220827 青春18きっぷで1500km大移動⑤(只見→柏崎→吉田→東三条→長岡)
さて、記事の更新が滞り放題滞っています。一応言い訳をしておくと、夏期講習に加えて引っ越しが原因です。昨日新しい家に荷物が搬入され、驚くほど大量の荷物と格闘していたために記事を執筆している余裕がありませんでした。家が20㎡も狭くなったのにそれに見合うだけの荷物が減っていないことが原因ですが、今日の午前中くらいまではリビング(前の3分の2くらいの広さしかない)を20箱近くの段ボールが占拠しているという有様。なお、記事のアップロードをサボっていたためにタイトル内の日付と実際の日付が著しく乖離していますがその事実には気づかなかったことにしておきます。
家が何となく片付いてきたところで、今日は横浜駅周辺を自転車でウロウロしてきました。パシフィコ横浜やらそごうやらルミネやら菅前総理の自宅やら、色々な場所を回ってきましたが、まだ何がどこにあるのかよくわかっていません。今日分かったことは夕暮れ以降(なおPCによると「夕暮れ移項」)の赤レンガ倉庫は男子大学生が一人で近づくべき空間ではないということです。そもそもここを一人で歩いているという時点でなかなか変わった行動であり、しかもそこを考え事をしながらぼんやりと歩いているのは、たとえて言うなら「トラフグが川を泳いでいる」「ライオンが日本の原風景の中を歩いている」みたいな感じの違和感があります。夕暮れ以降の赤レンガ倉庫というのは最低でも複数人で、可能ならば男女混ざったグループで訪問するべき場所であるようです。なお、ルミネかそごうか何かの下で食べた「飲むソフトクリーム」という人を糖尿病予備軍にするために作られたような飲み物は大変おいしかったことを報告しておきます。
只見線の旅、続行
さて、旅行記の方は只見駅周辺(周辺というには範囲が広すぎる気もしますが)を電動自転車に乗ってサイクリングしたところで終わっているはずです。自転車を返し、列車の時間までさらに余裕があったので線路を渡ったところ(なお、只見駅の小出方には第四種踏切がありました)にある神社を参拝しました。看板に神社の由緒が書かれてありましたが忘れたので、気になる人は現地を訪れるなりググるなりしてください。
なお、この「ググる」という行為についてやたらと批判的な人がいますがわからないことはさっさとググるべきであるとぼくは考えています。文明の利器を使わない理由がないからです。例えば、言葉の意味を調べている小学生が「先生、この言葉は辞書に載ってないよ」と言ってきたときにぼくは「じゃあ家でググってね」と答えます。もちろん複合語であれば単語に分解し、それぞれの単語の意味を調べて意味を推測させることはありますが、それは上位生相手の話であって普通の生徒はググった方が遥かに速いので「さっさとググれ」と言うのです。
また、ぼくはこの「ググる」という表現も興味深いなと思っていて、検索ツールは他にもあるのにGoogleの名前が由来となった表現が定着しているところに面白みを感じます。「ヤフる」「サファる」「ビングる」「エッジる」などとは言わず、「ググる」と言うのはその語感の良さ(なおPCによると「五感の良さ」)もそうですが、それだけGoogleが生活に浸透しているということの表れでもあるのでしょう。
また話が脱線していますが、神社を参拝したぼくは近くの用水路に手を突っ込んでその水の冷たさに驚き、相変わらず大量のバッタが道路を横断しているのを摂氏36度の目線で見守りつつ、只見駅へ戻りました。駅には「この町のどこにこんなに多くの人が隠れていたのか」と思うほどの人が集合しており、ホームに入れるのを今か今かと待っています。要するにここから小出まで向かう列車の座席を巡る冷戦が始まっているわけです。
ローカル線と言うのは乗る人が少ない代わりに降りる人も少ないので、可能な限り相席にならないように、景色が見える方向も考えつつ迅速かつ適切に座席を獲得する必要があります。しかし、うまく席が取れたと思ってもこの手の旅をしない人には想像もつかない落とし穴があって、それは「臭い人」の存在です。こういう人が隣のボックス席にいた日にはもう最悪で、窓を開けても消滅しない悪臭(と断言していい)に悩まされることになります。「臭い人」と言うといろいろな人に怒られそうな気がしますが、このような限界旅行をする人の中には一定数の異様に臭い人が存在するのです。この臭さとは加齢臭ではなくて洗濯物の生乾き臭で、何というか、もう「雑巾を着て歩いている」と言っても過言ではないような悪臭(しかも本人は気にしていない)を漂わせている輩を見るたびに「どうかこっちに近づいてくるな」と念じずにはいられません。
なお、この生乾き臭は本当にただ単なる生乾きの可能性と、「洗濯をサボっている」あるいは「着替えをしていない」という恐ろしい可能性の二種類が考えられ、特に後者は最悪です。こちらは「臭い」だけでなく「実際に汚い」という実害が発生しています。「オタクは臭い」というのはコミックマーケットが開催されるたびに話題になることですが、ローカル線の場合は①チェック柄のシャツ②黒かカーキ色のリュック③髪の毛がぼさぼさor薄い④時刻表orカメラorその両方を持っている、のうち2つ以上に当てはまる人は地雷の可能性が高いというのが今までの経験から得た結論です。
また話が逸れていますが、只見駅では無事に座席を確保し、列車は小出へ向けて出発しました。只見を出ると、さっきまで自転車で走り回っていた町の光景が左手に広がり、列車はだんだんと山を登っていきます。自転車で行くことを断念した田子倉駅跡も通りましたが、列車側からだと何だかよくわかりませんでした。道路側から見ると駅舎がまだ残っているようです。そろそろ見飽きた絶景を眺めたり、昼寝をしたりしていると列車は小出駅に到着。この時点で時刻は16時51分。すでに長岡でホテルを予約してあったので、このまま信越本線に乗れば長岡には18時前にはホテルの部屋でゴロゴロするという夢が叶うことになります。しかしGoogleマップ(ここでもGoogleの世話になる)を確認すると今日の移動距離がこの時点で200km行くか行かないくらいでした。青春18きっぷは5日間で700km乗れば元が取れるきっぷなので何もここで無理する必要はないのですが、この時のぼくは何を思ったのか上越線を長岡の一つ手前である宮内で下車し、信越本線で柏崎に向かうことにしたのです。宮内で時間があったので只見駅前のデイリーヤマザキで買って一口も飲まずに只見駅に忘れてきてしまったおーいお茶を買いなおし、駅前に驚くほどに何もないことを確認して上越線の電車の乗り換えました。
なお、この余計ともいえる乗車を敢行したのにはもう一つ理由があって、それは「日本海に沈む夕日を見ること」でした。しかし、日本海側に到達する頃にはすでに陽はとっぷりと暮れ、しかも乗り換えた先の越後線は全く海沿いに走らないという、もはや「何のためにここに来たのか」と言いたくなる状況が発生。ちょっとくらい頭を使えやという気がしなくもありませんが、真っ暗で何も見えない(人家の明かりはまあ見えるか)上に、うっかり寝過ごしてしまうととんでもないところに連れて行かれてしまい戻る列車もなくなるという恐るべき事態が発生してしまうため寝ることもできません。修業のようにJRの新型車両にありがちな硬い座席に腰かけていると、列車は吉田駅に到着。その後は弥彦線に乗り換えて数駅移動し東三条、信越本線に乗り換えて長岡に到着しました。ちなみに、あの忌々しい硬い椅子は姿勢よく腰掛けることによって多少は快適になるようです。ローカル線は靴を脱いで反対側に足を載せている人が多いですが、新型のシートの場合はお行儀よくしていた方が尾てい骨が痛くなりにくいような気がします。
今日のホテルは某横インではなくてホテルメッツです。落ち着いて考えると東縦イン(仮名)はどこにでもある一方でコスパに優れたホテルとは言い難く、実際今日のホテルの方が安いのに設備が整っているという状況でした。シャワーの水圧も高く、シャンプーもちゃんと泡立ちました。
ホテルにチェックインしたら荷物を置くのもそこそこに夕食の買い出しに出ます。到着時刻がほぼ21時だったので駅前のスーパーが閉まるだろうという予想でした。コンコースを激走し、店に入ったのが20時55分、すでに店内には「蛍の光」が流れていましたが全く構わず弁当を物色します。予想外に値引きシールが少なかったので、今日はそばとデザートのシュークリームをチョイスし支払いを済ませて退店。時間は20時58分でした。おお、この決断力、素晴らしいではありませんか。
部屋に戻って300円くらいのそばと150円くらいのシュークリームを平らげ、きちんと水が出るシャワーときちんと泡立つシャンプーを使ってシャワーを浴び、PrimeVideoを見て寝ることにしました。旅行先で見るPrimeVideoは家で見るのそれより3倍くらいは面白い気がします。
世の中の人々は旅行に出かけると観光地を回らなければいけないという強迫観念にかられているようで、たまに観光地に行くときわめて精力的に観光をしている人々を目撃することができます。明日以降に記述することになると思いますが松本駅前がまさにそうでした。こういうところに行くと最低でも二人組、多ければおじいちゃんおばあちゃんまで含めた家族旅行らしき6人組くらいまでの複数で構成されたグループがウロチョロしており、一人で行動している人というのはほとんどいません。松本城の前で700円払って城内に入るか迷っているぼくを横目に6人分、総額4200円もの入場料を躊躇なく払って入場していく大富豪のご一行様を何人も目撃しました。4200円あれば、真ん中か一番上のグレードのうな重が食べられます。しかし「観光」に来た彼らにはそのような発想はないようで、次々と入場口に吸い込まれていきました。
などと言っていたら、ニセコの近くにあった寿司のグレードを松竹梅で表すある寿司屋のメニューで「松」が"Pine Sushi"、「竹」が"Bamboo Sushi"、「梅」が"Plum Sushi"となっていたことを思い出しました。うーん、そこをそう訳すか、という感じですね。なお、この店によると「中トロ」は"Medium Fatty Tuna"、「大トロ」は"The Fattest Tuna"だそうです。さすがにこの翻訳については疑問を感じざるを得ません。普通に訳したら「まあまあ太ったマグロ」「とっても太ったマグロ」なのであって、仮にそれが実態を表していたとしても「食べたくなるか」という最も肝心な点が抜け落ちているように思います。この店の面白いのはここからで、店員を呼んで「じゃあBamboo Sushiを一つ」と注文したら真顔で「なんですか?」と聞き返されました。「いや、メニューのここに書いてあるBamboo Sushiですよ」と言ったら「ああ、竹寿司ね」などと言っていましたがメニューの英訳くらい把握しておいてほしいものです。
ニセコは何年か前まで海外からのスキー客でごった返しており、この店に来る客もほとんどが外国人でした。ゲレンデに日本人がほぼおらず、リフトのオジサンにも「Come here.」と声をかけられ、リフトに乗ったら隣のオーストラリア人のお兄さんに「Good day?」と声をかけられ、食堂では中国人に「食べ終わったならこの席使ってもいい?」と英語で交渉するようなスキー場ですから、当然と言えば当然。だからウェイティングリストにも英語の名前が並び、しかもネイティブの英語というのは恐ろしく読みにくい(英会話の先生で字が綺麗な人を見たことがありません)ために店員はもはや諦めモードに突入していました。何と、呼び出しが「人数」なのです。「Four people, four peopleいますかー?」という出川イングリッシュを巧みに操るオバチャンが声をかけると何人かのグループが反応し、ウェイティングリストを確認してから「ああ、オレたちだな」と案内されていく面白い光景が展開されていました。試しに我が家がグチャグチャのローマ字で名前を書いておいたらきちんと名前で呼ばれたので、どこに境目があるのかよくわかりません。そんな寿司屋も、休業したのか潰れたのか、去年の冬には営業していなかったようです。ぼくが3年ほど前に最後に北海道に行ったときにはすでにネタが薄っぺらくなっていたので「ああ、この店も終わりかな」と思っていたものですが、本当に終わってしまったようです。
また話が脱線していますが、ぼくとしては松本城にいたような大富豪の方々の行動を否定するつもりは別になくて、ただ単に観察の材料として楽しませてもらっています。前に沖縄の万座毛で「わー、ガイドブックと同じだー!」という意味不明な歓声を上げている人を見ましたが、なかなか面白いではありませんか。まさかガイドブックに嘘が書かれていないか確かめていたということはないと思いますが、旅行でやることがガイドブックの写真と現地の様子を突き合わせて確認することだとは、なかなか面白い話ですね。
さて、こんなことをつらつらと述べているうちに字数が5000字を超えたというか、「これくらい書いておけば記事として成立するかな?」くらいの分量にするべく文章に贅肉をつけていたら5000字に到達したというか、とりあえず目安としている字数に到達したので今日の話はこのあたりにしておくことにします。次回は長岡から飯山線に乗車し、長野・松本を経由して名古屋まで行く話です。おそらく松本まで到達したらいい方だと思うので、まずは松本到着を目標に続きの記事を執筆することにします。
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