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「できますよね」

「ラテアートできますよね」
「できません」

14-5年前になるけど、関西の某コーヒーメーカーのエスプレッソ講座に行った。
エスプレッソのこと、マシンのこと、そしてラテの実技。7-8人の受講生が順番にラテを淹れる。
「はい、そこのバケツに」
淹れたラテは足元のバケツに捨てるのだった。
「え?飲まずに捨てる?」この衝撃。
それから5年後四国内でメーカーの講習に汽車で行った。そこでも足元バケツ。再び衝撃。

「飲んでもいいけど全部飲めないでしょ」
確かにお腹はタプタプになるだろうけど
「食べ物を粗末にしてはいけない」で育った昭和生まれの私には辛すぎる。しかも本来子牛が飲むべき牛乳だ。

有名バリスタの本を読んでいたら「俺は1日○○本の牛乳で練習したぜ」というくだりがあってドン引きしたのもこの頃。他のバリスタもそうかもしれないけど、もしそうだとしても平気で口にするこの感覚は..。無理。

というわけで
何十年経ってもラテアートができない店。
たまにタイミングよくハートが出来てしまうと何だか恥ずかしくてマドラーで優しくひと混ぜしてごまかすシャイな私だ。
毎日淹れているうちに自然と上達するかもと思っていたけどそうでもない。20年経っても30年経っても下手は下手。でもいいのだ。味は一緒さ。

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