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『金の切れ目が縁の切れ目』
ということわざがある。

「そうだ、その通り!」
とうなずく人もいれば
「そんなはずないよ!」
とうなずかない人も、いる。
賛否両論のことわざだ。

なぜだろうか?

私は、縁というものは
多義的かつ重層的だ、と思う。
「縁もゆかりもない」という
言葉があるが、ここからも
縁は一つじゃないことが示唆される。

では、縁にはどんなものがあるのか?

便宜的に、次の6つを挙げてみる。

①血縁 けつえん
②地縁 ちえん
③学縁 がくえん
④社縁 しゃえん
⑤金縁 きんえん
⑥志縁 しえん

①血縁は、家族親戚一族のつながり。
②地縁は、土地のつながり。
③学縁は、学校や学びのつながり。
④社縁は、会社や仕事のつながり。
⑤金縁は、お金のつながり。
⑥志縁は、やりたいことのつながり。

…こう分けて考えれば、
冒頭のことわざも
⑤金縁のことについて特に
示している、と言えるのではないか。
すなわち、⑤金縁「のみ」で
つながっている人については、
「金の切れ目が縁の切れ目」
と言えるのである。

もう少し、言葉を足そう。

①血縁と②地縁は、
自分のせいというよりは
先祖や親の影響が大きい。
自分ではどうしようもできない
ところが大きい。
だから①②に反発する人は、
地元を「捨てて」一人暮らしを
始めたりすることも多い。
そこで新たな①②を構築する。
Uターンすることも、ある。

③学縁は義務教育レベルでは
②地縁に影響を受けやすいが、
そこからは、かなりばらける。
④社縁は、もっとばらける。
「元リク」など、後々にまで
影響の深い④もある。

⑤は、良くも悪くもビジネス的。
比較的ドライな縁だ。
⑥は、最近、各種のSNSによって
つながりやすくなった。
「クラウドファンディング」は
⑤⑥を具現化したものだろう。

LinkedInのつながりも、
⑤⑥中心としたビジネス特化型のご縁
と言えるだろう。

まとめよう。

一昔前は①②③④によって
⑤⑥まで規定されることが多かった。
しかし今では前述の通り
①②③④を飛び越えて、
⑤⑥を起点にして縁をつくることが
容易になってきている。

リモートワークは
⑤⑥からの④であろう。

「おカネの切れ目が恋のはじまり」
という、三浦春馬さんの
遺作のドラマもある。

どの縁を大事にするかは
人それぞれだが、大事なことは、
縁というものを多義的に重層的に
構築していくことではないだろうか?
「人間は社会的動物」なのだから。

あなたの「ご縁」は、いかがですか?

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