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YONEX CARBONEX DISCとHR「ブレーキの違いがもたらすフレーム剛性の違い」

YONEX CARBONEX DISCのレビューをYoutubeにUPしております。

この続編として、YONEX CARBONEX DISCと、菊池仁志の乗車しているYONEX CARBONEX HR(リムブレーキ)との違いを作りたかったのですが時間が取れず…(;^ω^) 動画用に作っておいた構想の一部をこちらで文章にてご説明させていただきます!

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写真)サドルを合わせています。むぅ…難しい…

元競輪選手がなぜロードバイクの違いが分かるの?

DISCとHR1

競輪選手は個人差はありますが、何十台、選手によってはもっとそれ以上のフレームをオーダーメイドで製作します。菊池仁志は競輪選手30年の間に100台以上を製作しました。以前の記事でもご紹介しましたが、競輪に使用する自転車にはかなり細かい安全基準(https://www.keirin-autorace.or.jp/regulation/keirin/anzen.html)があります。そして、市販されているロードバイクやピストレーサーと比べて、材質・構造共にシンプルです。それ故に、自転車がもつ走行性能の本質をとらえることが可能なのです。こういった知識と経験がベースとなっています。このスライド(画像)についての詳しいお話は熱く×厚くなりそうですので、また別の機会に(;^ω^)

ブレーキの違いがもたらすフレーム剛性の違い

YONEX CARBONEX DISCHRの一番大きな違いをもたらしているのが、ブレーキの違いです。ブレーキの違いがなぜフレームの剛性の違いにつながっているのでしょうか?それには、ブレーキの制動力が大きく関わっています。ディスクを挟んで制動力を発揮するディスクブレーキと、リムを挟んで制動力を発揮するリムブレーキ。この二つを比較した場合、構造上、制動力が大きいのはディスクブレーキです。それぞれ制動をかける部分が違うため、ディスクブレーキは車輪の中心軸リムブレーキは車輪のリム強度を上げる必要があります。ディスクブレーキにスルーアクスルが使用されるのはそのためです。また、それぞれ車輪やブレーキの取り付け部分など、ブレーキ応力を受けるフレームの部位に強度が必要になります。

フレームの設計について

YONEX CARBONEX DISC(ディスクブレーキ)と、YONEX CARBONEX HR(リムブレーキ)は、どのようにフレームの剛性が異なっているのでしょうか。設計時の苦労・特徴について開発者にコメントいただきました。

フレーム強度が違う場所について
DISC
は、フォークとリアエンドディスクブレーキ対応の剛性が必要。あとは、全体の剛性バランスを調整していく。

・使用するカーボン繊維の違いと設計に苦労したこと
HR

プロの脚力に負けない高剛性の材料を多く使用しながら、特徴である反発力を活かせる基材構成。強度と空力の両立。
DISC:
DISCはどうしても剛性が増してしまうので、CBXリムの性能を踏襲するのが難航しました。両品番とも基材等違うので、振動吸収をどうするのかで、使用する材料と繊維方向を工夫。
ディスクブレーキ寸法規格に合わせること。
シビアな寸法のため、試作を重ねた。DISCブレーキ応力の対策。

※CBX=CARBONEX

YONEX ROADBIKEの魅力と特徴

菊池仁志の感じるYONEX ROADBIKEの魅力:
・フレーム精度が高く車輪センターが正確に出ている。
 ⇒ 自転車がまっすぐに走る
・パイプ内部が綺麗。⇒ 細部まで高品質
・脚に疲れがあっても進む。⇒ しなり具合が絶妙
・どのようなホイールでも好相性。⇒ 走りをホイールで調整できる

黒ふれーむ

写真)展示用のフレーム
試乗会でも展示してあります。是非フレームの内部を見てみてください!

YONEX CARBONEX DISCとHRのどちらを選ぶか?!といった事については、これらのお話しを深堀りしながら別記事にてお伝えいたします。(つづく)

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https://www.yonex.co.jp/roadbike/

後日の追記・補足

こちらの記事をUPして間もなく、YONEX CARBONEX HR DISC(ディスクブレーキ)が発表されました!こちらの記事はYONEX CARBONEX HR(リムブレーキ)です(*'ω'*)。
☟YONEX CARBONEX DISC 2021年2月上旬発売予定❤☟
https://www.yonex.co.jp/roadbike/news/2020/12/2012211300.html