見出し画像

ビジネスアイデアの壁その5(部長?えっ専務?まさかの社長まで) #BP誕生秘話

私が永久にサラリーマン生活を終え、2度目の独立起業をすることになったのは、自分自身がある中小企業の部長職で、翌年の役員改選では役員へ昇進という話があった頃です。それまでの数年で、会社の次の事業の柱となる大きな新規事業の立ち上げを3本立て続けに、軌道に乗せて絶好調だった頃です。

退職するきっかけになったのは、(調子に乗って?)さらに大規模な次の新しいビジネスアイデアを企画し、役員会で何度か説明をしていた時でした。
ある日、他の役員が外出して社内にいない時に社長室に呼ばれ、社長から「今度のビジネス企画のことだが、これまでのように後押しをすることが難しい。NOではないが、GOでもない状況だ」と説明されたのです。

これまで成功させた事業についても、最初に提案した時は、当時の部長や常務、取締役などには理解されず、「今のままでいいじゃないか」、「それはいつ頃どれくらいの利益を生むのかね」、「そんなもの誰が必要とするの」と、新規事業の提案時に必ずと言っていいほど登場する否定、保留のコメントが並んだのですが、「現場のお客様の声を頼りに創り上げられた企画だし、リスクとしても許容できる額だと思うので、何もやらないよりは、やってみた方がいい」と社長がいつも応援してくれて先に進めたのだった。

新規事業の、お願いやめて

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そもそも新規事業の企画提案を社内に挙げて、「うんうん、それはいい」、「面白そうな企画だ」、「自分たちにとってもいい」と絶賛され、新規事業開発でやっちゃいけない多数決で「賛成多数で採用」=みんなで決めれば、だめでも怖くない、みたいな誰でもが理解できるようなアイデアなら、やめた方がまし!立ち上げも面白くないし興味もない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ところが今回その雇われ社長曰く「今までの提案は、なんとなく判る部分があって、万が一途中で挫折しても会社経営には問題ないと思ったので応援したが、今回の提案はさすがに規模が大きく、あなたが居なくなったら誰も変わりを務められないと思うし社員が路頭に迷う、早々に動かなければビジネス機会を逃すようにも思えないので、一旦保留とさせて欲しい」と言われたのだ。

”よく考えれば、そりゃそうだな”と私も思いました。ビジネスアイデア自体は、かなり難度は高いもののやり遂げる自信もあったのですが、年商数十億になっていたとはいえ会社の規模からみると確かにリスクは高いと言えました。

「しばらく我慢してくれないか」と社長から頭を下げられましたが、当時の私はそのビジネスアイデアをまた世に出すワクワクで酔いしれシビレていたので、「申し訳ないですが、ヨソでやってもいいですか」とその場で退職を決意したのです。

社長は、私の段取りが出来るまでの間、何事もなかったかのように退職するまで協力してくれました。

その後、新しいビジネスアイデアは、競合他社大手に採用され、私はそこの新規事業プロジェクトリーダーとして事業を立ち上げることになったのです。
私がとった行動は、企画したビジネスアイデアのリスクを背負える会社規模の大手企業3社をピックアップし、そこに「ビジネスモデル+立上げ軌道乗せ運用実行」をワンセットで引き受ける業務委託契約として売り込みをかけようと考えたことです。

そして運よく最初にアプローチしたベスト候補と取引が成立。
この時2004年こそが、ピンの事業プロデューサー誕生となった日です。

私が「ビジネスアイデアは挑戦できる規模の会社に売ればいい」という発想、実際に行動し始めたのには、これまでに経験したようなビジネスアイデア消滅を回避したいという熱い願いが後押ししています。
事業プロデューサーとして、ビジネスアイデアを企業に売り込むテクニックは、今後また記事にしてゆく予定です。

ビジネスアイデアそのものが良くても、会社規模に合わなかったり、たまたまその時期の事業環境が悪かったり、応援してくれる人の立場や状況などによって先へ進めなくなることもあります。
またあなたが思い浮かんだビジネスアイデアが、自社事業には全く関係のない分野のことだったら、どうしていいかわからないですよね。
これは一つの企業に雇われ縛られているアイデアサラリーマンのジレンマです。

でも、そのまま消滅、放置はもったいない!
日本にとっても、この世にとっても。

小規模であれば、自分の貯金を使ったり、借入した範囲で独立起業っていう手もありますが、ある程度大きな事業規模でとなるとどうしていいのか、本当にわかないと思います。

でも、そんな時は事業プロデューサーとしてビジネスアイデアを売り込むこの記事を思い出してくださいね。

ん、待てよ、このビジネスアイデア売れないかなっ⁈てね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?