ダブリンぶらり（６）　街をぶらぶら

2019年9月8日 01:03

ダブリン市内を移動中、すっかりお世話になったのが、この路面電車。現地ではルアスと呼んでいました。アイルランド語で「スピード」を意味するそうですが、そんなに速くはないです。

市内を東西に横切るレッドラインと、ほぼ南北に走るグリーンラインの２線があることを呑み込めば、なかなか使い勝手のいいシステムです。

ルアスの利用時に欠かせないのがこのリープカード。

日本のスイカやパスモと同じようなチャージ式の交通カードです。同じようなカード、ロンドンではオイスター、香港ではオクトパスと呼ばれていましたが、ここダブリンではリープ。カエルの絵が描いてありますが、ジャンプするといったような意味です。そういえばプロレスのムーブのひとつに、リープフロッグというのがありますな（ロープワークのひとつで、跳ね返ってくる相手の頭上をジャンプして飛び越える動き）

このカードを乗車駅（無人）のターミナル装置にタッチし、降車駅でも同様にすることで、精算できます。タダ乗りのような不正をし放題な気もしますが、けっこう頻繁に車内検札があるとかで、実際にごっつい鉄道保安員みたいな人々を何度も見かけました。敢えてリスクを冒す人は少ないんでしょう。

そのルアスのふたつのラインの交差点からほど近い、目抜き通りのオコネル・ストリートに立っていたのが、こんなモニュメント。通りの真ん中からにょきっと巨大な針がそびえたっています。

あとで調べたら、これはスピア・オブ・ダブリン（Spire of Dublin）というモニュメント。高さ120メートルのステンレス製で、2003年に完成したとか。遠くからもよく見えるランドマークになってます。市内でもっとも高い建造物かもしれません。

というのも、ダブリンの街には高層建造物があまりないからです。ワールドコン会場のコンベンションセンター上階からの眺めでは、こんな感じでした（左隅のほうにかすかにスピアが見えてますね）

先のラウンドタワーもそうでしたが、けっこう高いものには弱い私。こういうやつの下に来ると、ついつい見上げて写真を撮ってしまいます。ワンパターンですね。でも偶然、こんな写真も撮れました。

飛んでいるのは、カモメです。

港が近いせいか、ダブリンの街中ではカモメがやたらと目につきます。近年の東京ではカラスが多いのですが、ダブリンではカモメが多くてカラスは市内には住めないんだとか。そういえば遺跡めぐりツアーで郊外に行ったときには、カラスが目につきましたね。

アイルランド名物のひとつにチョコレートがあるんですが、これはバトラーズという、そのチョコの専門チェーン店。こうした地元のチェーン店がある一方で、スターバックス、マクドナルド、バーガーキング、サブウェイ、ケンタッキー・フライド・チキンなどの世界的チェーンも、もちろんたくさんありました。

ただ、どこに行ってもたいがい見かけるセブンイレブンがなかったんですよね。アイルランドには未進出なのかな？

街中には演劇のポスターがよく貼られていましたが、この春まで海外ミステリ小説の編集者だった私にとって、これは見逃せません。

「ミステリの女王」アガサ・クリスティーの名作『予告殺人』の舞台劇ですね。名探偵のミス・マ―プルを演じるのは、ベテランのサラ・トーマス。ちょっと見たかった気もしますが、上演は再来週でした。

日本では開幕直前になってもいまいち盛り上がってこないラグビー・ワールドカップですが、ラグビー強国アイルランドでは、けっこう盛り上がってます。テレビでも盛んにＣＭが流れてるし、ルアスで乗り合わせて話しかけてきてくれた女子高校生（推測）も、「日本ってアイルランドと対戦するのよね」と詳しい。空港の売店でも、すでにこんなもの売ってましたし。