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こうらくえん、と言えば「後楽園」と
変換されがちなのですが、
ラーメンチェーン店の「幸楽苑」
あなどれないものです。

本記事はこの「幸楽苑」について。

ラーメン屋と言えば、家系とか次郎系とか、
はたまた「札幌の味噌」「博多のとんこつ」
「昔ながらの醤油ラーメン」などが
思い浮かぶ人も多い、と思いますが、

どうしても「ラーメン職人」たちが
その技と味を競うような、
そういうイメージが、根強くあります。
頑固な職人、一店舗のみで
店主の目が行き届く的な経営…。

それゆえか、ラーメン屋のチェーン店、
ファミレスっぽく特化して全国に拡大する、
そういう方向には、なかなかいかない感じ。

どうしても特定の「人」に頼るような、
属人的なラーメンは、広がりにくいんですね。
「そこでしか食べられない」的な、
唯一無二感がなくなりますから。

それを逆手?にとるかの如く、
「人に頼らない」ラーメン店の経営を目指し、
どんどん広がっていったのが、幸楽苑。
(もちろん他にも「一蘭」や「天下一品」、
「坂内」などのチェーン店はありますが…)

この幸楽苑、閉鎖した店舗も
けっこうあるのですが、
日本全国へと拡大していった歴史があるのです
(なんと海外進出した歴史もあります)。

現在(2022年時点)は、首都圏を中心に、
がっちりと多数の店舗を展開。

こういうご時世ですので、
逆にスクラップアンドビルドで
不採算店を閉鎖していくのは、
経営的には悪いことではないように思います。

以前はとてもお値打ちの(安価な)ラーメンを
主軸にしておりましたが、
あまりに低価格路線を突き進むと、
そればかりを頼むお客が増えてしまうのが
難しいところですよね。
現在の幸楽苑では、低価格路線をやめ、
品数を豊富にして売上地盤を強くしていった、
そんな経緯も、あります。

幸楽苑の基本は「沿道のファミレス路線」です。

よく比較される「日高屋」とは、そこが違う。
日高屋は、どちらかというと電車駅などの
近くに立地し、車を運転しない
「飲み目的」のお客を主力にしています。
対して幸楽苑は、駐車場完備、
車を運転するお客も多いので、どちらかというと
ファミリー向けのラインナップになっています。

ただ、幸楽苑は「属人的な運営からの脱却」を
いち早く進めている
ことを、
ぜひとも皆様にお知らせしておきたい。

…先日、私はとある幸楽苑に入ったのですが、

なんとそこでは「自動配膳ロボット」
何とも滑らかに、するすると通路を通って
各席に配膳をしていたのです!↓

すごい! これだけでも一見の価値あり!

最近、いろいろな飲食店で
このロボットが導入されているようですが、
全国に先駆けて導入した飲食店のひとつが
この幸楽苑。

自動配膳ロボットを導入した目的を
書いた文章を、引用してみます。

(ここから引用)

『来店客がテーブルに設置されたタブレットで
料理を注文した後、
店舗スタッフが注文内容を確認し、
出来上がった料理をロボットのトレーに乗せて
タッチパネルで移動を指示。
するとロボットが席まで
ラーメンや餃子などの料理を運ぶ。
そして料理を受け取った利用客が
ロボットの音声案内に従って
頭のセンサー部分に手をかざせば、
ロボットは厨房に戻っていく仕組みだ。

こうしたロボットの導入の背景には
新型コロナウイルス感染症の予防対策と、
店舗スタッフの負担を軽減させ、
人手不足解消やサービス中心の働き方への
シフトを可能にさせる狙いがある。』

(引用終わり)

…ここで注目したいのは、
決して感染症対策「だけ」ではなく、

「店舗スタッフの負担を軽減させ、
人手不足解消・サービス中心に
働き方をシフトさせる」
という考え方です。

私も昔、バイトなどで経験がありますが、

食べ物を配膳するって、
けっこう大変なんですよね…。

お客さんは、自分の食べるものだけ、
一食分だけを考えればいいんですけれども、
店員さんは、一日に何十食分もの食べ物を
繰り返し運んで、配膳しているんです。
特にラーメンは汁物で、けっこう重いもの。
それを繰り返すと、腕パンパン。
ましてや「食べ終わった食器を下げる」
作業もありますもんね。
幸楽苑の店舗内は、けっこう広い。
往復するだけでもかなりな運動量…。

そこも変えよう、というのです。

この働き方改革的な視点が、素晴らしい。
そこで生まれた余力によって、
人にしかできないサービスを
充実させることができます。

あと、ファミレス、という観点から言うなら、
間違いなく、子どもは、喜びます。

このロボット、音声も出せるんですよ。
配膳時にしゃべりまくるんです。
けっこうカワイイ声で。
もちろん、飛沫は飛びません。

事実、私が食べ物を受け取った後で、
このロボは、楽し気にこのように
声をかけてきました。

「帰りに、お土産ラーメンも買ってね!」

なかなか商売上手だな、こいつ…!

そう思った私に対し、とどめを刺すかのように
ロボットが最後に投げかけた一言が、いい。

「SNSにも、投稿してね!」

…はい、さっそく、投稿してみました(笑)。

今どきの自動配膳ロボは、なんと、
SNSへの投稿も促してくれるのです。

読者の皆様も、もし幸楽苑を見かけたら
ぜひ入ってみて、この自動配膳ロボを
味わってみて下さい(店舗にもよりますが)。
そしてその結果を投稿してみては…(笑)。

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