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外出自粛映画野郎「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」

この情勢でどうなるかわかりませんが、2020年6月に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」完結編の上映が決定していたせいで、最近ローカル局などで盛んに最初のテレビ版「新世紀エヴァンゲリオン」が再放送されています。もう何度も見ているし、DVDなんかも持っているのに、ついつい観ちゃいますねえ。

最近、大学でSF研に入って立派なオタクとなりつつある甥っ子と話したおりに、このエヴァの話になって、それまで私が未見だった「新劇場版」がテレビ版といかに違うかをレクチャーされました。

ああ、そうなのか、じゃあそのうち観なくちゃなと思っていたんですが、アマゾンさんで配信されていたので、さっそく一気に観てみたわけです。

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まずは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」 2007年9月1日公開

オリジナルのTV版から約12年後、声優をはじめスタッフもほぼオリジナルメンバーを再結集してのリブート。正直言ってこの作品の製作ニュースを最初に聞いたときには「なんでいまさら」といった感がぬぐえず、そのせいもあって未見のままだったわけです。

その感覚は、実際に観てみてもあまり変わりませんでした。この「序」はテレビ版でいえば第壱話から第六話、あの傑作「決戦、第3新東京市」までのストーリーをまとめているのですが、そりゃあ6話180分からのものを98分に押し込んだのだから、ダイジェストになるのはやむを得ないところ。まあ当時はほとんど使われなかったCGを使ったりして表現は変わっていますが、総集編的なイメージからは脱し切れていませんし、それが成功しているとは思えませんでした。

という反省があったのかどうか、2年後の2009年6月27日に公開された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は、かなりオリジナルから離れていました。

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とはいってもストーリーはオリジナルと大差ありません。アスカが登場する第八話から第拾九話くらいまでがベースになっています。ただしそこに、新劇場版独自のキャラクターや設定が盛り込まれ、ダイジェストからリメイクと呼ぶにふさわしいものにはなっていました。アスカの苗字も変わってたし。

そんなわけでそこそこ評価したいのですが、オリジナル版から離れて独自色を強めた結果として、私がオリジナル版でもっとも好きなエピソードのほとんどをスキップしてしまったのは残念。108分しかないからですね。

もうちょっと尺を奮発してもらいたかったかな。

で、いまのところ最新作の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 「序破急」の「急」でなく「Q」ですか。2012年11月17日の公開。

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いきなり話が14年後に飛ぶので、完全に不意をつかれました。ここで完全にオリジナルから解放されています。やっと新劇場版を作った意義にみたいなもんが見えてくるはず……

でもけっきょくは、目くるめくスピードで展開する新ストーリーについていくのがやっとでした。95分しかないんだもん。劇中のシンジくんといっしょで、状況がさっぱり呑み込めないままどんどん進むストーリー。観終わったあとでも「?」がいくつも残っています。

まあオリジナル版でも、すべてが終わっても「?」の山でしたから、これがエヴァのスタイルというか魅力なのも確かです。

これからどうなるのかの興味をガッチリ持たされたのは間違いなく、庵野さんの術中にハマった感じはしましたね。

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ということで、うまくいけば夏前に観られるはずの完結編「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を待つばかり。ちゃんと公開できるかは微妙ですが。

でもね、ここまでの3作はいずれもほぼ2年ごとに公開されてきたのに、今回はじつに9年が過ぎています。「シン・ゴジラ」のせいなんでしょうが、いやこれ、待たせすぎでしょう。

考えてみたら、私は今回、各編のあいだを2日と空けずに一気見したわけですが、きちんと新劇場版を観てきたみなさんは2年ずつ待たされたわけですよね。みんな辛抱強いねえ

そしてそのあげくの9年待ち。それでも支持されるのが、エヴァ最大の強みなんですかね。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

いずれもamazon prime video

【2020/4/19】 残念ながらというか、予想通りというか、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は公開延期となりました。さあて、いつになったら観られるのでしょうかね?

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