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〈グラレコ〉“最初に変わる世代”と考える、変わらないこと Innovative City Forum 2021プレイベント

2021年11月22日から開催されているパンデミックの後のその先にある文化・社会・都市のあり方を議論するイベント「 Innovative City Forum 2021」こちらのプレイベントとして、社会の変化をうけて一番に変わる人であるZ世代とともにあえて「それでも変わらないこと」について話し合うイベントがオンライン配信で実施。こちらのグラフィックレコーディングを担当しました。


イベント概要

“最初に変わる世代”と考える、変わらないこと
日時:2021年11月08日 (月) 19:00~20:30
場所:アカデミーヒルズからZOOM配信
スピーカー:
 吉田将英(コンセプター)
  小林るり(白百合女子大学4年)
 大須賀亮祐(早稲田大学3年)
  蛭間樹里(東洋大学4年)
主催:アカデミーヒルズ

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このZ世代みなさんとの対話の中から見えてきたことを、吉田さんが3ポイントまとめられたので、それにあわせてイラスト制作しました。

1:情報量は変わる直感の面白さは変わらない。
〜対象と意思決定の関係性〜

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人類社会の情報量は指数関数的に上がり続け、人々は「目新しさ」を得づらい環境を生きている。いかに情報を得るか以上に、いかに既視感を乗り越えて自分なりのセンスオブワンダーと出会えるか。Z世代の悩みは、未来の人類全体に拡張されるかもしれない。レビューサイトやレコメンドが導き出す「正解」をどのように面白く、オリジナルに、逸脱できるか。“直感を遊ぶ感覚”を意思決定に織り交ぜることの得手不得手が自己肯定感や幸福感につながることは、変わらないのかもしれない。

2:他者との距離感は変わる自分らしさの価値は変わらない。〜他者と自己の関係性〜

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SNSやグローバリゼーションは「知り合い」の量と質を劇的に変えた。自分の当たり前は、人のそれとは必ずしも同じではないことをより意識せざるを得ない日々の中で、若者たちは他者との向き合いの中で、「あなたらしさ」「私らしさ」を軽々しく決めつけることに対して思慮深くなり、年長世代の意識とのギャップが如実になりつつある。“自分探しはしたくない”という若者の発言からは、言語や思考ではなく、実際の日々の行為行動からでしか、本質的な自分らしさは形作られないという価値観が垣間見えるように思える。DE&Iやリモートワークなど、他者との関わりの形が変わりつつある今、形式だけでなくスタンスの側面からも未来を考察するべきかもしれない。

3:編集の価値は変わる材料は変わらない。
〜コンテンツと価値の関係性〜

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モノが溢れ、品質も高止まりした今は、「飽物の時代」と言える。若者たちは「何を買い、どこに行くか」ではなく、「それをどういう文脈に位置付け、どう面白がるか」という着眼にアイデンティティを見出そうとしている。ユニクロだろうがシャネルだろうが、「なぜそれを選ぶのか」。そこにオリジナルな思考があるか。脳停止になっていないか。まさに「編集力」を重視する時代と言えるかもしれない。逆説的にはなるが、編集さえ面白くできれば、材料はメジャーでもマイナーでも構わない。実際の彼らの行為行動を表層的に観察すると、実はさして目新しく見えないのはそのせいかもしれない。





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