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映画つれづれ

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映画のウンチク、余分な知識、世間に影響のない考察などを気のむくままに(笑)古い映画の話がほとんどです。
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未発売映画劇場「ビリー・ザ・キッド対吸血鬼ドラキュラ」

未発売映画劇場「ビリー・ザ・キッド対吸血鬼ドラキュラ」

すっかり暑くなって夏真っ盛り。こういう季節は怪奇映画でしょ、オバケ映画でしょということで、こんな映画を見てみましょう。はい、タイトルがすべてを表わしていますね。原題も「BILLY THE KID VS. DRACULA」 1966年の作品。

なぜか駅馬車に乗って大西部を旅行中のドラキュラ伯爵。乗り合わせた乗客から姪の写真を見せられ、その娘に目をつける。駅馬車はインディアンの襲撃を受けて乗客は全滅

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未発売映画劇場「ジェシー・ジェームズ対フランケンシュタインの娘」

未発売映画劇場「ジェシー・ジェームズ対フランケンシュタインの娘」

はい、夏の納涼怪奇映画大会第2弾ですよ。

前回の「ビリー・ザ・キッド対吸血鬼ドラキュラ」であきれた人、まだまだ甘いです。世の中には、まだこんな映画だってあるんだから。ホントに世界は広いでしょ。

といっても、今回の「ジェシー・ジェームズ対フランケンシュタインの娘」は、それほど広い世界の話ではないです。

「ビリー・ザ・キッド対吸血鬼ドラキュラ」と同じ1965年の作品。前回の最後にちょっと書いたよ

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未発売映画劇場「ドラゴン捜査網」

未発売映画劇場「ドラゴン捜査網」

もう返還されて20年も経つので、かつて香港が英国領だったことを知らない世代もいるわけです。

紙幣に女王陛下の顔が印刷され、パスポートへの入国印も英国王冠の意匠、そして「総督府」なるお役所がセントラル(中環)にありました。あそこは、まぎれもない英国だったのです。

そんな時代には、当然ながら英国と香港の映画界には、わりと交流があったようです。

香港から世界的な空手映画のブームが起こったころ、英国

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空を見ろ!

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こともあろうに、首相官邸にドローン(小型無人機)が墜落したとかで、ニュースがにぎやかです。

さっそく、ドローンの飛行規制を、という話になっているようですが、ちょっと待て、そこじゃないだろ。

今回のは、たまたまドローンが墜落したっていう「事故」じゃなく、(たぶん)悪意を持って官邸にドローンを放った「事件」なんだから、規制をかけて合法的なドローンを取り締まっても

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クイズです 007編(解答編)

すっかり解答編を出すのを忘れていました。

問題が簡単すぎたのか、とくにどうでもいい問題だったのか、べつに苦情もなかったようですが(笑)でも、思い出したらなんか落ち着かないので、解答編を無料公開。

問題篇は、こちら です。

では、順番に解答を。

【問1】正統007シリーズの名物といえば、ボンド・ガール。では、その第1号、つまりジェイムズ・ボンドと映画の中で最初に言葉を交わした女性を演じた女優

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非パニック映画

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いまではすっかり普通名詞になっている「パニック」という言葉が、日常的に定着したのは、やはり1974年から1975年にかけて「パニック映画」がブームとなったころからだろう。

それより前にも、「大空港」(1970年)や「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年)がヒットしていたものの、「パニック映画」という言葉が使われ始めたのは、1974年末にお正月映画として「大

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インディじゃ!

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なんでも、あのFMWが復活するそうだ。

1989年10月に大仁田厚が旗揚げし、当時の3大団体(新日本、全日本、UWF)に、独自のコンセプトで割り込んだ、インディ(インディペンデント)団体の草分けともいうべき団体だ。その後は勢力を拡大し、川崎球場や横浜スタジアムでのビッグマッチ開催まで成り上がったが、日本のプロレス団体の例にもれず、脱退、分裂などの離合集散を繰り

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レーザーディスクってナニモノだ?

レーザーディスクってナニモノだ?

「時代のあだ花」って言葉があります。正確な意味はほんとは違うんですが、なんか「一時は流行ったけど、時の流れに置いていかれたモノ」的な意味で使われることが多いですね。私にとって「時代のあだ花」といえば、なんといってもレーザーディスク(LD)のことです。

レーザーディスク、知ってますか? 1981年に国内発売が開始され、「絵の出るレコード」として普及した映像記録用の光ディスク規格です。DVDの先輩で

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かっこいいセリフで決めよう

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映画を見ていると自然に頭の中にたまってくるセリフ。これって、いろいろな場面で使えます。

4月になって、新社会人が出勤してくる時期になりました。通勤の電車内でも、真新しいスーツでびしっとした男女が目立つようになりました。当然ながら通勤に不慣れな彼らは、モタモタしたり、邪魔になったり。また帰り道には、張っていた気が抜けるのか、仲間同士で声高に騒いだりして、うるさい

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「スカイ・ハイ」を聴きながら

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1975年にイギリスのソフトロックバンドのジグソーが発表した「スカイ・ハイ」は、誰しもが何らかの形で耳にしていると断言できるほどのヒット曲で、いまやスタンダードナンバーでしょう。でも、この曲がそもそも何の曲だか知っている人は、もうかなりいろいろな意味でオジサンオバサンのオタクだろうね。

「スカイ・ハイ」がこれほどの人気になったのは、仮面貴族の異名をとったプロレ

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サントラ盤が好き!

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まだ映画をビデオやDVDでコレクションすることができなかった時代、映画を見て、その映画を好きになった時に、記念品的に集めるアイテムが3種類ありました。べつに「三種の神器」と呼んだりはしてませんでしたが。

ほとんど誰もが集めていたのが、劇場用のパンフレットや宣伝用のチラシ。なかには、映画会社から映画館に提供されるスチル写真やポスターを集める人もいました。これ、映

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オリジナルなんて、お呼びじゃない

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じつは……ともったいぶって告白するようなことでもないが、むかし朝日新聞のテレビ欄に私の投書が掲載されたことがあります。高校生くらいの時だったかな。

内容は「テレビの洋画劇場で映画を放送するときに、放送時間に合わせて映画をカットするのはケシカラン」みたいなことで、たしか「額縁に合わせて絵画を切り取ることはないだろう」みたいなカッコイイことを書いた記憶が。

額縁

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鋼鉄の七人

鋼鉄の七人

ちょっと前のことですが、社のオフィスの裏でビル建設工事が行なわれていました。ヒマにまかせて、いやいや仕事の合間に、見物してましたが、鉄筋を組み、板枠を立て、コンクリを流し込む。これの繰り返しで徐々にビルが高くなってくるのは興味深いものでした(仕事はしてましたよ、ちゃんと)

その際に凄みを感じたのは、立ち上がりつつあるビルの周囲に、ビルの高さと競うように伸びあがってゆく足場でした。鉄パイプを組み合

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500円映画劇場「レジェンド・オブ・サンドマン」

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またまた騙されました(笑)今回は「レジェンド・オブ・サンドマン」の登場です。

「隠された秘密を求めて広大な砂漠を進む冒険者たちが、様々な困難に立ち向かうアクション・アドベンチャー」という説明と、ジャケットイラストにドンと据えられたクフ王のピラミッドを見れば、誰だって「ハムナプトラ」を連想しますよね。「インディ・ジョーンズ」とか「ロマンシング・ストーン」の系列だ

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