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「仕事が楽しい=楽」ではない

私は、働く人々が皆「仕事が楽しい」と思えるような社会になって欲しいと考えています。

今まで色々な会社を見てきましたが、辛そう、楽しくなさそうに働いている人が多かったからです。

ただ、「楽しい」という意味を明確にしないと認識のずれが生じますので、まず「楽しい」とはどういう状況なのかの定義をします。

仕事が楽しいとは?

それでは、そもそも「仕事が楽しい」とはどういう状況なのでしょうか?

結論としては、「それは人それぞれ」と言わざるを得ません。

当然、人によって生活の環境も価値観も好きなものも違いますから、全員が全員同じ考えになるはずがありません。

主婦にとっての楽しいは、決められた仕事をきちっとこなし、定時に帰って家族との時間を過ごせることかもしれません。

向上心があり成長意欲の高い若者にとっては、難易度が高く長時間労働でも、自分が成長できていると思えば楽しい仕事かもしれません。

したがって、重要なのは「その人にとっての仕事の楽しさの定義」を明確にすることでしょう。

例えば、私が考える仕事の楽しさとは、

・自分が好きなことで能力を発揮し、やりがいをもって働ける

・スタッフ同士尊重し、感謝し合える

・好きなお客さんとだけ付き合え、感謝してもらえる

というものです。

楽しさの定義を共有する

このように、人によって楽しさの定義は違いますから、それを各々が明確にし、皆で共有することが必要です。

主婦の考える楽しさ、成長したい若者の楽しさ、それぞれを共有し理解することが、チームワークの第一歩です。

そうしないと、例えば長時間労働をしてでも成果を出したい若者は「主婦はいつも定時に帰る」などと不満をもったりします。

主婦は、そんな若者に対して「私たちはあなたと違って家庭があるし、そんなに長く働けない」と不満をもちます。

これでは、チームとして機能不全になります。それを防ぐためには、まずは相互理解、お互いの価値観をしっかり認識し、尊重することが重要です。

そして、理想的には、「会社が考える仕事の楽しさ」を定義しておくと良いでしょう。

「当社は従業員の皆さんに楽しく仕事をして欲しいと考えており、楽しさとは〇〇な状況のことです」

という具合です。

その定義に共感する人が働いてくれれば、同じ価値観を持つ、強いチームになります。

「楽しい=楽」ではない

なお、経営者に「楽しい仕事、職場」の話をすると、

「そんな、従業員が楽しんでいるような環境では仕事の能率が上がらず、会社が潰れる。やはり、仕事は仕事なんだから、きっちり締めるべき」

というような反応をされることが多いです。

どうも、「楽しい=楽をする、さぼる、なあなあになる」という状況を想像しているようです。

そうではありません。

例えば私の会社は、楽しさを求めますがそれは馴れ合いではなく、やりがいのある仕事をしてきっちり成果を出すことを意味します。

そもそも仕事が楽しいと、長く働いても苦じゃなかったりします(むしろもっと働きたくなる)。
※長時間労働を推奨しているわけではありません。

決して、楽しい仕事とは、楽なぬるま湯な環境、ということではないのです。

「楽しい=楽、怠ける」と考える経営者は、従業員のことを単なる労働力として捉えている傾向があるように思います。

まずはその認識も変える必要があるでしょう。

従業員は単なる労働力ではありませんし、そもそも楽しく働ける職場は従業員の士気も上がり、業績アップにもつながるはずです。

まとめ

・仕事の楽しさは人それぞれ

・自分の考える「楽しさ」を定義し、共有し、尊重しよう

・会社の考える仕事の楽しさを明確にしよう

・「楽しい=楽」ではない

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