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マッサージ店・整体店・整骨店、
世の中にはいろいろと身体を
「ほぐし、整える店」がありますよね。

人の身体というものは、
個人、状況によって
凝り固まりがちな部位も違えば
筋肉や骨の状態も、違います。

ですので、人は
状況や気分、手持ちのお金によって
色んな「解きほぐす」サービスを
使い分けています。

…こう考えてみませんか。

「なぜ身体のケアに対しては色々と
使い分けるのに、
精神のケアに対しては
一つの方法に固執しがちなんだろう?」
と。

例えば、人の悩みを「解きほぐす」
ことについてはどうでしょうか。

読者の皆様は、悩みを表現する、ほぐす、
というと、どんな人を思い浮かべますか?

…例えば、にこにこと優しい人が
「なんでもお話ししてかまいませんよ」
「ここで話したことは外には出しません」
と、『傾聴』してくれることを
まず思い浮かべたりしませんか?

傾聴は、とても効果があります。

人に対して、自分の中で言語化して
外に出すだけでも、効果がある。
それだけで救われる人も、多い。

ですが、あくまでワンオブゼム。
たくさんある方法の中の、一つ。
オンリーワンの方法では、ありません。

精神は肉体以上に
凝り方やほぐし方が複雑多岐なのに。
個人や状況によって、千差万別なのに。

身体をほぐすのには
マッサージ・整体・整骨、だけでなく
自分でヨガやストレッチ、
switchのリングフィットなどで
遊ぶ方法もあれば、
いっそ専門の病院に通う方法もあるのに、

精神をほぐすのにも
色々な方法がある、とは
なかなか思わないのではないでしょうか?

つまり、身体の不調に比べて、
「精神の不調」のケアの方法は、
まだ普及しきっていないのです。

そりゃそうでしょう。
こんな情報爆発・誹謗中傷の時代は、
まだ数十年の歴史しかないのですから。

「いやいや、そんなことないですよ!
私は自分の精神をほぐすのに
二十通りくらい方法を持っています!」

そんな方は素晴らしい。ですが、

「え? 自分の精神なんだから
自分自身でしかほぐせないんでは?

と思う方は、ちょっと要注意。
それは、セルフマッサージでしか
身体の凝りがほぐせない、と
思い込むのと同じだ
、と思います。
世の中には、色んな
ほぐし方、整え方があるのに…。

自分だけではほぐせない精神があり、
そのほぐし方も必ずしも
オンリーワンでは、ない。
また、ある方法が
ある時期に効いたからといって、
未来永劫ずっとその方法がいい
とも限らないのです。
精神は肉体と同じく、
常に変化していきますから
(成長も衰退も…)。

このようなことを考えたのも、
雨瀬シオリさんの漫画
『ここは今から倫理です。』
6巻を読んだからです。

この漫画は、いわば
「実用倫理哲学提案」のよう。
コムズカシイと言われている
倫理や哲学の内容を、
高校の現場を舞台にして、
現代に即して非常にわかりやすく
また読者の役にも立つようにも
表現されている、稀有な漫画です。

私はこの6巻を読んで、
海堂尊さんのミステリー小説、
『チームバチスタの栄光』
初めて読んだ時の
感銘を思い出しました。

ネタバレは避けますが、
要は「人の悩みや謎をほぐしたり
引き出したりするのには
色んな方法があるんだなあ」

ということです。

…え、お前のオススメの
精神のほぐし方は何なんだ、ですって?

うーん、色々ありますけど、一番は、
お風呂に入って、美味しいもの食べて
ぐっすり寝ること
、ですかね
(私もまだまだ模索中です…)。

あなたのオススメの
精神のほぐし方は、何ですか?

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