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シン・ウルトラの世界

【警告:ネタバレを含みます。容量・成分にご注意の上お読みください】

と書いておいてなんですが、自分が他人にネタバレされるのは嫌いなので、早々に「シン・ウルトラマン」を見てきました。満足満足。

で、見終わるなり映画脳が反応して、次々に妄想を産みはじめました。これは本当に面白い、語りたい映画を見たときに起きる現象ですね(オレにだけかな)

思えば「シン・ゴジラ」を見たあとにも同じようなことが起きて、こんなものを書いてました→キュウ・ゴジラ

ということで、私の映画妄想におつきあいください。

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まずは「シン・ウルトラマン」の冒頭のシークエンス。ウルトラマンが出現する以前の状況と、禍威獣特設対策室、通称・禍特対の設立経緯をコンパクトに描いて見せます。

じつは私、長年ひとつの疑問を抱いていました。

それは「科特隊(科学特捜隊)って何なんだ?」という疑問。

いうまでもなくオリジナルの「ウルトラマン」に登場する怪獣対策部隊のことですが、あれっていったいどういう組織なんでしょうか?

今回の禍特対は日本の行政組織で、各省庁の出向者で構成されているようですが、科特隊はそうではありません。劇中で政府に指示されるシーンはたぶんなかったし、自衛隊との連携などもほとんどなし(自衛隊自体出てこないですよね) そういえばパリに本部のある国際組織だみたいな話が出てくるし、海外にまで出てゆくエピソードもありましたね。

科特隊は「ウルトラマン」の第1回「ウルトラ作戦第一号」の時点で、すでに存在してますよね。つまりウルトラマンがベムラーを追って地球に来る以前からあったってこと。

しかも、この時点ですでに怪獣退治が任務になっていたようで、それ用の武器等がばっちり装備されています。

ということは、ウルトラマンが来る以前にも、怪獣がたぶん世界規模で出現していて、それに対処するために科特隊が創設されていたってことなんでしょうか。

ということは、科特隊の武器装備で、自力による怪獣退治は可能だったってことでしょう。

じゃあ、ウルトラマン出現後、ベムラー以後の怪獣と対決した科特隊の噛ませ犬ぶりはなぜなんでしょう。ウルトラマンの手を借りずに退治できた怪獣なんてひと握りもいませんでしたよね。

という疑問にスパッと答えてくれたのが、今回の禍特対創設のシークエンスでした。

あそこに登場した6体の怪獣(ゴメス、マンモスフラワー、ペギラ、ラルゲユウス、カイゲル、パゴス)には共通点があります。

あの怪獣たち、いずれも「ウルトラマン」の前番組「ウルトラQ」の怪獣たちなんです。

ああ、なるほどそういうことだったのか。

つまり「ウルトラQ」の時代に怪獣事件が頻発し、それに対処するために科特隊が作られていたんだな。そういうことなんだ(まあ、ウルトラマン出現後の科特隊の噛ませ犬ぶりが疑問としては残りますが……)

というところから妄想がスタートします。

じゃあ、シン・ウルトラマン出現以前のドラマが作れるんじゃないか。

「シン・ウルトラマン」では、前記した6体の怪獣との対決それぞれに退治方法が示唆されています。これらを軸に、そこに禍特対設立までの人間模様を配し、さらにその影で暗躍する外星人の姿を描けば、各30分で20話くらいのテレビシリーズが出来ちゃいますよね。

これはイケそうでしょ。タイトルはもちろん「シン・ウルトラQ」 いや庵野ふうならば「シン・ウルトラ急」かな? いまならネット配信先行でもいいでしょう。そのほうが予算豊富かもしれないし。

まあキャストは劇場映画の「シン・ウルトラマン」と同じってわけにはいきそうもないですが、そのへんは妥協しましょう。でも西島秀俊は欲しいな。長澤まさみは出さなくてもすむか。

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さて、そうなると今度は「シン・ウルトラマン」後のドラマも欲しくなります。

すでにSNSなどでは盛り上がっていますね。「次は外星人7号が登場。ウルトラセブンの出番だ」

「シン・ウルトラマン」では怪獣に台風のようなナンバーがふられていて、それと同じように登場する外星人もナンバー付きで呼ばれています。

ウルトラマンが外星人1号(ということはこれが人類が初めて遭遇する異星生命体だったってことですか。ファースト・コンタクト!)で、ザラブが外星人2号。もう一人?のメフィラスは外星人ゼロ号を名乗ってますからそれが採用されたんでしょうか。

だとすると、外星人7号たるウルトラセブンが現われるまでに、3号から6号まで4種の外星人が襲来し、それを禍特対が独力で対峙しなければなりません。

これまた映画妄想にぴったりなネタじゃないですか。さっそく考えました。

外星人3号には、ぜひとも私の最も愛するウルトラ怪獣でもあるガラモンを指名したい。「ウルトラQ」の「ガラダマ」と「ガラモンの逆襲」に出てくるあれ。

宇宙から奥多摩山中のダムに飛来した隕石から出現した巨大な禍威獣。地球人類に降伏を呼びかけながら東京へ向けて進撃する禍威獣は、外星人3号「ガラモン」と呼称されます。禍特対はガラモン周囲に異様な電磁波が発生していることから、これを機械仕掛けのロボットと見抜き、電波のジャミングによって停止させることに成功する。

次いで外星人4号には「故郷は地球」を持ってきましょう。オリジナル「ウルトラマン」で多分一番人気のあるストーリーを基にします。ジャミラの登場です。

ベーターシステムを手にした人類は、ブランクハイパー(異次元)に有人探査を行なう。だが送りこまれた探査隊は帰還しなかった。それから数年後、突如として巨大なヒト型の禍威獣が出現する。外星人4号「ジャミラ」に認定された禍威獣を攻撃する禍特対だが、やがてジャミラの正体がブランクハイパー探査隊員の変わり果てた姿であることが判明した。だがその事実は隠蔽され、正体を知りながらも苦悩に満ちた葛藤の末、禍特対はジャミラを殲滅するのだった。

悲劇に満ちた事件の次は、「ウルトラQ」で人気のあった「火星からの贈りもの」から。

宇宙空間から八丈島へと飛来した物体は、やがて巨大化して不定形生物となる。外星人5号「ナメゴン」と呼称されるこいつは、はたして知的生命体なのか? コンタクトを試みる禍特対だが、ナメゴンは周囲の物体を吸収しながら成長を続けるばかり。このままでは地球そのものまでが呑み込まれる。禍特対の攻撃もナメゴンの餌にしかならない。だが成長を続けるナメゴンが海岸に達し、海水に触れた瞬間に奇跡が起きる。

最後は「ウルトラマン」より、「怪彗星ツイフォン」を基にしましょう。

地球の軌道に接近する彗星が発見される。衝突すればそのインパクトにより人類は絶滅する。ツイフォンと名づけられたこの彗星に核兵器による攻撃を加え、ギリギリのところで衝突進路を外れさせる作戦が立案される。だが打ち込まれた核兵器が、起爆前に彗星から離脱したナニモノかにより地球へ向けてUターンしてくる。外星人6号「ドラコ」のしわざだ。ドラコの地球侵入を阻止し、彗星で爆発させねばならない。対応を命じられた禍特対は、強力なレーザー放射でドラコを超長距離狙撃して仕留めるため、世界中の電力エネルギーを結集する作戦を実行する。

禍威獣と外星人の違いがあいまいな気もしますが、まぁそのへんはいいじゃないですか。

こうした戦いをスペシャルムービーとして配信と放送をし、外星人7号の登場を迎えましょう。一連のシリーズタイトルは、そうですね「シン・ウルトラ・ワールド」でいかがでしょうか。1本90分くらいでまとめて、キャストはもちろん「シン・ウルトラマン」の禍特対メンバーでお願いします。

「シン・ウルトラセブン」が楽しみですね(笑)

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