170831_夏の終わりに思考に纏わりつく黒い何か

 ――ああ、夏が終わる。

 8月最終日を迎えて、そんなことを思う。終わったと言えるほど明確な〝夏〟が在ったかとはなはだ疑問ではあるが、晩夏(あるいは初秋)だという感覚は強い。

 夏らしい記憶を思い返してみれば、墓参りは済ませたし、打上げ花火は観たし手持ち花火もしたし、ベランダで焼肉なんてものもしている。そういえば、蚊にも刺されていただろうか。

 帰省の手土産に買ったラガーボール型のスイカや父母が用意していた桃はどうにも甘味が少なくてハズレだったが、埼玉の姉からお中元として送られてきていた大振りの梨は、甘さも瑞々しさも申し分なく大変美味であった。

 ただ、それだけ。

 ――今年も、私の夏は盛りを迎えずに終わる。


* ご注意 *

小説家になろう の個人企画用にと書き始め、
気付けばここから先が
「暗くて重くて夏っぽさも皆無」
になってしまった2017年のエッセイです。

内容は、実生活の苦悩。
進んで読まれたいものでもないので
ご支援枠にて公開。
購入して後悔しませんように。

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オヤツに少し使って、あとは製本貯金してます。書き溜めた短編小説を冊子にまとめるのが目下の夢なのです(*´꒳`*)