映画「へんしんっ!」を観てきた。

立教大学 映像身体学科の学生であり、車椅子で生活する石田智哉さんが監督した映画。視覚障害の方や聴覚障害の方など、他の障害を抱える方々とも関わりながら、表現とはどういうことなのかを探っていく映画。
内容も気になったが、ダンサー、振付家の砂連尾理さんが出演しているということもあり観に行った。
変身というと、ガラリと変わるようなことをイメージするが、人は毎日、ほんの少し変身しているかもしれないし、気がつかないことに自分で自分を縛り、変身できないのかもしれない。
人と人が出会い、関わっていくことで、何かのコトを起こす。そのコトによって、人は変身していく。
目の代わりの白杖に触れることは目に触れることと同じだから、触れるのはタブーというが、即興ダンスになったとき、砂連尾さんが美月さんの白杖に触れ、動かしたとき、美月さんから、驚きと楽しさに聞こえるような声が出た。変身の瞬間だったと思う。
手を取り合ったりして、みんなでするようなダンスを私はどこか苦手だと思っていたが、このシーンの即興ダンスを観ていたら、涙が出てきた。自分でもよくわからなかったが、自分の中にも変身が起きたらしい。
映画として、質をあげるには、もしかしたら、いろいろあるのかもしれないが、そんなことより、ここに映っている、映っていないけど、関わっている人たちの存在を感じることの尊さのほうが大事なことのように思える。


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