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スポンジ・ボブの設定が予想外にしっかりしている件【生き物からのラブレター#31】

みんな大好き!スポンジ・ボブ!

スポンジ・ボブが海綿かいめん動物という実際に海にいる生き物をモデルにしていることはご存じでしょうか?公式のホームページのスポンジ・ボブの紹介欄にも、しっかりと海綿くんと書かれています。

海綿かいめん動物と言われてもどういうこっちゃ?な人が多いと思います。しかし、海綿動物は英語でスポンジ!そう、まさにスポンジのような穴だらけの生き物なのですが、驚くことなかれ。

今皆さんが日常で使っている食器を洗ったり体を洗ったりしている化学繊維でできたスポンジは、海綿動物から作られた天然のスポンジを模倣して作られたものなのです。

だからスポンジのオリジンは海綿動物のほう!

ダイダイイソカイメン。スポンジとして使われる海綿はモクヨクカイメンと呼ばれる種類でまた別。

海綿かいめん動物は海水を取り込んで、その中の餌を濾し取って食べては残りの海水を吐き出すというシンプルな生活をしています。そのため、非常に吸水性の良い穴ぼこだらけの体をしているんですね!

かつては地中海やカリフォルニア沖などで海綿漁がさかんに行われていました。今では少なくなりましたが、天然スポンジが売られていることがあります。

近所の薬局で発見しました!!!

というわけで、スポンジ・ボブは正真正銘の実際に生きている海の生き物なわけです。しかし、見たことある人なら分かると思います。アニメのスポンジ・ボブのバカバカしさを(笑)

スポンジ・ボブも相棒のヒトデのパトリックもとにかくおバカで子供向けのギャグアニメです。頭空っぽにして笑うにはちょうどいい。

でもせっかく海の生き物のアニメなんだから!と1話から観てみました。そうしたら意外と設定がしっかりしていて、ビックリしてしまったんです。ただのギャグアニメじゃなかった😂

まず、サンディというリスのお友達がいるのですが、彼女はリスなのでしっかりヘルメット付きの潜水服のようなものを着ています。そして彼女の家の中も、空気で満たされた空間になってます。そこにスポンジボブとヒトデのパトリックが遊びに行くという話がありました。

ここでしっかりとスポンジボブとパトリックがだんだん干からびていくんですよ(笑)。海水がなくて、元気がなくなってきて、シワシワになっていく。あ〜ちゃんと海の生き物してる〜✨と感動してしまいました。

そして極め付けはヒトデのパトリックのお家。パトリックは岩の下に張り付いて暮らしてるんです!スポンジボブが「パトリック〜!」と呼ぶと岩がパカっと持ち上がって裏側にパトリックがくっ付いているのはもうギャグとしても面白いのですが、実際のヒトデも岩の裏側に張り付いていることが多いのです!!!

よく分かってるじゃん!と思わず口に出してしまうほど感動してしまいました。

それもそのはず、スポンジボブの原作者は元々海洋生物学者だったのです!海の生き物が大好きで、それをコミックにしてみようと生み出されたのがスポンジボブだったんですね。もう納得納得!

ギャグな面がどうしても目立ってしまうアニメですが、特に初期のお話は海の生き物の特徴を盛り込んだお話になってます。

なんでも素直に信じてしまうスポンジボブの性格も、吸水性の良い海綿の特徴を反映したものなのかもしれないな〜とニヤニヤしながら観ています。

なにはともあれ、こどもたちに海の生き物に親しんでもらえる楽しくて素敵なアニメです。無脊椎動物ほねなしは顔がなかったり、動かなかったり、なかなか親しみにくいものが多いなか、これだけ世界的に人気のアニメになっていることが本当に嬉しい!ユーモアって大事!私も見習わねばと思う日々です。


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