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パン屋の必要機材の事情

前回の記事が予想以上に反響いただいて喜んでます、読んで頂いた皆様ありがとうございます。

ずっと感じていた事なので共感してもらえる事がとても嬉しかったです。

またこんな感じでちょいちょい考えていた事を書けていけたらと思うのでよろしくお願いします。

パン屋をやる為の必要機材

今回はマニアックですがパン屋をやるにはどんな機材が必要か、を書いていきますね。

パン屋は飲食業でも初期投資がかかる業者だと思います。
やりたい形態やどの位作るのかでも必要な物は変わってきます。

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絶対必要

①オーブン

これが無きゃどうしようもないですね。薪窯の方もいますがほぼ電気とガスのどちらかかと。カフェで出したりするなら天板(60×40cm)1〜2枚が入るのが一段とかで足りるのかな?
パン屋をやるなら天板4枚×3段位欲しいですね。
電気でこの位の大きさだと電力かなり使います。

家庭一軒分位使うんじゃないかな。

あとハード系を焼くなら家庭ではあまり無いスチーム機能が必要です。

②ミキサー

手捏ねのお店も僅かにありますがほぼ使ってると思います。
主にスパイラルとタテ型の2種類あって作りたいパンによって使い分けます。

ただ2種類も買って置けるお店はリッチです…。

③ドゥーコンディショナー

一般的に言うホイロの機能に冷凍や冷蔵の機能も付いてます。
例えば成形した生地を冷凍しておいてタイマーで冷蔵〜常温〜ホイロへと自動で移行してくれます。
朝来たら焼ける状態になってるので時間の短縮に繋がります。

④パンスライサー

食パンをスライスする機械ですね。量も多いので必要になると思います。

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出来たら必要

①パイローラー

クロワッサンを折る機械ですね。これを置かない店舗はクロワッサンやってない事もあります、それくらい便利な機械です。
ローラーが付いてて厚さを調節しながら綺麗に伸ばせます。
タルト生地を伸ばしたりメロンパンのメロン皮も最近はこれで伸ばして型で抜いて乗せるだけなのでだいぶ楽になったと思います。

②ルヴァン発酵機

最近増えてきた自家製酵母でルヴァンリキッドと言われる固さの酵母を温度を調節して発酵、保存してくれます。種継はしますけどね。

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あったらいいな

①分割丸め機

生地を1つの大っきな塊で機械にかけると30個位に分割してくれます。日本みたいに小さなパンを沢山作るお店は重宝します、けど高い……。

分割機ってのもあってこれは均等に切るだけです。割と大っきな生地にも対応出来るのと丸めが手作業なのであまり生地を傷めません。

その他

ガスコンロ、冷蔵庫、冷凍庫、浄水器、天板のパンを挿すラック、製氷機、食パン型など、フードプロセッサー、天板、ばんじゅう、作業台……挙げてくとキリがありません。

僕はこの他に肉も加工するつもりだったのでミートチョッパー、ソーセージを詰める機械、真空機など考えていました。
が、予算の関係上諦めました……(泣)
(加工は何とかしてするつもりです)

最初の方の機械は個々でまぁまぁするので(新品だと車1台分〜位?)初期投資が泣けてくる訳です。

僕が何をどの位で揃えたかは後々発表しようと思います。

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落とし穴

あと気をつけなければならないのが消費税と配送料。

仮に500万で機材買ったとしたら消費税で40万ですからね、10月になったら50万……10万違ったら家族で旅行でも行けちゃいます。


…おのれ…消費税………!!



法人税は下げるくせに…………!



そして配送料。

ネットとかでね、配送料無料とか書いてあるんですよ。マジで?って。んでよく読むと車上渡しって書いてあるんです。

車上渡し………?


これは店の前まで持ってくるから後は勝手に降ろしてね、降ろさなかったら持って帰っちゃうよって事です。
数百キロ以上あるものが多い機材で何人いれば持てるのか。家庭の冷蔵庫とかの比じゃないですからね。



も……持てるわけねぇ………。



でもこればっかりはしょうがないので設置までお願いする事になる訳です。一個で数万前後かかります。

トータルで500万で買ってもプラス50〜70万位増えちゃう訳です。(ここを僕は見誤ってました)

なので大っきい機械を買う方はこういう所に気をつけよう…というお話でした。


おまけ〜これまでの道のり③〜

前回はパン屋巡りをして大阪遠征をした所まででした。

行く前に下調べをしてお店を決めました。京都、大阪、神戸と回るので計画的にしなくちゃ時間がありません。

当時確かこの本が出たくらいで初めに注目の何店が載っていたんですが一店だけ味の予測が全くつかないお店がありまして。

セーグルに黒糖とバルサミコで炊いた栗を混ぜ込むとか

バゲット生地にクルミと豚の背脂、グリーンペッパー、黒コショウを練り込むとか

当時はそば粉のパンなんてのも知りませんでした。

そこはパン屋でもベーカリーでもないフランスのブーランジュリーを表現する、と書いてあります。

書いてある文章もとても惹きつけられて1番行ってみたいお店になりました。


いざ旅行に行き、やはり有名店だけあってどこも美味しい所が多かったんですが、その1番気になってたお店は臨時休業でお休みでした。


その後に一度大きな展示会があって大阪に行く機会があり、やっとそこのパンを食べる事が出来ます。

沢山買い込んで駅から歩いて20分位かかるんですけど(今は作っているのは北新地と岸辺の2店)駅までの帰り道でクロワッサンやらバゲットを一本食べきってしまいました。

本当に美味しかった……。


でも流石にその場で大阪に働きに行こうなんて思ってなかったんです。

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当時はホームページなんて全然チェックしてなくて、あっても雑誌に書いてある事位だろうと思ってました。

その後少し経った頃何となくホームページを見てみたらブログがありました。

ネットに疎かった自分はブログなんてどこどこ行って楽しかった…位の日記なんだと思っていて。

その日初めて読んだその文章にガツンと頭をブン殴られました。


そこにはシェフの想いと思考だったり当時のパン業界の現状を変えようとする覚悟だったり。

生々しく長文で書かれており、その場で強く訴えられているようでした。

仕事に対するプライドも僕とは遥かに遠くの次元の話で…。

今まで自分の仕事の取り組み方がこんなにもしょうもないもんだったかと気がついたら涙を流していました。


その日からブログを貪り読み、フランス料理を食べてると書いてあれば探して行ってみたり、フランス料理人の自伝が紹介されてたら買って読んだり。


この頃からシャルキュトリー(パテ・ド・カンパーニュやリエットなど食肉加工品)にも興味を持って見よう見まねで時々作ってみました。

そうして段々そこで働きたい感情が強くなってきて限界に達した頃、引っ込み事案な心を奮い立ててメールを一通送りました……。

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