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映画を英語でレビュー#32 テッド・バンディ Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile (2019)

実在のシリアルキラーをザック・エフロンが演じる

テッド・バンディの彼女の視点から描かれた映画

テッド・バンディと言えば、アメリカのシリアルキラーとして超有名な人物です。若い女性だけを何十人も殺害した極悪人です。邦題は彼の名前がタイトルなので、殺人シーンとか残虐なシーンがあるのかと思いきや、そのようなシーンは一切ないです(しかし、後半の裁判のシーンで、彼がどのように女性たちを殺害したか口頭で表現する生々しい描写があるので、苦手な人は要注意です)

この映画はテッドが逮捕された当時付き合っていたシングルマザーのリズが主役だと思います。彼女はテッドが連続殺人犯とは知らず、彼に惹かれて恋に落ちます。その後彼は、ある女性の誘拐の容疑で捕まります。テッドは自分の無実を主張し、彼に惚れていたリズはテッドの主張を信じます。

ちなみにテッドと言えば、自分の裁判で、弁護士を雇わず自分で自分の弁護をした事でも有名です。そのくらい彼は頭も良かったんだと思います。
彼は自分の裁判の休憩時間に大胆にも裁判所から逃亡しますが、数日後に捕まります。

リズはテッドの無罪を信じていますが、それと同時に疑っている自分もいて、そんな葛藤から、深酒するようになります。そんな時に彼女を支えた男性がいるのですが、その男性を演じたのが、立派に大きくなったハーレイ・ジョエル・オスメント君です!彼については後でもうちょっと書きたいと思います。

テッドは頭がよく容姿も良かったからか、殺人鬼であるにもかかわらず、女性ファンがいました。この映画にもある女性ファンが現れ、激しく愛を交わすシーンがあり、エリザベス目線でこの映画を見ていた私は、エリザベスが裏切られたようで、とても切なかったです、、、。

誘拐で捕まったテッドですが、最終的に多くの女性の殺人容疑で裁判にかけられます。裁判の結果は、ネットで調べればすぐわかりますが、有罪で死刑です。

この映画が興味深いのは、エリザベス目線で描かれているからか、テッドのあからさまな残虐性が描かれることはなく、むしろ、知的でハンサムな男性のように描かれているので、見ている観客まで、テッドに魅了されてしまう、という恐怖体験をできることではないかと思います。テッドを演じているのは、「ハイスクール・ミュージカル」シリーズで大スターになった超イケメンのザック・エフロンだからこそ、説得力があり、怖いです。この映画のザックは、メイクと演技のせいか、いつものザックとは違う、ハンサムなんだけど不気味な男を見事に演じきっていて見終わった後、しばらく気持ち悪かったです。


ザック・エフロンとハーレイ・ジョエル・オスメント

主役のテッドを演じたザック・エフロンと後にリズの夫となる男性を演じたハーレイ・ジョエル・オスメント。二人とも子役として有名になりましたね。

ザック・エフロンは、「ハイスクール・ミュージカル」シリーズで女の子たちのアイドルになりましたが、その後も俳優として着実にキャリアを築いていきました。「グレイテスト・ショーマン」のザックもとてもよかったですね。

一方、「シックス・センス」でオスカーにもノミネートされ、天才子役と言われたハーレイ君。あのたれ目がなんともかわいい男の子は、その後もスティーブン・スピルバーグの「AI」に出演し、感動させてくれました。しかし、最近は彼の名前を聞くことがなく、今回この「テッド・バンディ」で、縦にも横にも大きくなったハーレイを見て、私は超びっくりしました。でも、相変わらず素晴らしい演技をしてくれていて、安心しました。

日本もハリウッドも、子役出身の役者さんたちは想像を絶する苦労をしていますが、ザックもハーレイも、役者として今も活躍していて、とても嬉しいです!

長い原題の意味とは?


この映画の原題は
Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile
長いですね。でも、原題の意味を知ることは映画を見るうえでとても大事だと思うので、意味を調べてみましょう!

extremely=極度に、極めて
wicked=危険な、不道徳な
shockingly=ゾッとするほど、恐ろしく
Evil=悪魔のような、邪悪な
Vile=不道徳な、卑劣な

なので、これらの意味をつなげると
「極めて危険で、ゾッとするほど邪悪で卑劣」
という感じになります。

wicked,evil,vileはどれも似たような意味な単語で、いかにテッド・バンディが恐ろしい人物かがタイトルから伝わってきます、、、。

映画の原題から英単語や表現を学ぶのもとても効果的ですよ!

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