うきは古墳_

うきは大古墳展について

1月18日(土)にウキハコで行われた大古墳展。
これは6年前に器と暮らしテカラさん主催で行われたイベントが少し形を変えて復活したものだそうで、この当時のイベントに刺激を受けて、今や九州の古墳イベントの代表である古代フェスは生まれたそうな…。
それは行かねばならない!ということで自転車ツアーにも予約して、張り切って行って来た。

円筒埴輪のリュックに荷物を詰め、朝早くから出発。がちゃんさんの車に同乗させてもらい、開場の10時前に到着。juneさんとも無事合流。

今回のイベントの会場は、道の駅うきはの敷地内にあるウキハコ。コンシェルジュが常駐しうきはのオススメ観光スポットを案内してくれたり、休憩や地元の方との交流の場として利用できる施設だ。

ウキハコの入口には大きな黄色い古墳の看板が立っており、小さな黄色い古墳も手すりにズラー。可愛い!これは…幸せの黄色い古墳…!?とワクワクしながらいざ会場内へ。

うきは古墳⑭

わたしたちは一番乗りだったが、すぐに会場内はたくさんの古墳ファンでいっぱいになった。様々なジャンルの古墳グッズがたくさん並んでいてどんどん買ってしまう…。

うきは古墳⑰

熊本の県立装飾古墳館の缶バッジ作りや古代の妄想バッジ屋さんのプラバンの色付け体験など、大人から子どもまで楽しめるワークショップもあった。

うきは古墳③

また、会場内の壁にはタニグチダイスケ氏が撮った筑後地方の装飾古墳の写真が展示されており、石室にいるような気分で美しい装飾を眺めることができた。

うきは古墳④

買い物やワークショップを楽しんだあとは、道の駅の隣の食堂で牛スジうどんと羽かつ(耳納いーっとん)を食べた。食べる前はいける!と思って注文するのだが、やはりここまで肉々しい組み合わせだと食べ切るのは一苦労だった。

うきは古墳⑤

うきは古墳⑥

お腹いっぱいになり、午後のイベントのトークショーへ。

うきは古墳⑦


熊本県立装飾古墳館の廣田静学(しずたか)氏が装飾古墳の定義を説明しながら、うきは市文化財保護係の生野里美氏とそれぞれの地域の古墳を独自の視点から解説。
小さな頃から古墳が身近にあった廣田氏と、仕事で携わることになってから古墳を意識し始めた生野氏。お互いに入口が違いながらも、古墳に対する愛情が感じられるトークが聞けてとても面白かった。

特に、古墳のこれからについての二人の言葉が印象的だった。
廣田氏は熊本地震で被害を受けいつ崩れてもおかしくはない状態である井寺古墳を紹介し、「今の姿を見て、そして20年後の姿も見届けてほしい。」とわたしたちに力強く訴えた。
地震による熊本の被害状況には本当に心が痛む。貴重な古墳がたくさん被害を受けているので、とても残念だと思っていた。しかし、そこで留めてしまってはいけない。修復のために専門家がどう動いて、どう状況が変化していくのか。廣田氏の言葉を聞いて、それもきちんと見ていきたいと強く思った。井寺古墳は、今年の秋の装飾古墳一斉公開では(どこまでかはわからないが)見学出来るそうなので、必ず見に行きたい。もちろん、他の古墳も。
また、生野氏は「観光は地元の方をないがしろにするものであってはいけないと考えている。装飾古墳は歴史的にも芸術的にも価値のあるもので(注目すべき存在ではあるが)消費に使ってはいけない。」と話していた。

これは、古墳グッズをつくっている自分の心に突き刺さるものであった。
幸いわたしは売りたいという気持ちが強くはないので(それもどうかと思うが)今のところは大丈夫だと思うが、売ることが一番の目的になってしまうとその途端、古墳はただの売れるモチーフのうちのひとつになってしまう。それによって、古墳の存在を軽んじてしまってはけない。
わたしは、福岡に素晴らしい古墳があるということを知るためにひたすら古墳を愛でる会を作った。そして、その目的に素晴らしい古墳があるということを伝えることも加わったので、ひたすら古墳を愛でる会社にした。
その手段が、今は革製品をつくったりフリーペーパーで話を書いたりすることであるだけ。あくまでも主役は古墳で、自分ではないこと。そんなことは思ったことはないけれど、わたしは頭が悪いのでいつか思い上がってそんな風になってしまうかもしれない。それだけは絶対にあってはならないので、生野氏の言葉は忘れないようにしたいと思った。

トークショーが終わるとすぐに、装飾古墳が見学出来る自転車ツアーに移動。
小雨の中ウキハコのレンタルサイクルの電動自転車で、まずは重定古墳へ向かった。
案内板を撮ったつもりいて撮れていなかったので、こちらは以前撮ったものを。

うきは古墳⑯


重定古墳は、側壁に靫や同心円文がずらっと並んでいる装飾古墳なのだが、残念ながらそれらは覗き窓からは確認出来ない。

続いては塚花塚古墳へ。

うきは古墳⑧


こちらは奥壁の二重の蕨手文、左下の同心円文が確認出来た。他にも文様が描かれているのだが、薄くなってしまっていてなかなか確認しづらい。何か見えるような…と思いながらじっと見つめるのも面白いものだ。

装飾古墳を眺めながら、廣田氏と生野氏の古墳の保存に関する苦労話(墳丘が穴熊の住処になってしまっているので細かな対策をしている、など)も聞けた。

買い物や写真展を楽しんだり、トークショーでいろいろ考えたり、自転車ツアーでは楽しくおしゃべり出来たりと、とても楽しい一日だった。

ということでこの日に手に入れた古墳グッズは…上段左から装飾文様のふせん、蕨手、靫、埴輪の箸置き、下段左が靫のイヤリング、岩戸山古墳のポーチ。

うきは古墳⑨

それと、がちゃんさん、juneさんからおやつもいただいた!
あとは夫が職場のパートさんからいただいたバターサンドも一緒に載せておく…。

うきは古墳⑫


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