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グリーンウォッシュ、という言葉がある。

環境やエコに配慮している、と
「見せかける」、という意味だそうだ。
緑色で表面を薄く塗って、
あたかもエコな雰囲気を「醸し出す」。

消費者は、その表面的なイメージを
本質であるかのように錯覚してしまう。

ウォッシュ、という言葉を聞くと、
wash=洗うというイメージが先に来るが、
英語辞書などを見てみると、確かに

◆「…に(絵の具などで)全体的に薄く塗る」
◆「(金・銀の薄膜で)めっきする」

などの意味も載っている。

それで、と考えてみたい。

このSNS全盛の時代、
「SNSウォッシュ」になっている
企業も、たくさんあるのではないか?

つまり、「SNSに力を入れてますよ!」
「今風の広報を行っていますよ!」と
うたっておきながら、

◆「会社の実情はさておき、
(絵の具などで)全体的に薄く塗る」
◆「会社の実情とは違うけれど、
(金・銀の薄膜で)めっきする」

という、皮相上滑りなSNS運用に
留まっている企業もたくさん
あるのではないか、ということだ。

しかも、そうなっていることを
わかっていながら
意識的に運用しているウォッシャーも
いる反面で、

視聴者にそう思われていることすら
気づかずに運用している
無意識のウォッシャーもいるだろう。

一昔前なら、ホームページウォッシュ、
と言われていたと思う。
しかし今では、ホームページがあるのは
すでに前提として、
日々のSNS運用でいかに
世の中に存在を認識してもらうかが
カギになってきている。

だからといって、表面的に
SNSを活発にしているように装い、
あるいは誇張し、ミスリードさせるような
取り繕いをしてしまい、

そのような
SNSウォッシャーであるという
印象を視聴者に抱かせてしまうと、

逆効果のように思うのである。

もちろん、SNS運用や広報においては、
日々を「トリミング」して、
「よく見せる」という側面が強い
ことは
否定することができない。

しかし「その限界を踏まえて、
あくまで等身大の姿を
発信していくように努める」
のと、

「その限界を無視して、
ありもしない虚像の発信を連発する」

のとは、全く違う。

何より、貴重な人材が入社後に
違和感を覚え、ミスマッチとなり、
みすみす信頼を失わせる
結果にもなりかねないのではないか。

企業のSNS運用は、
表面的な装飾に終わらせず、
本質の一端を示すようなもので
あってほしい
、と思う。

もっとも、
「等身大を装う」運用も
考えられるため、
視聴者のSNSリテラシーも
問われるところではあるが。

…ここまで書いておきながら、
私も「SNSウォッシュ」になっていないか
自戒しているところだ。
SNSの限界を踏まえつつ、
本質を発信できているのだろうか?

読者の皆様の組織においては、
どのようなSNS運用が
行われているでしょうか?


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