人生を変えた3枚のアルバム

「音楽と記憶はリンクする」とはよく言われた言葉ではありますが。これは音楽をやっているとか関係なく、我々人間のDNAに組み込まれてる話だと思います。著者が関わっているファッションも同じなのですが、基本的には街(場所)x 時間軸で全て説明できます。受験の時塾の帰る道で。辛かった時放課後に。彼女ができたときのカフェ。彼女に振られた時の河川敷。あげるとキリがないのですが、ここでは3枚に厳選してご紹介させて頂きます。

nimrod (Green Day)

ちなみに僕は小中学校と父の仕事の転勤で海外で生活していたのですが、毎年夏休みに一時帰国した時に日本のCDを買いあさってました。(ちなみに初めて自分のお金で買ったCDはSMAPの青いイナズマ)現地校だったのですが、小学校中学年くらいまでは英語への苦手意識が強く、日本の曲ばかり聞いてきました。そんな中ある日MTVから流れて来たのがこの曲。Good Riddance。なんと素晴らしい曲だろうと思い、速攻でCDを購入。そしたら静かな曲はこの曲だけ。あとは当時流行ってたパンクサウンド。僕は一瞬でこのバンドの虜になります。
このCDを聞いていたお陰で現地校の友人も増えて、バンドも組み、スケボーも始めてと典型的にアメリカンキッズな生活を遅れながらデビューします笑
でもそれだけではなくて、今聞いてもGreen Dayの楽曲って他のパンクバンドと一味違うと僕自身感じていて。とにかくメロディが良い。それにつきます。荒々しい演奏や、スラングを多用した歌詞とかに目がいきがちですが、ボーカルのビリージョーはものすごくメロディーセンスが溢れています。

「曲を作るときに何を目指してますか?」

と聞かれたときに僕は「NHKのみんなの歌のような、誰も傷つけない、かつ哀愁のあるメロディー」と答えるのですが(偉そうですいません)彼らの楽曲には国や言語は違えどその要素が確実の僕てにはあり、そして僕のその目指すものの原点がここにあります。

Jupiter (Bump of Chicken)

これは凄く意外だと良く言われるのですが笑 世代でもありますし、Bump of Chickenは大好きです。
作詞作曲は中学の時からずっとしてたのですが、それまで聞いていた音楽の影響もあって基本的には洋楽至上主義邦楽なんてダサいって考えている典型的な痛いティーネージャーでした笑 そんな僕が日本の高校に進学したときに天体観測に出会います。
今まで聞いたことのないメロディー、歌い回し、そして歌詞。この感性はものすごく日本人的。そして絶対に日本人にしかこんな素晴らしい曲は作れない。今まで自分が信じていたものが全て否定されても良い、全て捨てても良いと思えるほどのショックでした。
アルバムも生まれて初めて予約しました。忘れもしません、日吉の新星堂で予約しました。お金がなかったので、バイトで生まれて初めて前借りしました。そしたら1曲目のstage of the groundでノックアウト。

シングルで出てた天体観測、ハルジオンと打って変わってサウンドはものすごく洋楽。藤原基央さんのギターを聞いて、ああーーーーレスポールジュニア欲しい!!!って思ったあの日が懐かしい。それでいてメロディはめっちゃくちゃ邦楽なのですよね。母音の強い日本語バンドのサウンドが絶妙にマッチしてて、もう今聞いても最高。そしてお前はどこへ行ってしまうんだってくらい暴れるベースと、それを守るドラム。

天体観測を筆頭に、日本語をもっと大切にしようという思いが芽生えて、この頃から僕の歌詞からは英語が消えます。今日現在英語だけの歌詞を書くことはありますが、日本語に英語を混ぜることはほとんどしなくなりました。今までの色々な作法を変えて、今の自分のスタイルを形成するという意味では僕の人生にものすごく影響を与えてくれました。
(そして数年後彼らの魔法の料理という素晴らしい曲はNHKのみんなの歌へと起用されます。国も曲も違えど、やっぱ僕はみんなの歌が好きなんだなあと思った事象でもありました)

Beauty and Harmony (吉田美和)

三枚目…ものすごく迷ったのですが、これですかね…。
元々中学のときにDream Theaterとかハードロックばっかのコピーをして、高校もオリジナルでロックばっかりやってた僕からしてみると歌モノってのが10代後半の頃は全然わからなくて。そんなときに大学でSOULばっかやるサークルに入ったのがきっかけで、Cornell DupreeやLarry Carltonなどの名ギタリストを知ります。Marlena ShawのWho is this bitch anywayってアルバムが大好きで、(当時)MDがリアルに聞けなくなるまで聞き込んでいいたのですが、ある日先輩が

「ほぼ同じミュージシャンが参加してる吉田美和のソロアルバムのがヤバイ。ドリカムもヤバイけど、ソロ本当にヤバイ」

と言ってたの聞いてみたら本当に凄くて。全部の楽器が吉田美和とおしゃべりしているみたいなアルバム。ジャズもあればソウルもあるけど、最終的には吉田美和独特のポップさに収束されてる。David T. Walkerのギターもこの頃知ります。
僕に直接的な影響はないのですが(てかうますぎて無理)音楽に対する向き合い方や、一緒に演奏するミュージシャンへの敬意の表し方やコミュニケーションの取り方を教わりました。

最後に

どうでしたでしょうか。皆さんにもきっと素敵な3枚のアルバムとストーリーがあるはず。3枚じゃ足りない!って思うかもしれませんが、3枚しか残せないが故にものすごく考えさせられます。今度はあなたの3枚を僕に教えてくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?