ムシムシ映画大発生

前にスパイダームービーのことを書きましたが、この世の中には、スパイダーどもよりも、さらに嫌われている連中がいます。しかも身近に。

まあそういえば、もう何のことかは、おわかりですね。

そう、北海道にはいない黒いヤツ。

嫌いな人は絶対にダメで、文字面見ただけでも虫唾が走るとか言います。

なので、予告しときますよ。

書くからね。

書くからね。

書くからね。

ゴキブリ

わが家にはなぜか、こいつがあんまり出ません。

標高が高めで寒いせいか、常に清潔を保っているせいか、あるいはホウ酸ダンゴが効き目バッチリなのか。いやたぶん、わが家になぜか新築当時から住み着いているヤモリ一族のせいでしょう。

とはいっても、たまに紛れこんでくるマヌケなGもいるので、そうなると対決です。マノ・ア・マノ、1対1の決闘。アドレナリン、出ますね。

こちらの武器はハエ叩きか、丸めた新聞紙。敵のアドバンテージはスピードのみ。パワーも破壊力もこちらがはるかに上なので、まあ、たいがいは勝つけど。

ということで、私は比較的ムシ類は平気なので、ダメな人にぜひとも見ていただきたいムシムシゴロゴロのG映画をご紹介しちゃいましょう。

とはいっても、いくらおススメしても「ゴキブリの群れが人類を襲う」的な、たとえば「燃える昆虫軍団」(1975年)とか「ザ・ネスト」(1988年)とかでは、ハナから絶対見ないでしょ。そこで、一見そうではないけれど、ムシ嫌いな人が油断して見てしまうと、絶対に悶絶するムシ映画を(イヒヒ)。

ひとつは、どっからどう見てもSFコメディな名作「メン・イン・ブラック」(1997年)。悪役のエイリアンが昆虫型生物だったりしますが、そこではないです。だいたい、ああまでデカくなると、ムシ類の持つイヤさ(小さくてすばしこいのがゾロゾロ的な)は失われるものです。だから巨大昆虫怪獣映画がムシ嫌いにさほどイヤがられないのは、そのせい(あ、そもそも見ないか)

この「メン・イン・ブラック」のムシ嫌い悶絶シーンは、ラストの対決シーン。

昆虫型エイリアンの大ボスと対決中のMIBエージェントが、手近のゴミ缶を蹴り飛ばす。すると、その中から出るわ出るわ、地球在住のゴキたちが大パレード! これ、不意打ちで登場するだけに、別にそうムシ嫌いでない人でもけっこうギョッとします。

それにしても、アメリカのGはデカいね。やっぱり食い物のせいかな。そのぶん動きはノソそうだけどさ。

もう一本は、そもそもグロいホラーでもある「クリープショー」(1982)

ゾンビものの創造主ジョージ・A・ロメロ監督が作ったホラーオムニバスで、短編5本立て。その最後(だったっけ?)を飾る、潔癖症過ぎる老人(E・G・マーシャル)の住み家にGが一匹現われて的なお話し。

まあコメディタッチでもあり、オチは予想の範囲内なんだが、その直後、まさに見るものの想像を絶する展開が……これは完全に予想の範疇を超えていたので、けっこう戦慄しました。いやいや。

もう一本上げるとすれば、「スターシップ・トゥルーパーズ」(1997年)でしょう。Gじゃないけど

SF小説の名作『宇宙の戦士』(ロバート・A・ハインライン)を映画化したのですが、小説ではメインアイテムであり、小説の表紙もたいがいコレなパワードスーツ(ガンダムの祖先とか)をアッサリ切り捨て、なぜか特撮予算の大半をつぎ込んだのは、敵である昆虫型異星生物(バグズ)の群れ。

これ、巨大昆虫怪獣映画に近いはずなんですが、群れになっているせいもあってか、なかなか見事なムシっぷり。パワードスーツでの血湧き肉躍る熱血宇宙戦闘ものを期待した観客たちを奈落の底まで突き落としたもんです。どうも映画の方向性を根本的に間違えたような気がするんですが、監督があのポール・ヴァーホーヴェンなんだから、確信犯か。

ただ、ムシ映画がイヤなのは、CGとか特撮をあまり使わずに、実物のムシムシが画面に現われるからで、その点では「スターシップ・トゥルーパーズ」はやや期待(?)外れかもね。

その点でも、ムシ映画の最高峰なのは、私の大好きな「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984年)のあのシーン

これも映画の中盤に予告なくポカッと現われるので、知らないで見たムシ嫌いは不幸のどん底に落ちること請け合いです。

これ、全部ホンモノのリアル・ムシムシだそうで、共演を強いられた俳優さんたちもですが、撮影現場は大変な騒ぎだったとか。

その現場に丸めた新聞紙持って乗りこみたかった(笑)

  映画つれづれ 目次

【本文はこれで全部です。もしもお気に召しましたらご寄進下さい(笑)】

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