お客様も「うな勢が自分の要望に応えようとしてくれた」と思って下さる。
前回の高山さんのお話と同じように、川村さんもお客様との印象的なエピソードがあるそうで。
がんになってしまったお客様がいらして、入院の日までうな勢でうなぎを食べに来てくれました。理由として「元気でいたいから」だそうで。退院後もうな勢に来て、退院を報告してくれました。
お客様との関係性が、お客さんの「居場所」となっているように聞いていて感じました。
スタッフ同士のサポート
川村さんより長く勤めている、年下の先輩スタッフでも謙虚な気持ちで接してくれ、気遣いがあるといいます。そして、ミスが起こった際に、スタッフ同士でフォローし合える関係がスタッフさん同士であるそうです。
フォローし合える関係とは何か。例えばミスを起こしたときに「どうしてこうなってしまったのか」と責めるのではなく、「こうしたらもっと効率よく仕事ができる」と伝えること。それは、ミスを起こしたスタッフの立場に立って、そのスタッフが次どう気持ちよく仕事ができるのかを、注意するスタッフは自然と考えていらっしゃるのだと筆者の私は感じました。
よく、部下にどう教育するかマネジメント層向けの本やWeb記事に書いてあるのを見ます。人を不快にさせない、「気遣い」について話題にした本もよく見かけます。
筆者が大学時代にアルバイトをしていた職場で先輩が、「こうした方がもっと効率よく仕事を終えられるよ」と教えてくれたことで仕事を効率的に進める方法が分かりました。それ以降、そのアルバイト先で働くことが嬉しくなって気づいたら大学在学中の4年間働いていました。
先輩だからこそ分かるような情報(効率的な仕事の方法、常連のお客様の名前など)を教えてくれると、新しい視点を見つけたような気がして、モチベーションにつながりますよね。
「おすすめの一品は?」の答えは「お客さんによって変わる」
前回の高山さん同様、おすすめを聞かれたら川村さんもお客様の様子を伺いながら、ご提案をするそうです。例えばインスタ映え目的でいらっしゃるお客様なら、ジャンボを勧めるそうです。
▼ジャンボ
マニュアルのないうな勢
実は、うな勢にはスタッフのマニュアルがありません。それはうな勢を経営されている市橋さん・木本さんの思いでもあります。
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少し話はずれるのですが、筆者が参加しているオンライン講座「Schoo」で組織の仕事を効率化させる授業で、こうコメントされている方がいました。
自走する組織か、自動化した組織か。これが私の今の悩み。
この問いは非常に深いと思っていて。
自動化した組織、つまりマニュアルでガチガチに固め、誰が担当しても効率的に業務をこなせる仕組みというのは無駄な時間を減らすことが可能です。
一方、マニュアルばかりに頼っていると「上から指示されたから」「マニュアルでこう決まっているから」と、マニュアル以上の仕事を行わなくなるリスクもあります。
しかしうな勢の場合は前者に該当するのでしょう。マニュアルがなく先輩から後輩へ、目の前のお客様と向き合う姿勢を受け継いでいるように感じました。先輩から後輩のスタッフへ、こうして代々引き継がれ、お客様にとって居心地のいいうなぎ屋さんを創っているのです。
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ここまでご覧頂きありがとうございました。
2回にわたってご紹介しましたが、筆者自身、このご時世のためまだうな勢に行ったことがありません。オンラインで関わってきたのみです。
もう少し状況が落ち着いたら、実際のお仕事されている様子を見てもっと深い魅力を探りたいと思っている今日この頃です。
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