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映画で英会話#17  ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Extremely Loud & Incredibly Close(2012)

このシリーズでは映画のレビューをしながら、使える英語表現を紹介します

母の愛の映画でもある


トム・ハンクスも、子供もすごく良かったけど、やっぱりサンドラ・ブロックの演技に何度も涙が出ました。夫に先立たれ、一人で子供を育てていく不安や覚悟を感じ、ぐっと来ました。
この映画の主人公、オスカーは、アスペルガー症候群を抱えており、そんな息子の状態を受け入れ、また、彼が人と交流することを学べるように、トム・ハンクス演じる父、トーマスは「調査探検」という遊びをさせていました。しかし、トーマスは、9月11日のアメリカ同時多発テロにより亡くなってしまいます。そして、オスカーは父の遺品からある「調査探検」を始め、その過程で、オスカーは多くの人に出会い、様々な問題を克服していきます。サンドラ・ブロックが演じるのは、そんな息子を見守る母親、リンダです。最愛の夫を失い、息子は何かにとりつかれたように「調査」のために家を出る。劇中でオスカーとリンダは何度か衝突します。しかし、ラストである事実を知ったとき、私はリンダの深い愛情に涙が止まりませんでした。


今回の英会話 "You must think this is very odd."

オスカーは「調査」の過程で一人の女性、アビーと出会います。その時ちょうど彼女は旦那さんと口論になっており、旦那さんは家を出ていきます。そんな気まずいタイミングでの二人の会話です。
Oskar: Who's that?
あの人は誰?

Abby: My husband.
          You must think this is very odd.

私の夫よ。
あなたはこの状況がすごく奇妙だと思っているに違いないわね。

Oskar: I think a lot of things are odd.
           People tell me I'm very odd all the time.
           I got tested once to see if I had Asperger's disease.

僕は、たくさんのことが奇妙だと思うよ。
みんなは、僕はいつもとても奇妙だと言うよ。
アスペルガー症候群なんじゃないかってテストされたこともあるよ。

mustの意味の違い


"You must think this is very odd."
このセリフのmustは「~に違いない」という意味で使います。
「~しなければいけない」という意味にはならないので要注意です!
この二つの意味の違いは、正直、文脈で判断することが多いと思います。
例えば、この文章を「~しなければいけない」で訳すと、
「あなたは、これ(この状況)をとても奇妙だと思わなればいけない」
という意味になり、ちょっと意味が分からないです。なので、この場合は、「~に違いない」という意味になるんだな、って判断できるんですけど、正直会話しているときは、いちいちそこまで考えないので、あらかじめ、mustには「~に違いない」という意味があるんだということを覚えておいたほうがいいです。

ちなみに、「~しなければいけない」は強い義務を表す言葉なので、普段の会話ではあまり使わないような気がします。


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