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ある台風一過の日曜日からずっと一緒

15年くらい前の日曜日。

その日は台風一過で、道路にゴミや木くずが散乱していた。

それらを避けながら歩いて職場に向かっていた時、何か緑色のものが落ちていた。

近づいてみると、金の成る木が折れて落ちていた。

そのまま通り過ぎれば良かったのだろうけれど、踏まれたりすると可愛そうなので持って帰った。

職場で、これはどうすれば良いのだろうか?と上司に相談し、落ちていたのだから拾っても良いし、家に持っていって育てたらどうかと言われた。

その通りに、家に持ち帰り、赤玉土に挿してみた。

4センチ弱の緑。

「日当たりの悪い我が家へようこそ」

根が付くまでは、直射日光は避けた方が良いのではないか?と思ったので、日当たりの悪い我が家がちょうど良かった。

金の成る木は、葉っぱでも根がでる。

葉挿しが簡単にできる。

4センチ弱の緑は、徐々に大きくなっていった。

何度か植え替えをして、落ちた葉っぱで葉挿しをし、剪定した茎で挿し木をして増やしていった。

葉っぱや、茎は、そのまま乾燥させていると、根が出てくる。

根が出たら土に植えれば良い。

お水も毎日あげなくてもいい。

と言うか、あげすぎて腐ってしまった芽があったので、むしろ乾燥気味の方が良いらしいと知った。

増えた株は、友人知人に差し上げると喜んでもらえた。


わたしが、ある夏に1か月間の入院をした時、ベランダに放り出してきたことを入院中に思い出した。

気が気でなかったので、外出をして様子を見に行ったことがある。

枯れることもなく、何も変わらず、ベランダの隅にあった。

なんという生命力なんだと勇気をもらった。


そして、4センチ弱だった株は、現在、7号鉢に収まって、立派に育っている。

そこから、多くの株が育っている。


スゴイね!

この株とこれからもずっと一緒に生きていこう。

感謝いたします。