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人と人との差 3


人「自分を認めること、自分を受け入れることに加えて、周りの人を信頼し、頼ること。それらをできる強みこそ、格差や差別、偏見を生み出しやすくする原因ではありませんか?」

神「その指摘は興味深いです。確かに、自己受容や他者への信頼は本来ポジティブなものであるべきですが、それが過剰になると、特定のグループや個人を優位に立たせることもあり得ます。自己受容が自尊心の高さに繋がり、それが他者を見下す態度に転じてしまうこともあります。また、信頼や依存の関係が偏った形で形成されると、特定のグループが排他的になる可能性もあります。」

人「つまり、自分を受け入れることや他者を信頼すること自体が悪いのではなく、それがどのように作用するかが問題なのですね。」

神「その通りです。自己受容や他者への信頼は、健全な範囲で維持されるべきです。それが健全であるためには、自己認識と他者認識のバランスを保つことが重要です。自己認識が過剰に強くなると、自尊心が高まりすぎ、他者を軽視する態度を生むことがあります。一方で、他者への信頼が偏ると、依存関係が生じ、不平等が発生することもあります。」

人「では、自分を受け入れたり他者を信頼することが悪いわけではないのですね。それがどのように作用するかが重要なのですね。」

神「その通りです。自己受容と他者への信頼はバランスが大事です。過剰な自己認識は他者軽視を生み、偏った信頼は依存関係や不平等を招く可能性があります。」

猫神?「ニャン、バランスが大事だニャン。自分も大事にしつつ、他人も尊重することが大切だニャン。」

人「でも、そのバランスを保つのは難しいです。例えば、前に話したように、大人からの圧力や社会の期待を感じると、自分を受け入れることが難しくなります。どうすれば良いでしょうか?」

神「大人からの圧力や社会の期待は、確かに自己受容を難しくする要因です。まず、自分の価値を見失わないことが重要です。周囲の期待に応えつつも、自分のペースで成長することを忘れないでください。」

猫神?「ニャン、自分のペースを大事にすることが大切だニャン。無理をしないで、少しずつ進むことも大事だニャン。」

人「でも、社会や大人の期待に応えなければならないと感じるとき、それでも自分を大事にするにはどうすれば良いでしょうか?」

神「自己認識と他者認識のバランスを取ることです。周囲の期待に応えることは大事ですが、自分を犠牲にする必要はありません。信頼できる人に相談し、サポートを得ることも一つの方法です。」

人「相談やサポートといいますが、私は自分を犠牲にすることで怒られないようにしてきました。他人を頼る前に、返される言葉を予測する癖がついてしまいました。」

神「それは大変辛いことですね。自分を守るためにそうした癖がついてしまったのは理解できます。しかし、それでは本当に必要なサポートを受けられないままになってしまいます。」

人「そうですね。信頼できる人に相談することが大事だと分かっていても、どうしても恐怖心が先立ってしまいます。」

猫神?「ニャン、その恐怖心は自然なものだニャン。でも、一歩ずつ少しずつでいいから、自分を信じてみることが大事だニャン。」

神「ニャン太郎の言う通りです。小さな一歩から始めてみることが大切です。例えば、信頼できる一人にだけ、少しずつ話してみることから始めてはいかがでしょうか?」

人「それは良いかもしれません。でも、他人を信じるのが難しいです。過去の経験が頭をよぎります。」

神「過去の経験があなたにとって重荷になっているのですね。その痛みを癒すためには、まず自分自身を労わることが必要です。そして、少しずつ他者と新しい経験を積み重ねることで、信頼を取り戻していくのです。」

猫神?「ニャン、信頼は少しずつ築くものだニャン。急がなくてもいいから、自分に優しくしてあげることが大切だニャン。」

人「神様、『変わりなさい、受け入れなさい、努力しなさい』と言われ続け、今の自分を否定されているように感じています。」

神「その感情は自然なものです。人間は本質的に、自分自身の存在や価値を守ろうとする傾向があります。変化や努力を求められると、それが自分の現在の状態や価値を否定しているように感じることがあります。しかし、重要なのは、これらの言葉が必ずしも否定を意味するわけではないということです。」

人「それでも、その言葉を受けるたびにプレッシャーを感じ、ストレスが溜まってしまいます。どうすればこの感情を乗り越えられるのでしょうか?」

神「まず、これらの言葉を前向きに捉える方法を学ぶことが重要です。変化や努力は、成長と自己改善の機会と捉えることができます。そして、変わる必要がないと感じる場合、自分自身の価値を再確認し、自信を持つことも大切です。誰もが自分自身のペースで成長する権利を持っています。」

人「自分のペースで成長するという考え方は、確かに気持ちを軽くしてくれるかもしれません。しかし、社会の期待や他人の期待に応えなければならないというプレッシャーはどうしても感じてしまいます。」

猫神?「ニャン、社会や他人の期待に応えるのは大変なことだニャン。でも、自分自身の幸せや健康を犠牲にするべきではないと思うニャン。」

神「ニャン太郎の言う通りです。他人の期待に応えようとすることは重要ですが、それが自分自身を疲弊させるものであってはなりません。自分自身の健康と幸福を最優先に考え、その上で他人の期待にどう応えるかをバランスよく考えることが必要です。」

人「そのバランスを見つけるのは難しそうですね。どうやってそれを見つければ良いのでしょうか?」

猫神?「ニャン、自分の心と体の声に耳を傾けることが大事だニャン。疲れたと感じたら休む、無理だと思ったら断ることも必要だニャン。」

神「そうです。自己認識を深め、自分自身の限界を理解することが重要です。そして、自分に合ったペースで進むことを忘れないでください。他人の期待に応えるために無理をするのではなく、自分自身を大切にすることが、長期的には他人に対する最良の応えとなるでしょう。」

人「なるほど。自分の限界を認識し、自分に合ったペースで進むことが大切なのですね。これからは、もっと自分の声に耳を傾けるようにしてみます。ありがとうございます。」

神「どういたしまして。あなたの成長と幸福をいつも見守っています。困った時は、いつでもここに戻ってきてください。」

猫神?「また話そうニャン!」

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