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文章と無縁な職業はない。ライターとしての経験が本業においてもフルに活かせるのだと確信しています。

こんにちは、hitch+編集部です。
今回は、かつてファングリー(旧ブランドテクノロジー/フリーセル)の社員として所属し、現在は兼業ライターとして関わり続ける安間孝介さんに、社員だった頃の思い出や、ウチ・ソトを知っているからこそ評価できる点についてうかがいました。

即戦力としてフリーセルに入社

ーー編集部:まず入社から退職に至った経緯について聞かせてください。

安間:社会人のスタートは国語の高校教師です。文学部を卒業後、しばらく教壇に立つ生活を続けていましたが次第に「ものづくり」に携わる仕事がしたいと考えるようになりました。その後退職し、自分にできるものづくりとは?を自問自答すると「文章を書くこと」ではないかなと思ったんですね。ちょうどその頃、株式会社フリーセル(旧社名)はWebライティングのチームを立ち上げてライティングの専任者を探していたところで、高校教師の経験も相まって即戦力として採用されました。

入社してからは、ファングリーの現・松岡雄司取締役とともにさまざまなライティングに携わりました。当時は今ほどWebライティングの需要が高くはなく、入社から少し経った頃から、企業の信頼度を上げるためのツールとしてホームページの必要性が叫ばれるようになったと記憶しています。Web業界の過渡期にいることを肌で感じながら、歯科に関連するメディアを中心にニッチな業界の案件も数多く担当しました。では、なぜ退職に至ったかというと、結婚を機に妻の故郷の茶農家を継ぐことになったからです。茶農家を取り巻く厳しい現状や2011年の東日本大震災による被害などを受け、「ピンチな時こそチャンスだ!」と農業大学校で学んだ後、今度は「食づくり」の世界に飛び込みました。

リハビリと称し、ライティングを続ける

ーー編集部:ファングリーから、どのような案件を請け負っていますか?

安間: まず、退職前に私が「外部ライターを見つけて、仕事を依頼する」という体制づくりを進めていたんですね。軌道に乗り始めた頃に辞めることになり、当時上司だった松岡取締役から「せっかく仕組みを築けたのだし、これからは外部ライターとして仕事を受けてくれないか?」と頼まれました。そのため、会社を離れてからもしばらくライティングだけは続けていたんです。けれども本格的に農業に携わるようになると本当に忙しく、腰を据えて書く時間が取れなくなってしまい、1〜2年の間、書くことから離れてしまいました。

ただ、ライティングをはじめ言葉を使うことをずっと生業にしていたので次第に「このままだと書くスキルが落ちてしまうのではないか」と不安を抱くようになりました。そこでリハビリと称して、現在は月に3、4本のペースで案件を受けています。これまで担当した案件は、社員だった頃も数多く執筆した歯科関連の記事のほか、不動産に関する記事執筆やお茶農家の知識が活かせるメールマガジンの文章作成などです。ファングリーは個人の持つ経験や得意分野を知った上で案件を提示してくれるので、ストレスなく仕事ができることに感謝しています。

ーー編集部:兼業ライターとして、どのように時間をやりくりしていますか?

安間:子育ての真っ最中なので昼間は畑仕事だけではなく、子どもの送り迎えもしなければなりません。そうなると必然的に夜中、皆が寝静まった中で執筆することになります。使える時間が限られているため大変ではありますが、やはり書くことに従事できる喜びがありますし、いただいた報酬で子どものおもちゃを買ってあげたり、自分の趣味に投じたりといった楽しみもありますから、しばらくはこのペースで続けていくつもりです。

文章と無縁な職業はない

ーー編集部:ライターとしての経験が農業を営む上で活きるのはどのような時ですか?

安間:農家になってから気がつきましたが、どのような仕事でも何かしら文章を書かなければならない場面が出てきます。農業で言うと、補助金の申請書類の作成もしなければなりませんし、最近だと生産者を知ってもらうためにSNSやECサイトにPR文を書く機会も多くなっています。そのため「ライターだから・農家だから」と線引きすることなく、本業においてもこれまで培ったスキルをフルに活かせるのだと確信しています。将来的には、農家の方々の書類作成を手伝う執筆代行業や、お茶をPRするVTuberのような活動といった可能性もあるのではないかと思案しています。VTuberはあまり書くこととは関係ないかもしれませんが。(笑)

今も昔も変わらない空気感こそが魅力

ーー編集部:ファングリー(旧ブランドテクノロジー/フリーセル)のウチ・ソトを知っているからこそ評価できる点を教えてほしいです。

安間:社員だった頃は、和気藹々と、チームワークがある中で仕事していました。フリーセルからブランドテクノロジー、そしてファングリーと変化を遂げていますが、今もかつて一緒に働いていたメンバーがいます。気楽に接することができ、また良い意味で今も昔も変わらない空気感を保っていることが魅力だと思います。退職してからも、何かしらの接点を持ち続けることができる会社というのは、そう多くはないのではないでしょうか。立場は変わっても、良いものを書き、誰かに届けるといった使命は変わりませんし、お互いを知っているからこそより良いものを作るために切磋琢磨できるような気がします。

加えて、ソトから見て評価できるのは、ライターをはじめクリエイターに仕事を依頼する際に依頼書がしっかりと作り込まれていることです。実は、昔からテンプレート自体はあまり変更されていないようなのですが、ディレクターが間に入ってしっかりと指示することで案件の着地点がイメージしやすいんです。ライティングは個性を出さない方が良かったり、ある程度自由に書くことができたりと案件によって方向性や表現の仕方が全く違うので、当然ですがライターも柔軟に動かなければなりません。ファングリーの仕事は執筆までにこの擦り合わせがしっかりできるので、ミスマッチが起こりにくいんだろうと思います。

一堂に集まって仕事しているわけではありませんが、ファングリーには「居心地の良さ」を感じます。これからも茶農家として業界の活性化に努めながら、夜の帳が下りたら兼業ライターとして執筆する日々を大切にしたいです。迷惑だけはかけないように頑張ります(笑)ので、これからも末長くよろしくお願いします。

-CREATOR-

安間・孝介(あんま・こうすけ)
兼業ライター。安間製茶代表。2021年9月に立ち上げた株式会社ムコラの代表取締役社長。お茶農家として日々茶葉の生産・販売や研究し、子育てにまい進するかたわら、深更にひっそりとライティングに勤しむ。
安間製茶:ammaseicha.com

担当者からヒトコト

安間様には安心して仕事をお任せしています。お任せしているお仕事は、企業のWebサイトの文章を書くという、Web原稿の執筆でよくある「読み物の記事制作」を行う業務とは少し異なる文章制作業務になります。そのため、執筆を行う企業の会社イメージや事業内容を理解したうえで、オフィシャルな文章として的確に分かりやすく説明することが求められます。その点、安間様は以前に当社に勤めていた経験を活かし、要点を押さえた上で的確な文章の作成を行っていただいています。特に、当社は、一般的な消費者向けのサービスを提供している企業様だけでなく、医療関係の医院様やBtoB取引を行っている製造業のお客様、不動産やITサービス、士業のお客様など様々な業種のWebサイトの文章制作のお仕事を取り扱っています。安間様はどのような業界の企業のWebサイトでも安定した文章の納品を行ってくれており、非常に助かっています。(小田)

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